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MXR MB301 BASS SYNTH レビュー解説!使い方から音作りまで

MXRから登場したベース用シンセサイザーペダル「MB301 BASS SYNTH」。

本格的なアナログシンセサウンドをベースで再現したい、あるいはファンキーでグルーヴィーなサウンドを追求したいと考えているプレイヤーにとって、このペダルの実力は非常に気になるのではないでしょうか。

また、ギタリストの中には、自身の楽器でベースシンセのような重厚なサウンドが出せるのか、その可能性を探っている方もいるかもしれません。

この記事では、Jim Dunlop MXR MB301 BASS SYNTHについて、その特徴やスペック、実際の音質、おすすめのポイントから注意点まで、あらゆる角度から徹底的にレビュー、解説していきます。

この記事を読めば、MXR MB301の持つポテンシャルと、あなたの音楽にどのような変化をもたらすかが明確に理解できるはずです。


MXR 【次回2026年1月以降入荷予定、ご予約受付中】 MB301 BASS SYNTH
目次

MXR MB301 BASS SYNTHレビュー:結論から言うとどんなペダル?

ファンク黄金期のサウンドを求めるベーシスト必携の一台

MXR MB301 BASS SYNTHは、一言で言うと「ヴィンテージ・アナログ・シンセサイザーの温もりと現代的な表現力を両立させたベース用シンセペダル」です。

スティーヴィー・ワンダーやマイケル・ジャクソン、パーラメントといったファンク黄金期を彩った名曲の、あのモノフォニック・シンセ・サウンドをベースで忠実に再現することを目指して開発されました。

直感的な操作で、轟くようなサブオクターブからファンキーなエンベロープ・フィルター、そしてグルーヴィーなモジュレーションまで、多彩なサウンドを生み出すことができます。

ギタリストも使える?高い追従性と多彩なサウンドの可能性

このペダルは主にベース用に設計されていますが、トラッキング(信号追従)モードを切り替えることでギターでも使用可能です。

特に、ドロップチューニングやバリトンチューニングのギターと組み合わせることで、その真価を発揮します。

低音弦では非常に良好なトラッキング性能を示し、ベースとは一味違ったユニークなシンセサウンドを作り出すことが可能です。

ただし、ギターの高音域や複雑な和音(ポリフォニック)には対応していないため、単音リフやリードプレイでの使用が中心となります。

MXR MB301の主な特徴とスペック早見表

MXR MB301の基本的な仕様を一覧表にまとめました。

コンパクトな筐体に、プロフェッショナルな現場でも通用する多彩な機能が凝縮されていることがわかります。

項目スペック
カテゴリベース用エフェクター / ギターシンセ
開発協力Ian Martin Allison(イアン・マーティン・アリソン)
コントロールMIX, CUTOFF, ENVELOPE, SUB MIX, RESONANCE, MOD
ボタンVOICE, SHAPE, PRESETS
波形三角波 (Triangle), ノコギリ波 (Sawtooth), 矩形波 (Square)
プリセット数8種類 + ライブモード
入出力端子Input, Output, CTR (Expression/Tap/Stereo Out)
電源9V DCセンターマイナスアダプター (330mA) ※電池駆動不可
サイズ61mm (W) × 112mm (D) × 52mm (H)
その他ステレオ出力対応, エクスプレッションペダル接続可能

MXR MB301 BASS SYNTHの全貌:特徴とできることのすべて

著名ベーシストIan Martin Allisonとの共同開発で生まれた本格派サウンド

MB301のサウンドが本格的である理由は、米国の実力派ベーシスト、Ian Martin Allison氏との共同開発にあります。

多数の著名アーティストのサポートや教育活動で知られる彼の知見が、このペダルの設計に深く反映されています。

そのため、単なるエフェクトの枠を超え、楽器としての表現力を持つシンセサイザーとして完成されています。

直感的な音作りを可能にするコントロールノブとボタンの役割一覧

MB301のパネルには、シンセサイザーの音作りにおける主要なパラメーターがノブとして配置されており、直感的な操作が可能です。

  • MIX: 原音(ドライ)とシンセ音(ウェット)のバランスを調整します。
  • CUTOFF: フィルターが特定の周波数をカットし始めるポイントを設定します。音の明るさをコントロールする重要なノブです。
  • ENVELOPE: ピッキングの強さに応じてフィルターが動く(開閉する)速さを調整します。「ワウ」のような効果を生み出します。
  • SUB MIX: 原音より1オクターブ低いシンセ音の音量を調整し、サウンドに厚みを加えます。
  • RESONANCE: カットオフ周波数付近を強調(ブースト)し、シンセ特有のクセのあるサウンドを作ります。
  • MOD: モジュレーション(音の揺れ)の深さを調整します。
  • VOICEボタン: 追加のオシレーター(発振器)をオンにし、より複雑で豊かな倍音を持つサウンドを生成します。
  • SHAPEボタン: シンセサウンドの元となる波形を「三角波」「ノコギリ波」「矩形波」の3種類から選択します。

