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ギブソン レスポール スタンダード当たり年と避けるべき年代を解説

ギブソン レスポール スタンダードの購入を検討する際、「どの年代のモデルを選べばよいのか」という疑問を抱える方は多いでしょう。

レスポールは年代によって品質に大きな差があり、いわゆる「当たり年」と「ハズレ年」が存在することで知られています。

1959年製のヴィンテージモデルは数千万円で取引される一方、品質低下が指摘される時期のモデルは避けるべきとされています。

この記事では、レスポール スタンダードの当たり年を年代別に整理し、各時期の特徴や選び方のポイントを詳しくお伝えします。

中古市場での価格相場やヒスコレとの違い、購入時のチェックポイントまで網羅的に解説していますので、後悔しないギター選びの参考にしてください。

目次

ギブソン レスポール スタンダードの当たり年一覧

ギブソン レスポール スタンダードには、品質や音響特性が特に優れている「当たり年」が存在します。

年代によって使用される木材や製造工程が異なり、それが音質や耐久性に大きく影響するためです。

ここでは、ギタリストや専門家の間で高く評価されている年代を詳しく紹介します。

1958年・1959年・1960年が最高評価とされる理由

1958年から1960年に製造されたレスポール スタンダードは「バースト」と呼ばれ、エレキギター史上最高峰のモデルとして評価されています。

この時期のモデルが特別視される最大の理由は、PAF(Patent Applied For)ハムバッカーピックアップの搭載です。

PAFは温かみと力強さを兼ね備えた独特のトーンを生み出し、現在でも多くのリイシューモデルがこの音を再現しようとしています。

また、当時使用されていた木材は厳選された高品質なマホガニーとメイプルで、現在では入手困難な材が惜しみなく使われていました。

職人による丁寧な手作業で仕上げられた個体は、60年以上経った今でも素晴らしいサウンドを奏でます。

特に1959年製は「ギターの王様」「聖杯」と称され、エリック・クラプトンやジミー・ペイジなど伝説的ギタリストが愛用したことでも知られています。

オリジナルの1959年製バーストは生産本数が約643本と限られており、現在の相場は数千万円から数億円に達することもあります。

1990年代の当たり年は1991年・1993年・1994年

1990年代のレスポール スタンダードは、品質が復活した時期として高く評価されています。

中でも1991年、1993年、1994年製のモデルは「当たり年」として知られ、中古市場でも人気を集めています。

この時期にギブソンは伝統的な製法への回帰を図り、木材の選定や製造工程に再び注力するようになりました。

1994年製のモデルは特に評価が高く、ネックの形状や木材の質において非常に優れた個体が多いとされています。

当時の新品価格は現在と比較して手頃だったため、良質な中古品があまり出回らない傾向があります。

そのため、状態の良い1990年代モデルを見つけた場合は、貴重な出会いといえるでしょう。

この年代のレスポールは、ヴィンテージほどの価格高騰がなく、実用的な演奏用ギターとしてコストパフォーマンスに優れている点も魅力です。

2014年ヒスコレが高評価を得ている背景

2014年製のヒストリックコレクション(ヒスコレ)は、21世紀における当たり年モデルとして注目されています。

この年はギブソン創業120周年にあたり、記念モデルとして特別な仕様が施されました。

ネックシェイプには1950年代を意識した「Vintage 50’s」スタイルが採用され、’59トリビュートハムバッカーなど伝統的な仕様が盛り込まれています。

ニトロセルロースラッカーによるフィニッシュは、使い込むほどに味わいが増す仕上げとなっています。

ピックアップにはカスタムバッカープロが搭載され、オリジナルの1959年製を彷彿とさせる濃厚で奥行きのあるサウンドが特徴です。

