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Jim Dunlop WAY HUGE SMALLS WM41 SWOLLEN-PICKLE レビュー解説|極太ファズ?

「ファズペダルが欲しいけれど、種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない」「ペダルボードのスペースが限られているから、コンパクトで高品質なファズが欲しい」——そんな悩みを抱えるギタリストは少なくないでしょう。

Way Hugeの名機Swollen Pickleが、Smallsシリーズとしてコンパクト化されたWM41は、まさにその答えとなり得る一台です。

本記事では、実際の使用感からスペック、メリット・デメリット、そしてユーザーのリアルな評判まで、購入前に知っておくべき情報を徹底的に解説します。

目次

WAY HUGE SMALLS WM41 SWOLLEN-PICKLEとは?

WAY HUGE SMALLS WM41 SWOLLEN-PICKLEは、Way Huge創設者ジョージ・トリップス氏が1997年に生み出した伝説的ファズペダル「Swollen Pickle」を、Jim Dunlop傘下のWay Huge Smallsシリーズとしてコンパクト筐体に凝縮したモデルです。

回路的にはBig Muffを源流としながらも、独自のフィルター設計やコンプレッション調整機能を備えており、ヴィンテージなファズサウンドからモダンなハイゲイン・ファズまで幅広い音色を一台でカバーします。

フルサイズ版のMkIIが持っていた「巨大すぎてペダルボードに載せにくい」という弱点を克服し、約4インチ×2.5インチというミニサイズに凝縮。

サウンドのDNAはそのままに、ペダルボードフレンドリーな設計へと進化を遂げました。

製品の特長と他製品との差別化ポイント

ミニサイズに凝縮された圧倒的な音作りの幅

WM41最大の特長は、コンパクトなボディに収められた音色の多様性です。

3つのノブ(Loudness、Sustain、Filter)と2つのトグルスイッチ(Scoop、Crunch)の組み合わせにより、マイルドなクランチからスピーカーが悲鳴を上げるような極太ファズまで、驚くほど幅広いサウンドメイクが可能です。

一般的なBig Muff系ペダルでは「プラグを挿せばすぐにあのMuffサウンド」という分かりやすさがある一方、音色の方向性は比較的限定されます。

WM41はその枠を大きく超え、Filterノブ一つとっても、明るくフィジーなトーンからダークでウーリーな音まで極端なほどの振り幅を持っています。

単なるBig Muffクローンとは一線を画す、「Big Muffの発展形」と呼ぶにふさわしい存在です。

Scoopスイッチによるミッドカット

トグルスイッチ一つでミッドレンジをスクープ(カット)できる機能は、パワーコードを分厚く響かせたいシーンで威力を発揮します。

ドゥームメタルやストーナーロックなど、重く太い音が求められるジャンルでは特に重宝する機能です。

スイッチを下げればフラットなミッド特性に戻るため、リードプレイとバッキングで瞬時に切り替えるといった運用も可能です。

Crunchスイッチによるコンプレッション制御

Crunchスイッチはファズのコンプレッション強度を切り替える機能です。

コンプレッション強めの設定ではサステインが増し、音がぎゅっと圧縮された濃密なファズサウンドに。

反対にコンプレッションを緩めれば、よりオープンでダイナミクスのある応答が得られます。

両スイッチをオフにすれば、クラシックなSwollen Pickleの3ノブ構成として機能するため、シンプルに使いたい場面にも対応できます。

驚異的な低消費電力

消費電流わずか3mAという数値は、エフェクターとしては極めて省電力です。

複数のペダルで電源を共有するペダルボード環境において、電源容量を圧迫しないことは大きなメリットといえます。

スペック・仕様

WM41の主要スペックを以下にまとめます。

エフェクトタイプ: ファズ(アナログ回路)

コントロール: Loudness(音量)/ Sustain(ファズ強度)/ Filter(トーン)の3ノブ、Scoop(ミッドカット)/ Crunch(コンプレッション強度)の2トグルスイッチ

入出力: 入力1系統(1/4インチ)、出力1系統(1/4インチ)

バイパス方式: True Hardwire Bypass

電源: 9V DC電源アダプター(別売)または9V電池

消費電流: 3mA

ノイズフロア: -82 dBV

ゲイン18dBV時ノイズ: -62 dBV

筐体サイズ: 高さ 約44.5mm × 幅 約57.2mm × 奥行 約91.9mm

価格帯: 国内実勢価格で約15,000〜20,000円前後(販売店により異なる)

