グレッチのストリームライナーに興味があるけれど、実際の評判はどうなのだろう、と気になっていませんか。
美しいルックスでありながら手に入れやすい価格帯で、多くのギタリストの注目を集めています。
しかし、廉価版と聞くと「品質は大丈夫?」「本家グレッチやエレクトロマチックとの違いは?」といった疑問や不安が浮かぶのも事実です。
この記事では、グレッチ ストリームライナーの評判について、良い点から気になる点まで、インプレッションやスペック情報を基に徹底的に解説します。
シリーズ間の違いやモデルごとの特徴、サウンドの傾向まで網羅しているため、読了後にはあなたに最適な一本が明確になるでしょう。
グレッチ ストリームライナーの評判は?【結論】価格以上のルックスと現代的なサウンドが魅力のギター
【総評】初めてのグレッチにも、サブギターにも最適な高コストパフォーマンスモデル
グレッチ ストリームライナーは、総じて「コストパフォーマンスが非常に高い」という評判を得ています。
グレッチならではの伝統的で美しいルックスを継承しつつ、現代的な音楽シーンにもマッチするパワフルなサウンド、そして何より手に入れやすい価格設定が最大の魅力です。
これからグレッチギターを始めてみたい方や、気軽に使えるセカンドギターを探している経験者にとって、最適な選択肢の一つと言えるでしょう。
使用者からの良い評判・メリットまとめ
使用者からは、特にデザイン性とサウンドの多様性を評価する声が多く聞かれます。
豊富なカラーバリエーションや、ボディ全体に施されたバインディングなど、価格以上の高級感あるルックスは所有欲を満たしてくれます。
また、専用開発されたピックアップは、従来のグレッチサウンドとは一味違うパワフルなトーンを出力し、ロックやポップスなど幅広いジャンルに対応できる点も高く評価されています。
知っておきたい悪い評判・デメリットまとめ
一方で、「グレッチらしいサウンドではない」という点がデメリットとして挙げられることがあります。
ストリームライナーに搭載されているピックアップは、本家グレッチの「フィルタートロン」とは特性が異なり、高出力で中低域が強調されたモダンなサウンドです。
そのため、ブライアン・セッツァーのような伝統的なロカビリーサウンドを求める方には、少し物足りなく感じられる可能性があります。
また、金属パーツの質感が価格相応であるという意見も見られます。
グレッチ、エレクトロマチック、ストリームライナーの立ち位置と違いは?
グレッチには、価格帯や生産国によって3つの主要なシリーズが存在します。
最上位に位置するのがプロ仕様の日本製「グレッチ」、次に中価格帯の中国・韓国製「エレクトロマチック」、そして最も手頃な価格帯がインドネシア製の「ストリームライナー」です。
この序列は、使用される木材やパーツ、ピックアップのグレードに反映されており、ストリームライナーはエントリーモデルとしての役割を担っています。
そもそもグレッチ ストリームライナー・コレクションとは?

2016年に登場した、由緒ある名を冠した新しいシリーズ
ストリームライナー・コレクションは、2016年に発表されたグレッチの新しいシリーズです。
もともと「Streamliner」という名前は、1950年代に生産されていた歴史あるモデルに由来します。
その由緒ある名を冠したことからも、グレッチがこのシリーズに込めた意気込みが感じられます。
レトロなルックスと現代的なプレイアビリティを両立させ、多くのギタリストにグレッチの魅力を届けることを目指しています。
ストリームライナーの6つの主な特徴
ストリームライナー・コレクションは、価格を抑えながらもグレッチらしさを実現するための工夫が随所に見られます。
主な特徴は以下の6点です。
- 専用ピックアップ: パワフルな「Broad’Tron」と高域が特徴的な「FideliSonic 90」を搭載しています。
- トーンポット回路: 全モデルで無段階にトーン調整が可能な回路を採用し、直感的な音作りが可能です。
- ルックスの良さ: 豊富なカラーやバインディング、個性的なパーツなどグレッチらしいデザインを継承しています。
- 4つのボディタイプ: フルアコからソリッドまで、サウンドや演奏性で選べる4タイプをラインナップしています。
- 調整可能なブリッジ: 全機種でオクターブ調整が可能なアジャストマチック・ブリッジを採用しています。
- 弾きやすいネックと手頃な価格: 多くの人に馴染みやすいネック仕様と、代替材の活用による価格圧縮を実現しました。
どんな人におすすめ?初心者でも弾きこなせる?
ストリームライナーは、幅広い層におすすめできるギターです。
特に「グレッチのデザインが好きだけど、価格が高くて手が出せない」と感じていた方には最適な選択肢です。
ネックシェイプも薄めで握りやすく、一般的なエレキギターと変わらない感覚で演奏できるため、初心者の方でも安心して弾きこなすことができます。
ロック、ブルース、ポップス、ジャズなど、多様なジャンルに挑戦したいギタリストにも適しています。
【シリーズ比較】エレクトロマチックとの違いは?本家グレッチと何が違う?