2014年モデルは伝統とモダンが見事に融合しており、ヴィンテージ愛好家からも高い支持を得ています。

中古市場では70万円から100万円程度で取引されることが多く、オリジナルヴィンテージと比較すると現実的な価格帯といえます。

2019年以降の現行モデルは品質改善で狙い目

2019年以降に製造されたレスポール スタンダードは、品質管理の改善により評価が上昇しています。

2018年に経営陣が交代し、新CEO就任後は品質管理体制の強化に取り組んできました。

特に2022年から2023年にかけてのモデルは「ここ数年で最も品質が良い」との声が多く聞かれます。

現行モデルは’50sと’60sの2タイプに整理され、それぞれの年代のヴィンテージスペックを再現した仕様となっています。

新品価格は約30万円から35万円程度で、カスタムショップ製品と比較すると手が届きやすい価格帯です。

ただし、個体差は依然として存在するため、購入前の試奏は欠かせません。

現行モデルは入手しやすさと品質のバランスが良く、初めてギブソンを購入する方にも適した選択肢となっています。

避けるべきハズレ年・品質低下が指摘される時期

レスポール スタンダードには当たり年がある一方で、品質低下が指摘される時期も存在します。

購入後に後悔しないためには、これらの時期の特徴を理解しておくことが重要です。

ここでは、注意が必要な年代とその背景について解説します。

1970年代後半〜1980年代前半のノーリン期とは

1970年代後半から1980年代前半は「ノーリン期」と呼ばれ、ギブソンの品質低下が顕著だった時期として知られています。

1969年にギブソンはノーリン・インダストリーズに買収され、経営方針が大きく変わりました。

コスト削減と生産効率が優先された結果、製造プロセスの自動化が進み、職人による手作業の工程が減少しました。

この時期のレスポールは重い個体が多く、4kgを大きく超えるものも珍しくありません。

木材の乾燥が不十分なまま使用されるケースや、品質管理の甘さから塗装のムラなどが見られる個体もあります。

ただし、近年ではノーリン期のギターを再評価する動きも出てきています。

シン・リジィやセックス・ピストルズなど著名アーティストがこの時期のレスポールを使用しており、独自の価値が見直されつつあります。

2008年〜2019年頃の品質管理問題

2008年から2019年頃は、ギブソンの品質管理が最も不安定だった時期とされています。

この時期は経営難に陥っていた時期と重なり、2018年には一度破産申請を行っています。

コスト削減が極端に進められ、製造現場での品質チェック体制が緩くなったと指摘されています。

具体的には、ネックの仕上がりにばらつきがある個体や、電子部品の不具合が多い個体が報告されています。

塗装のムラや配線不良など、細部のクオリティに問題を抱えるモデルも少なくありませんでした。

この時期のモデルを中古で購入する際は、特に慎重な確認が必要です。

2019年以降は新経営体制のもとで品質改善が進んでいるため、比較的安心して購入できるようになっています。

ハズレ個体に多い特徴と見分け方

ハズレ個体には共通する特徴がいくつかあり、事前に知っておくことで購入時のリスクを軽減できます。

まず確認すべきはネックの状態です。

反りやねじれがある個体は、調整しても完全に直らない場合があります。

トラスロッドの調整余裕も重要なチェックポイントで、すでに限界まで回されている個体は避けるべきです。

次に音を出した際のノイズに注意してください。

ピックアップの劣化やポットのガリ、配線の不具合がある個体は、修理費用が追加でかかります。

塗装の状態も見逃せません。

クラック(ひび割れ)が多い個体は、保管環境が悪かった可能性があります。

フレットの減りや浮きは演奏性に直結するため、ハイポジションまで丁寧に確認しましょう。

