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TECH21 Sansamp BASS DRIVER DI Ver.2 レビュー解説|定番ベースプリアンプの実力

「ベースの音作りがなかなか決まらない」「プロが使っている定番プリアンプの実力を知りたい」そんな悩みを抱えているベーシストは多いのではないでしょうか。

TECH21 Sansamp BASS DRIVER DI Ver.2は、1994年の初代発売以来、世界中のプロベーシストに愛用されてきた名機が22年ぶりにバージョンアップしたモデルです。

この記事では、Ver.2で新たに追加されたMIDコントロールの使い勝手、旧型からどのように進化したのか、そして購入前に知っておくべき注意点まで、実際の使用者の声をもとに詳しく解説します。

ロックサウンドを追求するベーシストから、汎用性の高いプリアンプを探している方まで、購入判断に必要な情報をすべてお伝えします。

目次

TECH21 Sansamp BASS DRIVER DI Ver.2の特徴・概要

22年ぶりのバージョンアップで進化したポイント

TECH21 Sansamp BASS DRIVER DI Ver.2は、2016年8月に発売された待望のアップデートモデルです。

初代モデルが1994年に登場してから22年間、基本設計を変えることなくベーシストに愛され続けてきましたが、このVer.2では現代の音楽シーンに対応するための重要な改良が施されています。

最大の変更点は、MIDコントロールの追加です。

旧型ではTREBLEとBASSをブースト・カットすることで間接的にMIDが調整される仕組みでしたが、Ver.2では独立したMIDノブによって直感的に中音域をコントロールできるようになりました。

これにより、バンドアンサンブルの中で埋もれがちだったベースの存在感を、より細かく調整することが可能になっています。

また、MIDとBASSの周波数を選択できるシフトスイッチが追加され、4弦ベースから5弦・6弦の多弦ベースまで幅広く対応できるようになりました。

Drop Dチューニングや超低音を多用する現代のロック・メタルシーンにも対応する、より実践的なプリアンプへと進化しています。

チューブアンプサウンドを再現するアナログ回路

Sansampシリーズの最大の魅力は、真空管アンプ特有の温かみのある歪みとトーンをアナログ回路で再現している点です。

デジタルシミュレーターとは異なり、弾き手のニュアンスに対してナチュラルに反応する有機的なサウンドが特徴で、多くのベーシストが「唯一無二の存在」と評価しています。

DRIVEコントロールを上げていくと、チューブアンプを歪ませたような質感のオーバードライブサウンドが得られます。

歪みが深くなってもアタックが潰れにくく、骨格がしっかり残った芯のある歪みを作れることが、一般的な歪みペダルとの大きな違いです。

クリーンな音色をベースにした歪み方なので、音の輪郭を保ちながら攻撃的なサウンドを作り出すことができます。

プリアンプとDIを兼ね備えた多機能設計

本機は単なるプリアンプではなく、高品質なDI(ダイレクトボックス)機能も搭載しています。

XLR出力を備えているため、ライブハウスのPA卓やレコーディングスタジオのミキサーに直接信号を送ることができます。

通常、DIはスタジオやライブハウスに常設されている機材ですが、本機を所有していることで自分好みのサウンドをそのままPA卓に送れるメリットがあります。

また、OUTPUTからアンプへ、XLR OUTからPA卓へと同時に2系統で音を送ることも可能で、セッティングの幅が大きく広がります。

ファンタム電源にも対応しているため、電源アダプターがなくてもミキサーから電源供給を受けて動作させることができます。

TECH21 Sansamp BASS DRIVER DI Ver.2のスペック・仕様

コントロール・スイッチの詳細

本機には7つのコントロールノブと5つのスイッチが搭載されています。

コントロールノブは、LEVEL(音量調整)、BLEND(原音とエフェクト音のバランス調整)、TREBLE(高音域調整)、PRESENCE(超高音域調整)、DRIVE(歪み量調整)、MID(中音域調整)、BASS(低音域調整)の7つです。

TREBLE、MID、BASSの各EQは12時の位置がフラットで、それぞれ±12dBの範囲でコントロールが可能です。

スイッチ類としては、MID SHIFT(500Hz/1000Hzの周波数選択)、BASS SHIFT(40Hz/80Hzの周波数選択)、-10dB 1/4″(OUTPUT出力のパッド切替)、-20dB XLR(XLR出力のパッド切替)、PHANTOM & GROUND CONNECT(ファンタム電源対応・グランドリフト切替)が用意されています。