ブランドの序列:グレッチ > エレクトロマチック > ストリームライナー
前述の通り、グレッチのギターには明確なブランド階層があります。
品質、サウンド、価格ともに最高峰に位置するのが「グレッチ」本体のプロフェッショナル・コレクションです。
その下に、本家のデザインやサウンドをより手頃な価格で再現した「エレクトロマチック」があり、さらにエントリーモデルとして位置づけられているのが「ストリームライナー」となります。
シリーズ名 | 立ち位置 | 特徴 |
---|---|---|
グレッチ | プロ仕様 | 最高品質の木材・パーツ、伝統的なサウンド |
エレクトロマチック | 中価格帯 | 本家に近いルックス、独自のピックアップを搭載 |
ストリームライナー | エントリー | 最も手頃な価格、現代的なサウンドと弾きやすさ |
生産の国の違い:日本製、中国・韓国製、インドネシア製
各シリーズは生産国によっても区別されています。
現行のプロ仕様「グレッチ」は、品質管理に定評のある日本製(寺田楽器製作所など)です。
「エレクトロマチック」は主に中国または韓国で生産されており、「ストリームライナー」はインドネシアで生産されています。
生産国による人件費や製造コストの違いが、各シリーズの価格設定に大きく影響しています。
価格帯の違いはどれくらい?中古相場も解説
新品の価格帯は、シリーズごとに大きく異なります。
ストリームライナーが約7万円から10万円台であるのに対し、エレクトロマチックは約10万円から15万円台、プロ仕様のグレッチは30万円以上、モデルによっては50万円を超えるものもあります。
中古市場では、ストリームライナーは5万円前後から見つかることがあり、エレクトロマチックは7万円前後からが相場です。
一方、中古の日本製グレッチは状態にもよりますが15万円程度からが目安となり、価格差は明確です。
音の要!ピックアップの違いがサウンドの個性を決める
3つのシリーズの最も大きな違いは、サウンドの心臓部であるピックアップです。
プロ仕様グレッチは、高音域が特徴的な「フィルタートロン」を基本とします。
エレクトロマチックは、フィルタートロンとは異なる設計の「ブラックトップ・フィルタートロン」などを搭載し、よりクリアで高音に寄ったサウンド傾向があります。
そしてストリームライナーは、専用開発された高出力なハムバッカー「ブロードトロン」やシングルコイル「フィデリソニック 90」を搭載し、太くパワフルな現代的サウンドを特徴としています。
気になるサウンドの評判は?「グレッチっぽくない」は本当か?

専用ハムバッカー「Broad’Tron」は太くてパワフルな音
ストリームライナーの多くのモデルに搭載されている「ブロードトロン」ピックアップは、ギブソンのP.A.F.に迫る高出力が特徴です。
伝統的なフィルタートロンが持つ中高域のきらびやかさを残しつつ、より太く、しっかりと歪ませることができるサウンド設計になっています。
この特性から、クリーンサウンドだけでなく、クランチやオーバードライブをかけたロックサウンドにも非常によくマッチします。
新開発のシングルコイル「FideliSonic 90」の評価
一部モデルに採用されている「フィデリソニック 90」は、P-90タイプのシングルコイルピックアップを基に開発されました。
P-90特有の温かく力強いトーンに、高域の輝きを加えたサウンドが特徴です。
ハムバッカー搭載機とは一味違う、歯切れの良さと太さを両立したサウンドは、ブルースやガレージロックなどで個性を発揮するでしょう。
本家フィルタートロンの音を求める人には向かない?