これらのチェックを怠ると、購入後に調整や修理が必要となり、結果的に高くつくことがあります。

年代別レスポール スタンダードの特徴と評価

レスポール スタンダードは年代によって仕様や音の傾向が異なります。

自分の演奏スタイルや好みに合ったモデルを選ぶためには、各年代の特徴を理解することが大切です。

ここでは、主要な年代ごとの特性を詳しく見ていきましょう。

1950年代〜1960年代ヴィンテージの魅力

1950年代から1960年代のヴィンテージ レスポールは、他の年代にはない特別な魅力を持っています。

この時期のモデルは、すべてが職人の手作業によって丁寧に製作されていました。

木材は長期間自然乾燥させた高品質なものが使用され、現代では入手困難な材が惜しみなく使われています。

1952年から1957年までのモデルはP-90シングルコイルピックアップを搭載し、1957年以降はPAFハムバッカーに変更されました。

1958年からはサンバースト・フィニッシュが採用され、美しいフレイムメイプルトップが際立つようになります。

塗装にはニトロセルロースラッカーが使用されており、経年変化によって独特の風合いが生まれます。

ヴィンテージモデルの音は、温かみがありながらも抜けが良く、弾き込むほどに響きが良くなるとされています。

ただし、価格は数百万円から数億円と非常に高額で、投資対象としての側面も持ち合わせています。

1990年代モデルの木材と音響特性

1990年代のレスポール スタンダードは、伝統への回帰が図られた時期のモデルです。

この時期のギブソンは高品質な木材の確保に再び注力し、クラシックな製法を重視するようになりました。

ボディ材には厳選されたマホガニー、トップ材には美しい杢目のメイプルが使用されています。

ネックは中細めのプロファイルで設計され、多くのギタリストにとって演奏しやすい仕様となっています。

ピックアップにはクラシック57が搭載され、温かみのあるヴィンテージトーンが楽しめます。

音響特性としては、太く力強いサウンドが特徴で、プロフェッショナルのミュージシャンからも支持されていました。

中古市場での価格は15万円から30万円程度と、ヴィンテージと比較して現実的な範囲に収まっています。

実用的な演奏用ギターとして、コストパフォーマンスに優れた選択肢といえるでしょう。

2000年代製レスポールの評価ポイント

2000年代製のレスポール スタンダードは、現代のギタリストのニーズに応える設計が特徴です。

この時期から「チェンバード加工」と呼ばれる技術が採用され、ボディ内部に空洞を設けることで軽量化が図られました。

長時間の演奏でも疲れにくい仕様は、ライブパフォーマーにとって大きなメリットです。

ピックアップにはバーストバッカーシリーズが採用され、幅広いジャンルに対応できるサウンドを提供します。

一方で「クラシックな音質が薄れた」と感じるギタリストも一定数存在します。

2000年代前半から中盤にかけてのモデルは比較的安定しており、狙い目といえる時期です。

2008年以降は品質のばらつきが大きくなるため、個体ごとの状態確認がより重要になります。

中古価格は15万円から25万円程度で推移しており、入門用のギブソンとしても選ばれることが多い年代です。

現行モデル’50sと’60sの違いを比較

現行のレスポール スタンダードは’50sと’60sの2タイプがラインナップされており、それぞれ異なる特徴を持っています。

以下の表で主な違いを比較します。

項目 Les Paul Standard ’50s Les Paul Standard ’60s
ネックシェイプ ラウンドプロファイル(太め) スリムテーパー(薄め)
ピックアップ Burstbucker 1 & 2 60s Burstbucker
マグネット アルニコ2 アルニコ5
ペグ クルーソンタイプ グローバータイプ
コントロールノブ ゴールドトップスタイル リフレクタースタイル
サウンド傾向 温かみのあるヴィンテージトーン 輪郭がはっきりした高出力