MID SHIFTとBASS SHIFTはスイッチが上がっている状態でそれぞれ500Hz、40Hzが選択されます。

入出力端子と電源仕様

入出力端子は、INPUT(ベースからの入力)、OUTPUT(アンプへの出力)、PARALLEL OUTPUT(エフェクトをかけずに出力するバッファード出力)、XLR OUT(バランスド600Ω出力)の4系統を装備しています。

PARALLEL OUTPUTは原音をそのまま出力する端子で、レコーディング時にエフェクト音と原音を別々に録音して後からミックスするといった使い方が可能です。

XLR OUTはフットスイッチがONの場合はエフェクトのかかった信号、OFFの場合はバイパス信号を出力します。

電源は9V電池(006P)、9VDCアダプター(φ2.1mmセンターマイナス)、48Vファンタム電源の3種類に対応しています。

消費電流は最低100mAとなっており、一般的な9Vアダプターで十分に駆動可能です。

サイズ・重量と携帯性

本体サイズはW95mm×D50mm×H120mm(スイッチ、ノブを含む)、重量は389gです。

ベース用プリアンプの中でも比較的軽量かつコンパクトな設計で、エフェクターボードへの組み込みや持ち運びがしやすい点が評価されています。

堅牢な金属筐体を採用しており、ライブやツアーでの使用にも十分耐えうる耐久性を備えています。

フットスイッチも踏みやすいサイズで、ステージ上での操作性も良好です。

TECH21 Sansamp BASS DRIVER DI Ver.2のおすすめポイント

MIDコントロール追加で広がる音作りの幅

Ver.2で最も評価が高いのは、MIDコントロールの追加による音作りの自由度向上です。

旧型ではミドルの調整がTREBLEとBASSの設定値に依存していたため、どの程度ミドルがブースト・カットされているか把握しづらく、結果的にドンシャリサウンドになりやすい傾向がありました。

新型では500Hzと1000Hzの2つの周波数から選択してMIDを直接コントロールできるため、バンドアンサンブルの中でベースの存在感を細かく調整できます。

500Hzは音の太さやコシに影響する帯域で、ここをブーストすることで抜けの良いサウンドが得られます。

1000Hzはより高い帯域で、アタック感や音の明瞭さを強調したい場合に効果的です。

ミドルはベースサウンドのヌケやコシに直結する重要な帯域であり、この改善によってプリアンプとしての汎用性が大きく向上しています。

旧型で課題とされていた「バンドの中で埋もれやすい」という問題も、MIDコントロールで解決できるようになりました。

4弦から6弦まで対応する周波数シフト機能

BASS SHIFTスイッチによる40Hz/80Hzの周波数選択機能は、現代のベーシストにとって非常に実用的な追加機能です。

レギュラーチューニングの4弦ベースであれば80Hzで安定感のある低音が作れますし、5弦ベースでLow Bを鳴らしたり、4弦ベースでDrop Dチューニングにする場合は40Hzを選択することで超低音をしっかり再生できます。

この機能は、日本限定で発売されていた多弦対応モデル「SansAmp BASS DRIVER DI-LB」の仕様をカスタマイズして採り入れたものです。

近年の音楽シーンではローレンジのサウンドアプローチが増えており、この周波数選択機能によってVer.2はより幅広いジャンルや演奏スタイルに対応できるようになっています。

また、低音がこもりやすい会場では40Hzをカットしてスッキリした音作りにするなど、環境に応じた調整も可能です。

イコライザーを搭載していないパッシブベースを使用しているベーシストにとっては、特にありがたい機能といえます。

指弾き・ピック・スラップすべてに対応する汎用性

Sansamp BASS DRIVER DI Ver.2は、指弾き、ピック弾き、スラップのすべての奏法において高い評価を得ています。

基本的に硬めで引き締まったサウンドキャラクターを持っており、タイトで広がりにくい低音に、操作性の高いMIDと瞬発力のあるTREBLE、PRESENCEが加わることで、芯の強いサウンドを作ることができます。