フルサイズ版Swollen Pickle MkIIと比較すると、内部トリムポット(VoiceとClip)が省略され、代わりにScoopとCrunchがトグルスイッチに簡略化されています。

この点は「操作がシンプルになった」とも「調整の自由度が下がった」とも捉えられるポイントです。

おすすめな点

一台で何役もこなせるサウンドの汎用性

WM41は「ファズペダル」というカテゴリの中でも、飛び抜けた音色の幅広さを持っています。

Sustainを控えめにすればオーバードライブ的なクランチサウンドが得られ、フルに上げれば壁のようなファズウォールが出現します。

Filterの調整次第で、シューゲイザー的な甘いファズから、攻撃的なバズソートーンまで変幻自在です。

実際に、ファズペダルのブラインドテスト企画で他のコンペティターを押しのけて優勝した実績もあり、そのサウンドクオリティの高さは折り紙付きです。

ペダルボードのスペース問題を解決

Way Hugeのペダルは独特の大型筐体がトレードマークですが、それゆえにペダルボードへの搭載が難しいという声が長年ありました。

Smallsシリーズのコンパクト筐体はこの問題を根本的に解決しています。

約4インチ×2.5インチというサイズ感は、MXRのミニペダルに近い取り回しの良さです。

ギターだけでなくベースにも対応

豊かなローエンドを持つWM41は、ベースギターとの相性も良好です。

ベーシストからも「ベースの帯域がしっかり残る」と評価されており、ジャズベースやスティングレイなど、さまざまなベースで問題なく使用できるとの報告があります。

一台でギターとベースの両方に使える汎用性は、宅録ミュージシャンにとっても嬉しいポイントです。

他のペダルとの組み合わせで真価を発揮

特にRATペダルとの組み合わせは「鉄板」とされており、RATをWM41の前段に配置することで、単体では得られない凶暴かつコントロールされたファズサウンドが生まれます。

また、ハイゲインアンプとの組み合わせではBoss HM-2的なチェーンソートーンに近い音色も作り出せるため、ヘヴィミュージック系のギタリストからも厚い支持を集めています。

手が届きやすい価格設定

国内で約15,000〜20,000円、海外では159.99ドル前後という価格は、このクラスのファズペダルとしては非常に良心的です。

中古市場でもタマ数が多く、さらにリーズナブルに入手できる点も魅力です。

注意点

ダイアルインに根気が必要

WM41の最大の注意点は、理想の音を見つけるまでに時間と忍耐が必要だということです。

3つのノブと2つのスイッチは互いに複雑に影響し合うため、一つのパラメーターを動かすと全体のバランスが変化します。

「プラグを挿してすぐ最高の音」を期待すると裏切られる可能性があります。

Big Muffのような即効性を求めるプレイヤーには、やや敷居が高いかもしれません。

音量が非常に大きい

Loudnessノブのユニティゲインポイント(ペダルON/OFFで音量が変わらない位置)がかなり低い位置にあり、12時を超えるとアンプやスピーカーに過大な音量を送り込むことになります。

実際に「スピーカーを飛ばしてしまった」という報告もあるため、最初は必ずLoudnessを低めの位置から試してください。

ノイズが気になる場面がある

ファズペダル全般に言えることですが、WM41もハイゲイン設定では一定のバックグラウンドノイズが発生します。

ノイズフロアは-82 dBVというスペック値ですが、静かなパッセージや演奏の合間にはハムノイズが気になる場合があります。

ライブやレコーディングでは、ノイズゲートとの併用を検討した方がよいでしょう。

フルサイズ版MkIIと比較した場合の制約

フルサイズ版のSwollen Pickle MkIIには、内部にVoice(Scoopの効き具合の調整)とClip(クリッピングダイオードの切り替え)という2つのトリムポットが搭載されていました。