’50sモデルはブルースやクラシックロックを好む方に適しています。

太めのネックは握りごたえがあり、コードを押さえる際の安定感が魅力です。

一方、’60sモデルはハードロックやモダンロック志向の方、速弾きを多用する方に向いています。

スリムなネックは素早いフレーズの演奏を容易にします。

どちらを選ぶかは演奏スタイルと好みによって決まるため、可能であれば両方を試奏して比較することをおすすめします。

当たり年モデルを選ぶための購入ガイド

当たり年のレスポール スタンダードを手に入れるためには、正しい知識と選び方のポイントを押さえることが重要です。

特に中古市場では個体差が大きいため、慎重な判断が求められます。

ここでは、失敗しないための具体的な購入ガイドをお伝えします。

中古市場での当たり年モデルの選び方

中古市場で当たり年モデルを探す際は、まず年式と製造工場を確認することが基本となります。

当たり年として評価の高い1991年、1993年、1994年、2014年などを中心に探すと、良質な個体に出会える可能性が高まります。

信頼できる楽器店で購入することも重要なポイントです。

大手楽器チェーンや老舗の専門店は、入荷時に一定の品質チェックを行っていることが多いためです。

オンラインでの購入も選択肢に入りますが、できる限り詳細な写真や動画を確認しましょう。

特にネックの状態やフレットの減り具合は、画像だけでは判断しにくい部分です。

返品保証や試奏期間を設けている店舗であれば、オンライン購入のリスクを軽減できます。

個人売買は価格面でのメリットがある反面、保証がないことが多いため、上級者向けといえるでしょう。

試奏で確認すべきチェックポイント10項目

試奏の際は以下の10項目を必ず確認してください。

1つ目はネックの反りとねじれです。

ネックを横から覗き込み、直線になっているか確認します。

2つ目はトラスロッドの調整余裕です。

すでに限界まで回されている個体は、将来的な調整ができなくなります。

3つ目はフレットの状態です。

減りや浮きがないか、ハイポジションまで丁寧にチェックします。

4つ目はナットの状態です。

弦の溝が深すぎると、開放弦でビビリが発生します。

5つ目はピックアップの動作確認です。

各ポジションで音を出し、出力のばらつきやノイズがないか確かめます。

6つ目はポットとスイッチのガリです。

ボリュームやトーンを回した際、ノイズが出ないか確認します。

7つ目はペグの動作です。

スムーズに回転し、チューニングが安定するか試します。

8つ目は塗装の状態です。

クラックや剥がれは保管環境の目安になります。

9つ目は全体の鳴りです。

アンプを通さない生音でも、ボディがよく振動しているか感じ取ります。

10個目は弾き心地の総合評価です。

自分の手に馴染むかどうか、長時間弾いても違和感がないかを判断します。

シリアルナンバーから製造年を判別する方法

ギブソンのシリアルナンバーは、ヘッドストック裏面に刻印されており、製造年を特定する重要な手がかりとなります。

1977年以降のレギュラーモデルは8桁(現在は9桁)のシリアルナンバーが採用されています。

8桁の場合、最初の数字と5番目の数字が製造年を示しています。

例えば「90123456」であれば、1番目の「9」と5番目の「2」を組み合わせて「1992年製」と判断できます。

2005年以降は9桁のシリアルナンバーとなり、最初の4桁または5桁が製造年を示す場合があります。

カスタムショップ製品は異なる体系のシリアルナンバーが使用されているため、別途確認が必要です。

シリアルナンバーの真贋を確認することで、偽物や改造品を見分けることもできます。

不明な点がある場合は、ギブソン公式サイトや楽器店に問い合わせることをおすすめします。

信頼できる販売店と保証制度の見極め方

信頼できる販売店を選ぶことは、良質なギターを手に入れるための重要な要素です。

大手楽器チェーンは入荷時のチェック体制が整っており、保証制度も充実していることが多いです。

イシバシ楽器、島村楽器、クロサワ楽器などの老舗は、長年の実績と信頼があります。

中古専門店では、ギターに精通したスタッフが在籍しており、詳細な状態説明を受けられることがメリットです。

購入前に確認すべき保証制度のポイントは以下の通りです。

返品・交換の可否と期間、保証の対象範囲、アフターメンテナンスの有無を必ず確認してください。

ネット購入の場合は、試奏期間を設けている店舗を選ぶと安心です。

保証書やオリジナルの付属品(ケースなど)が揃っているかどうかも、リセールバリューに影響する重要な要素です。

レスポール スタンダードの価格相場と買取価格

レスポール スタンダードの価格は、年代やモデルによって大きく異なります。

購入や売却を検討する際は、現在の相場を把握しておくことが大切です。

ここでは、新品・中古・ヴィンテージそれぞれの価格帯を詳しく解説します。

新品の価格帯とモデル別の違い

新品のレスポール スタンダードは、グレードによって価格帯が分かれています。

Gibson USAのLes Paul Standard ’50s / ’60sは、約30万円から35万円程度で販売されています。

Figured Top(杢目が美しいトップ材)仕様のモデルは、通常モデルより数万円高くなる傾向があります。

Gibson Custom Shopの1959 Les Paul Standard Reissueは、約80万円から100万円程度です。

Murphy Labシリーズなど、エイジド加工が施された上位モデルは100万円を超えることもあります。

アーティストシグネチャーモデルは仕様によって異なりますが、Kirk Hammett “Greeny” Les Paul Standardは約40万円程度で販売されています。

近年は円安や原材料費の上昇により、全体的な価格が上昇傾向にあります。

購入を検討している場合は、値上げ前に決断することも一つの選択肢です。

中古・ヴィンテージの相場一覧

中古市場における価格相場は、年代と状態によって大きく変動します。

以下の表で主要な年代の相場をまとめます。

年代・モデル 価格相場
1959年製オリジナル 数千万円〜数億円
1970年代製 50万円〜150万円
1990年代製 Les Paul Standard 15万円〜30万円
2000年代製 Les Paul Standard 15万円〜25万円
ヒスコレ(1990年代後半〜2000年代) 50万円〜90万円
ヒスコレ 2013年・2014年製 70万円〜100万円
現行モデル中古 25万円〜30万円