「グレッチっぽくない」という評判は、主にこのピックアップの特性に由来します。
フィルタートロン特有の、やや線が細く「ペチペチ」と表現されるような独特の高音域は、ブロードトロンにはありません。
そのため、グレッチ伝統のロカビリーやカントリーのサウンドを忠実に再現したいプレイヤーにとっては、サウンドキャラクターが異なると感じる可能性が高いです。
結論:伝統的なグレッチサウンドとは違うが、幅広いジャンルで使える万能な音
ストリームライナーのサウンドは、伝統的なグレッチサウンドのコピーではありません。
むしろ、グレッチのルックスを持ちながら、より現代的で多様な音楽ジャンルに対応できる「新しいグレッチの音」と捉えるのが適切です。
特定のジャンルに特化するのではなく、ロック、ポップス、ファンクなど、様々なシーンで活躍できる汎用性の高さがストリームライナーの音の魅力と言えます。
どれを選ぶ?ストリームライナーの主要4ボディタイプと人気モデルを解説
G2410/G2420 (フルアコ):王道のルックスとジャズにも対応する太いサウンド
G6120ナッシュビルと同等の大きなボディを持つ、完全なホロウボディ(フルアコ)モデルです。
豊かな生鳴りと、太く甘いトーンが特徴で、ジャズやブルースのメロウな演奏に適しています。
グレッチらしい堂々としたルックスを求めるなら、このモデルが筆頭候補となるでしょう。
ビグスビー搭載モデルと非搭載モデルから選べます。
G2622 (セミアコ):抱えやすく芯のある万能サウンドで一番人気
ボディ内部にセンターブロックを持つセミアコ構造のモデルです。
フルアコに比べてボディが薄く抱えやすいため、演奏性に優れています。
センターブロックの効果でハウリングに強く、サウンドに芯が加わるため、歪ませたロックサウンドにも対応可能です。
クリーンからドライブまでこなせる万能性から、シリーズで特に人気の高いモデルです。
G2655 (センターブロックJr.):取り回しやすいコンパクトなセミアコ
G2622をさらに一回り小さくした、コンパクトなセミアコモデルです。
ボディサイズが小さくなることでサウンドはより引き締まり、レスポンスも向上します。
通常のソリッドギターに近い感覚で扱えるため、小柄な方や、ライブでの動きやすさを重視するプレイヤーにおすすめです。
G2210 (ジュニア・ジェットクラブ):ストレートなサウンドのソリッドボディ
シリーズで唯一、ソリッドボディ構造を持つモデルです。
ただし内部はくり抜かれたチェンバー構造になっており、ソリッドながらも軽快な響きを持っています。
サウンドは最もストレートで引き締まっており、シンプルなコントロールも相まって直感的な音作りが楽しめます。
グレッチとしては新しいスタイルで、今後の展開も期待されるモデルです。
購入前に知っておきたいQ&A
実際の作りや品質はどう?安っぽく感じる?
ストリームライナーの全体的な造りは、価格を考えると非常に良好です。
塗装やフレットの処理も丁寧で、安価なギターにありがちな作りの粗さはほとんど見られません。
ただし、金属パーツのメッキなどは上位シリーズと比較すると簡素なため、細部を見ると価格相応と感じる部分もあります。
とはいえ、演奏に支障が出るような品質の問題はなく、普通に使う分には全く問題ないレベルです。
ネックの握り心地や弾きやすさは?
ネックは「薄めのUシェイプ」グリップを採用しており、多くのギタリストにとって握りやすいと感じる仕様です。
ミディアムスケール、ミディアムジャンボフレットという組み合わせも現代の標準的な仕様で、他のギターからの持ち替えでも違和感が少ないでしょう。
初心者から上級者まで、快適な演奏性が期待できます。
チューニングは狂いやすい?ブリッジの仕様について
ストリームライナーは全機種で「アジャストマチック・ブリッジ」を採用しています。
このブリッジはボディに固定されているため、激しい演奏でも位置がズレてチューニングが狂うといったトラブルを防ぎます。
また、各弦でオクターブチューニングの微調整が可能であり、正確なイントネーションを保つことができます。
これにより、廉価版にありがちなチューニングの不安定さは大幅に軽減されています。
どこで試奏・購入できる?
ストリームライナー・コレクションは、全国の主要な楽器店で取り扱いがあります。
ただし、グレッチ自体がやや専門的なブランドであるため、小規模な店舗では在庫がない場合もあります。
購入前には、楽器店のウェブサイトで在庫状況を確認したり、電話で問い合わせたりすることをおすすめします。
実際に試奏して、サウンドや弾き心地を確かめるのが最も確実な選び方です。
まとめ:グレッチ ストリームライナーの評判からわかる最適な選び方
グレッチ ストリームライナーは、その魅力的な価格と確かな品質で、多くのギタリストにとって素晴らしい選択肢となるギターです。
伝統的なグレッチとは異なるモダンなサウンドキャラクターを理解した上で選べば、きっとあなたの音楽ライフを豊かにしてくれるでしょう。
この記事で解説した各モデルの特徴を参考に、ぜひあなたにぴったりの一本を見つけてください。
- グレッチ ストリームライナーは非常にコストパフォーマンスが高いと評判
- 価格以上の美しいルックスと、豊富なカラーバリエーションが魅力である
- サウンドは伝統的なグレッチとは異なり、パワフルで現代的な傾向
- ロックなど歪ませる音楽にも対応できる汎用性を持つ
- グレッチにはプロ仕様、エレマチ、ストリームライナーという序列がある
- ストリームライナーはインドネシア製で最も手頃なエントリーモデル
- エレクトロマチックとの主な違いは生産国、価格、ピックアップの仕様
- フルアコ、セミアコ、ソリッドなど4つのボディタイプから選べる
- ネックは弾きやすく、初心者でも扱いやすい仕様
- ブリッジが固定式のためチューニングの安定性も比較的高評価