WM41ではこれらが省略され、ScoopとCrunchがトグルスイッチに簡略化されています。

連続的な微調整ができるノブと、二者択一のスイッチでは自由度に差があるため、「MkIIの方が圧倒的に音作りの幅が広い」と感じるユーザーもいます。

すでにフルサイズ版を愛用している方は、この点を事前に理解しておく必要があります。

他のペダルとのスタッキングにコツが要る

単体ではやや物足りないと感じてディストーションペダルを重ねると、今度はゲインが過剰になり音が飽和しすぎるケースがあります。

スタッキングにはオーバードライブ(TS系など)を前段に置くのが定石とされていますが、組み合わせによっては相性が悪い場合もあるため、試行錯誤が必要です。

評判・口コミ

ユーザーが評価するおすすめな点

多くのユーザーが最も高く評価しているのは、やはりサウンドの多様性です。

「今まで使ったどのファズとも違うが、極めてヴァーサタイル」「Deluxe Big Muff Pi、Wampler Velvet Fuzz、Catalinbread Karma Sutureなど多数のファズを所有しているが、このペダルが全てを凌駕する」といった、他のファズペダルと比較した上での高評価が目立ちます。

長期ユーザーの満足度も非常に高く、「10年以上使い続けている唯一のファズペダル」という声があるほどです。

また、「手放したことを後悔して買い直した」という再購入者も少なくありません。

コンパクトな筐体についても「フルサイズ版と音は同じなのにボードに載せやすい」と好評で、省スペース性を求めるプレイヤーにとって待望のモデルだったことがうかがえます。

温かく滑らかなトーンからアグレッシブなバズまで対応できる柔軟性は、「ファズペダルを一台だけ選ぶならこれ」という声にもつながっています。

ジャンルを問わない対応力も評価ポイントです。

ドゥーム/ストーナーロックからハードコア、シューゲイザーまで、幅広いジャンルのプレイヤーが愛用しています。

さらに、シンセサイザーやドラムマシンに使っても良い結果が得られるとの報告もあり、ギターペダルの枠を超えた活用が可能です。

購入前に確認すべき注意点

一方で、「セッティングが決まらない」という不満の声は無視できません。

多くのユーザーが「時間をかけてダイアルインすれば最高の音が出るが、そこに辿り着くまでのハードルが高い」と感じています。

特にファズペダル初心者にとっては、各コントロールの相互作用を把握するまでに相当な試行錯誤が求められます。

「低音が出すぎる」という意見も一定数あります。

Big Muff系統の宿命とも言えますが、WM41は特に低域が豊かなため、アンサンブルの中で音が埋もれたり、逆に低音が膨らみすぎて他の楽器と干渉したりする場合があります。

外部EQとの併用で改善できるケースが多いとされていますが、追加の機材が必要になる可能性がある点は認識しておくべきでしょう。

好みがはっきり分かれるペダルであることも特筆すべき点です。

「人生最高のファズ」と絶賛するユーザーがいる一方で、「まったく好みに合わなかった」と即座に手放すユーザーもいます。

この両極端な評価は、WM41の強烈な個性を裏返したものとも言えます。

可能であれば、購入前に楽器店で実際に試奏することを強くおすすめします。

まとめ

  • サウンドの多様性は圧巻。マイルドなクランチから破壊的なファズウォールまで、一台で驚くほど幅広い音色をカバーできる
  • コンパクト筐体でペダルボードに優しい。約4インチ×2.5インチのミニサイズで、フルサイズ版と同等のサウンドを実現している
  • 消費電流わずか3mAという省電力設計で、電源管理がシビアなボードでも安心して組み込める
  • True Hardwire Bypass搭載で、OFF時の信号劣化を気にする必要がない
  • ギターにもベースにも対応でき、豊かなローエンドが幅広い楽器・ジャンルに対応する
  • 価格は約15,000〜20,000円前後と、サウンドクオリティに対して高いコストパフォーマンスを誇る
  • ダイアルインには時間と根気が必要。直感的に即座に良い音が出るタイプではないため、購入後にじっくり向き合う覚悟が必要
  • 音量が非常に大きいため、Loudnessノブの扱いには細心の注意が求められる。スピーカー破損のリスクを理解しておくこと
  • フルサイズ版MkIIに比べると音作りの自由度はやや劣る。内部トリムポットが省略されている点は、細かいサウンドメイクを追求したいユーザーにとってはマイナス
  • 総合評価:ファズペダルの「沼」に踏み込む覚悟がある方には強くおすすめできる一台。時間をかけてセッティングを追い込めば、他のどのファズでも得られない「自分だけの音」に出会える可能性を秘めた、奥の深い名機である
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