状態が良好でオリジナルパーツが揃っている個体は、相場より高値で取引されることがあります。

一方、改造が施されている個体やパーツ交換がある場合は、価格が下がる傾向にあります。

買取価格はUSAスタンダードで2万円から15万円程度、ヒスコレなど高価なモデルは20万円から50万円程度が目安です。

ヒスコレの当たり年は資産価値も高い

ヒストリックコレクションの当たり年モデルは、演奏用としてだけでなく資産価値の面でも注目されています。

特に2013年・2014年製のヒスコレは、品質の高さから中古市場での人気が衰えません。

ヴィンテージモデルの価格高騰に伴い、良質なリイシューモデルへの需要も増加しています。

True Historicシリーズは年間生産本数が全世界で2,000本に限られており、希少性も価値を支えています。

状態の良い個体を適切に保管すれば、将来的に購入時より高値で売却できる可能性もあります。

ただし、投資目的での購入は市場変動リスクを伴うため、あくまで演奏を楽しむことを主目的とすることをおすすめします。

保管の際は湿度管理を徹底し、ハードケースに入れて温度変化の少ない場所に置くことが大切です。

レスポール スタンダードのメリット・デメリット

レスポール スタンダードには独自の魅力がある一方で、注意すべき点も存在します。

購入前にメリットとデメリットの両面を理解しておくことで、より満足度の高いギター選びができます。

レスポールならではの音質と演奏性の魅力

レスポール スタンダードの最大の魅力は、パワフルで中音域が豊かなサウンドです。

マホガニーボディとメイプルトップの組み合わせが生み出す音は、深みがあり表現力に富んでいます。

ハムバッカーピックアップによりノイズが少なく、歪ませた際の音圧感は他のギターでは得られない迫力があります。

ロック、ブルース、ハードロック、ヘビーメタルなど幅広いジャンルとの相性が良いことも特徴です。

サステインが長く、音が自然に伸びていく感覚は弾いていて心地よいものです。

ボディの厚みがあることで、低音の豊かさと鮮やかな中音域を両立しています。

見た目の美しさも魅力の一つで、フレイムメイプルトップの杢目やサンバーストフィニッシュは所有する喜びを感じさせてくれます。

重量問題と長時間演奏への影響

レスポール スタンダードの代表的なデメリットは、その重量です。

多くのモデルが約4kgを超えており、中には4.5kgを超える個体も珍しくありません。

立って演奏する際は肩や腰に負担がかかり、長時間のライブやリハーサルでは疲労を感じることがあります。

特にストラップの選び方は重要で、幅広で肩への負担を軽減するタイプを選ぶことをおすすめします。

ヒスコレやTrue Historicには重量規定があり、グレードが高いモデルほど軽量な傾向があります。

3.8kg以下の個体は「軽い」とされ、中古市場でもプレミアムがつくことがあります。

チェンバード加工が施された2000年代以降のモデルは比較的軽量で、重量を気にする方にはこの年代がおすすめです。

ハイフレットの弾きにくさとネック折れリスク

レスポールの構造上の特徴として、ハイフレットへのアクセスがやや難しいことが挙げられます。

ボディとネックの接合部がダブルカッタウェイではないため、17フレット以降の演奏には慣れが必要です。

速弾きやテクニカルなプレイを多用する方は、試奏時にハイポジションの弾きやすさを確認することが大切です。

もう一つの注意点として、ヘッドストックの折れやすさがあります。