特にスラップとの相性は抜群で、DRIVEを上げて攻撃的な歪みスラップをするのに最適と評価されています。

PRESENCEを上げればざらっとした質感が出る余韻が印象的な歪みサウンドになり、アタックの立ったスラップサウンドを作り出せます。

また、DRIVEを控えめに設定すれば、歪まないクリーンなプリアンプとしても使用可能です。

僅かに歪ませた音作りで曲全編に渡ってメインの音色として使うことで、アンサンブルに馴染ませたり、存在感を際立たせたりするなど、程よい味付けでも役割を果たします。

ローゲインではとにかく太く力強いサウンドが得られ、DRIVEを上げていってもその骨格を損なうことなく攻撃的なサウンドへと変化していきます。

TECH21 Sansamp BASS DRIVER DI Ver.2の注意点・デメリット

旧型のサンズらしさを求める人には不向き

Ver.2は音作りの幅が広がった一方で、旧型が持っていた独特のキャラクターが薄れたという声もあります。

旧型のSansampといえば、MIDが固定されていることで生まれるギラギラしたドンシャリサウンドが特徴的でした。

「あのよく聴くサンズの音」を求める場合は、Ver.2よりも旧型の方が手軽にその音を出せるという意見があります。

具体的には、旧型にあった「暴れるようなアタック感」がVer.2ではまろやかになっているとの評価があります。

Ver.2はMIDが追加されたことで原音重視になり、旧型ほど強烈なキャラクターが前面に出てこないのです。

旧型の「イカれた」サウンドを求めるベーシストにとっては、Ver.2は少し物足りなく感じる可能性があります。

ただし、これは音作りの自由度が上がった結果でもあります。

Ver.2でもMIDをカットしてTREBLEとBASSをブーストすれば、旧型に近いドンシャリサウンドを作ることは可能です。

初心者には音作りがやや複雑

MIDコントロールと周波数シフトスイッチが追加されたことで、音作りの選択肢が増えた反面、初心者にとっては扱いがやや複雑になっています。

旧型はノブの数が少なく、ある意味「適当に回しても良い音が出る」というシンプルさがありましたが、Ver.2では各パラメーターの関係性を理解した上で調整する必要があります。

特にMIDの500Hz/1000Hzの選択や、BASSの40Hz/80Hzの選択は、それぞれの周波数帯域がサウンドにどう影響するかを理解していないと効果的に使いこなせません。

また、BLENDを上げると低音も持ち上がるなど、各パラメーターが相互に影響し合うため、慣れるまでは音作りに時間がかかる可能性があります。

エフェクター初心者の方は、まずはすべてのノブを12時(フラット)に設定し、DRIVEとBLENDを少しずつ調整するところから始めることをおすすめします。

個性が強く「何を弾いてもサンズの音」になる傾向

Sansampの音は非常に個性的で、一度ONにすると「何を弾いてもサンズの音」になるという特徴があります。

これは長所でもあり短所でもありますが、ベース本来の音色を活かしたい場合や、曲によって音色を大きく変えたい場合には制約になることがあります。

また、MXR M80のような「裏の顔を持つ優等生」的なプリアンプと比較すると、Sansampは「オレかオレ以外か」という個性の強さがあり、汎用性という点ではやや劣るという評価もあります。

多くのベーシストが使用している定番機材であるため、「他の人と音が被りたくない」という理由で避けるプレイヤーもいます。

ただし、この強い個性こそがSansampの魅力であり、ロックサウンドを追求するベーシストにとっては最高の選択肢であることに変わりはありません。

自分の求めるサウンドとSansampの特徴が合致しているかどうかを、購入前にしっかり確認することが重要です。

TECH21 Sansamp BASS DRIVER DI Ver.2の評判・口コミ

ユーザーが評価するおすすめな点

実際に使用しているベーシストからは、音の太さと存在感について高い評価が寄せられています。

「音が太く、いかにもロックという音がする」「Sansampにしか出せない音であり唯一無二の存在」といった声が多く、定番となっている理由がよく分かります。

MIDコントロールの追加については、「直感的にアクセスできるのは大きなメリット」「旧型の弱点だったバンド内での埋もれを解消できる」と好評です。

また、周波数シフト機能により5弦ベースでもしっかり音像が再生されるようになった点も、多弦ベースユーザーから支持されています。

DI機能の品質についても、「$210でチューブアンプのような音とダイナミックマイクで録ったような音質が得られる」「最も汎用性の高いベースプリアンプペダル」という評価があります。

パワーアンプを駆動させたり、ダイレクト録音したり、ベースアンプに接続したりと、様々な用途に対応できる点が高く評価されています。

長期使用者からは、「一度ハマるとこれ一択になる」「Sansampを切ると物足りない音になる」という依存度の高さを示すコメントも見られます。

パッシブベースを使用する際には必ずONにしているというユーザーも多く、音の信頼性の高さがうかがえます。

電源投入時にエフェクトがON状態でスタートするようになった改善点も、地味ながら好評です。

スイッチャーに組み込んで使用したり、常時ONで使用するユーザーにとってありがたい変更となっています。

購入前に確認すべき注意点

一方で、購入前に確認すべき注意点についても率直な意見が寄せられています。

最も多いのは、旧型との音の違いに関する指摘です。

「Ver.2は音作りの幅が広がった代わりにサンズらしさを少し失った」「暴れるようなアタック感や歪みがまろやかになっている」という声があり、旧型の音を求める場合は期待と異なる可能性があります。

価格についても、38,000円〜という価格帯は初心者には高めという意見があります。

ただし、プロ仕様の品質とDI機能を考慮すれば妥当な価格という評価が大勢を占めています。

また、「何を弾いてもサンズの音」になる個性の強さについては、好みが分かれるポイントです。

ベース本来の音を活かしたい場合や、様々な音色バリエーションを求める場合には、他の選択肢も検討した方が良いという意見もあります。

初心者にとっては、MIDの追加により音作りがやや複雑になったという指摘もあります。

以前のモデルに比べてコントロールが増えた分、使いこなすまでに時間がかかる可能性があることは認識しておく必要があります。

旧型(V1)との音の違いに関する声

旧型(V1)と新型(Ver.2)の音の違いについては、「全然音が違う」という声が多く聞かれます。

Ver.2は「ミドルが厚く音が太くなり、バンドの中で抜けが良くなった」と評価される一方で、「大人しくなった」「旧型の方がイカれた感じがあって良い」という意見もあります。

旧型がドンシャリで歪みがローゲイン、歪みを上げすぎると若干潰れがちだったのに対し、Ver.2はミドルコントロールが追加されたことで音が太くなり、歪み量も増して潰れにくくなっています。

これは順当なグレードアップと評価される一方、旧型の荒々しさを好むユーザーにとっては物足りなさを感じるポイントでもあります。

また、旧型ではトゲがキツかったTREBLEがVer.2ではマイルドになっており、ギラギラした成分が苦手だった人には扱いやすくなっています。

逆に言えば、旧型のギラついた高音域が好みだった人には少し物足りなく感じる可能性があります。

総合的には、「実戦的なサンズを求めるならVer.2で十分」「旧型の音が欲しいなら旧型を探した方が良い」という棲み分けができています。

どちらが優れているというより、求めるサウンドによって選択が分かれるという評価が一般的です。

まとめ:TECH21 Sansamp BASS DRIVER DI Ver.2

こんな人におすすめ

TECH21 Sansamp BASS DRIVER DI Ver.2は、ロックサウンドを追求するベーシストに最適なプリアンプです。

指弾き、ピック弾き、スラップのすべての奏法に対応でき、特に攻撃的なサウンドを求める場合には最高の選択肢となります。

5弦ベースや多弦ベースを使用している方、Drop Dなど変則チューニングを多用する方にもおすすめです。

周波数シフト機能により、超低音域までしっかり再生できるため、現代のヘヴィミュージックにも十分対応できます。

また、ライブとレコーディングの両方で使える高品質なDI機能を求める方にも最適です。

自分好みのサウンドをそのままPA卓に送れるため、どの会場でも安定した音作りが可能になります。

購入を見送った方がいい人

旧型Sansampの「あの音」を求めている方には、Ver.2は期待と異なる可能性があります。

旧型特有のギラついたドンシャリサウンドや暴れるアタック感を重視する場合は、中古市場で旧型を探すことをおすすめします。

また、ベース本来の音色を活かしたい方や、曲によって大きく音色を変えたい方には、Sansampの個性の強さが制約になる可能性があります。

より汎用性の高いプリアンプを求める場合は、MXR M80など他の選択肢も検討してみてください。

エフェクター初心者で、シンプルな操作性を重視する方にも、Ver.2はやや複雑に感じるかもしれません。

まずは店頭で試奏して、自分に合うかどうかを確認することをおすすめします。

総合評価と購入判断のポイント

  • MIDコントロールの追加により、旧型の弱点だった音作りの自由度が大幅に向上している
  • 500Hz/1000HzのMIDシフト、40Hz/80HzのBASSシフトで4弦から6弦まで幅広く対応可能
  • チューブアンプのような温かみのある歪みはデジタルでは再現できないアナログならではの魅力
  • 指弾き・ピック弾き・スラップすべての奏法で高い評価を得ている汎用性の高さ
  • DI機能搭載でライブ・レコーディング両方で活躍できるコストパフォーマンスの良さ
  • 旧型に比べて暴れるアタック感は減少しており、好みが分かれるポイントになる
  • 「何を弾いてもサンズの音」になる個性の強さは長所でもあり短所でもある
  • 38,000円〜という価格は初心者には高めだが、プロ仕様の品質を考慮すれば妥当
  • 世界中のプロベーシストに愛用されてきた実績と信頼性は他の製品にはない強み
  • 総合評価として、ロックサウンドを追求するベーシストにとっては「買って正解」の定番プリアンプといえる
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