レスポールのヘッドはボディに対して角度がついており、この部分はマホガニー材でできています。

転倒や衝撃によってヘッドが折れるケースは珍しくなく、修理には高額な費用がかかります。

保管時はギタースタンドを安定した場所に置き、ケースでの保管がより安全です。

ストラップを使用する際は、ストラップロックの装着をおすすめします。

ヒスコレとUSAスタンダードの違いを解説

ギブソンのラインナップにはヒストリックコレクション(ヒスコレ)とUSAスタンダードがあり、価格帯も大きく異なります。

それぞれの違いを理解することで、自分に合ったモデルを選ぶことができます。

製造工程と使用木材の違い

ヒスコレとUSAスタンダードの最大の違いは、製造工程と使用する木材にあります。

ヒスコレはナッシュビルにあるカスタムショップで製作され、熟練の職人による手作業の工程が多く含まれます。

木材は厳選されたものが使用され、トップ材のフレイムメイプルは杢目の美しさで選定されています。

塗装にはヴィンテージと同様のニトロセルロースラッカーが採用され、薄く仕上げることで木材本来の鳴りを活かしています。

一方、USAスタンダードは効率的な製造ラインで生産されており、一定の品質を保ちながらコストを抑えています。

塗装はウレタン系が使用されることが多く、耐久性は高いものの音への影響はニトロセルロースとは異なります。

どちらが優れているというわけではなく、それぞれに特徴があると理解することが大切です。

サウンドキャラクターの比較

ヒスコレとUSAスタンダードは、サウンドの傾向にも違いがあります。

ヒスコレは1959年製ヴィンテージの音を再現することを目指しており、温かみのある倍音豊かなトーンが特徴です。

カスタムバッカーやカスタムバッカープロといったピックアップは、PAFの特性を忠実に再現しています。

生音での鳴りも良く、アンプを通さなくてもボディの振動を感じることができます。

USAスタンダードに搭載されるバーストバッカーシリーズは、よりモダンで扱いやすいサウンドを提供します。

出力がやや高めに設定されており、現代の音楽シーンに適した音作りがしやすいことが特徴です。

ヴィンテージサウンドを追求するならヒスコレ、幅広いジャンルで使いたいならUSAスタンダードという選び方が一つの目安になります。

価格差に見合う価値はあるのか

ヒスコレとUSAスタンダードの価格差は約50万円から70万円にもなります。

この価格差が価値に見合うかどうかは、購入者の目的や価値観によって異なります。

ヴィンテージサウンドへの強いこだわりがあり、細部の仕上げや所有感を重視する方にとって、ヒスコレは十分な価値があるといえます。

資産価値の面でも、ヒスコレは中古市場での価格が安定しており、状態が良ければ高値で売却できる可能性があります。

一方、実用的な演奏用ギターとしてコストパフォーマンスを重視する方には、USAスタンダードが適しています。

30万円台で本格的なギブソンサウンドを手に入れられることは、大きなメリットです。

初めてのギブソンであれば、まずUSAスタンダードで経験を積み、将来的にヒスコレへステップアップするという選び方もおすすめです。

当たり年レスポールに関するよくある質問

レスポール スタンダードの購入を検討する際、多くの方が共通して抱く疑問があります。

ここでは、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。

初心者におすすめの年代はいつ?

初心者の方には、2019年以降の現行モデルまたは2000年代前半から中盤の中古モデルがおすすめです。

現行モデルは品質管理が改善されており、新品での購入であれば保証も充実しています。

’50sと’60sの2タイプから選べるため、試奏して自分に合った方を選ぶことができます。

中古であれば、2000年代前半のモデルが15万円から25万円程度で入手可能です。

この時期のモデルは品質が比較的安定しており、初めてのギブソンとして適した選択肢といえます。

1990年代の当たり年モデルも魅力的ですが、良質な個体の流通量が少ないため、見つけるのに時間がかかる場合があります。

予算と相談しながら、信頼できる販売店で実際に弾いてみることが最も大切です。

エピフォンとギブソンの違いは?

エピフォンはギブソンの傘下ブランドで、レスポールの廉価版を製造しています。

最大の違いは製造国と価格帯です。

ギブソンUSAはアメリカで製造され、約30万円以上の価格帯となります。

エピフォンは主にアジアで製造され、3万円から10万円程度で購入できます。

使用される木材や電子部品、製造工程にも違いがあり、それが音質や仕上げの差となって表れます。

ただし、近年のエピフォンは品質が向上しており、コストパフォーマンスは非常に高いといえます。

「レスポール」という名称を使用できるのはギブソンとエピフォンのみで、他社製品は「レスポールタイプ」と呼ばれます。

本格的にギターを続けていくつもりであれば、将来的にはギブソンを目指すことをおすすめしますが、まずエピフォンで基礎を身につけるというステップも有効です。

購入後のメンテナンスで気をつけることは?

レスポールを長く良い状態で使い続けるためには、日常的なメンテナンスが欠かせません。

最も重要なのは湿度管理です。

木材は湿度の影響を受けやすく、適切な環境は湿度45%から55%程度とされています。

乾燥しすぎるとネックの反りや塗装のクラックの原因となり、湿度が高すぎると木材の膨張を招きます。

弦の交換は定期的に行い、その際にフレットや指板のクリーニングも一緒に行うと効果的です。

指板にはレモンオイルなどの専用クリーナーを使用し、汚れと乾燥を防ぎます。

演奏後は柔らかいクロスでボディや弦の汗や油分を拭き取る習慣をつけてください。

保管はハードケースに入れて、温度変化の少ない場所に置くことがベストです。

年に1回程度はプロのリペアマンに状態を見てもらい、ネックの調整やフレットの状態をチェックすることをおすすめします。

まとめ:ギブソン レスポール スタンダード当たり年の選び方

  • 1958年・1959年・1960年製「バースト」は史上最高峰のモデルとして評価される
  • 1990年代の当たり年は1991年・1993年・1994年で、コストパフォーマンスに優れる
  • 2014年製ヒスコレは120周年記念モデルとして品質・音響特性ともに高評価
  • 2019年以降の現行モデルは新経営体制で品質管理が改善されている
  • 1970年代後半から1980年代前半のノーリン期は品質低下が指摘される時期
  • 2008年から2019年頃は品質管理が最も不安定だった時期として注意が必要
  • 現行モデル’50sは太めのネックで温かみのあるヴィンテージサウンド向き
  • 現行モデル’60sはスリムネックで高出力なモダンサウンド向き
  • 中古購入時はシリアルナンバーで製造年を確認し、試奏で10項目をチェックする
  • ヒスコレは製造工程・木材・サウンドすべてにおいてヴィンテージ再現を追求している
  • レスポールのデメリットは重量・ハイフレットの弾きにくさ・ヘッド折れリスク
  • 購入後は湿度管理と定期的なメンテナンスが長持ちの秘訣である
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