音作りの奥深さを探るサブパラメーターの設定方法

MB301は、VOICEボタンまたはSHAPEボタンを押しながら各ノブを回すことで、さらに詳細な「サブパラメーター」にアクセスできます。

これにより、コンプレッションの強さやトラッキングモードの切り替えなど、より高度な音作りが可能になります。

特に重要なのが「TRACKING」設定で、これを変更することで4弦ベース、5/6弦ベース、そしてギターに最適な追従性を得ることができます。

ステレオ出力やエクスプレッションペダルに対応する高い拡張性

側面のCTR端子は、設定を切り替えることで多様な機能を発揮します。

外部フットスイッチを接続すればプリセットの切り替えが足元で可能になり、エクスプレッションペダルを接続すれば、フィルターの開き具合やモジュレーションのかかり具合などをリアルタイムでコントロールできます。

さらに、内部スイッチの設定を変更することで、このCTR端子をステレオ出力の片側として使用することもでき、広がりのあるサウンド構築に対応します。

【サウンドレビュー】MXR MB301の音質を徹底検証

ベースでのサウンドは?ヴィンテージ・ファンクからモダンな音まで

ベースでMB301を鳴らした際のサウンドは、まさに圧巻です。

開発に協力したIan Martin Allison氏のデモ演奏でも聴けるように、Mini MoogやARP Odysseyといった伝説的なアナログシンセサイザーを彷彿とさせる、太く温かみのあるサウンドが特徴です。

ゴーストノートのような繊細なニュアンスにもしっかりと追従し、まるで熟練のキーボードプレイヤーが演奏しているかのような人間味のある表現を可能にします。

ギターで使った時の音質とトラッキング(追従性)の実力

ギターでの使用も非常に興味深い結果をもたらします。

特にバリトンギターや、Bスタンダードのような低音にチューニングされたギターとの相性は抜群です。

低音弦でのリフプレイでは、ベースと遜色ないほど正確にトラッキングし、パワフルなシンセサウンドを出力します。

一方で、12フレット以上の高音弦や、スタンダードチューニングのギターでは、音が途切れたり、意図しない音程になる「グリッチ」が発生することがあります。

これは本機がベースの周波数帯域に最適化されているためであり、ギターで使用する際は低音弦を中心にフレーズを組み立てると良いでしょう。

あの名曲が蘇る!内蔵プリセット全8種のサウンドと元ネタを解説

MB301には、Ian Martin Allison氏が作成した8種類の即戦力プリセットが内蔵されています。

これらは往年の名曲で聴ける象徴的なシンセベースサウンドをイメージして作られており、スイッチひとつで呼び出すことが可能です。

  1. スリレンガネス: マイケル・ジャクソン「スリラー」風のオクターブダウンサウンド。
  2. 素晴らしい: スティーヴィー・ワンダーを彷彿とさせるファンキーな共鳴サウンド。
  3. リザードシンセ: ハービー・ハンコック「カメレオン」風のレゾナンスが効いたサウンド。
  4. シンサデリック: パーラメント/ファンカデリック「Flashlight」風の広がりあるオクターブダウンサウンド。
  5. そり: ピーター・ガブリエル「スレッジハンマー」風のコンプとコーラスが効いたサウンド。
  6. シンセの軍隊: ビョーク「Army of Me」風のアイコニックなシンセベースライン。
  7. 9インチシンセ: ナイン・インチ・ネイルズ「Head Like a Hole」風のロック/ダンスミュージック向けサウンド。
  8. シンセマウス5: deadmau5にインスパイアされた、サイドチェイン風のダークなサウンド。

音のキャラクターを決める3つの波形(三角波・ノコギリ波・矩形波)の違い

SHAPEボタンで選択できる3つの波形は、サウンドの基本的なキャラクターを決定します。

  • 三角波 (Triangle): 倍音が少なく、滑らかで丸みのある柔らかなサウンドです。
  • ノコギリ波 (Sawtooth): 倍音を豊富に含み、明るくアグレッシブで、フィルターを効かせた時の変化が最も派手なサウンドです。
  • 矩形波 (Square): 奇数次倍音が多く、太くパンチがあり、ファミコンのBGMのような独特の雰囲気を持つサウンドです。

実際に使ってわかったMXR MB301の評価と比較

ここが凄い!MB301のメリット(おすすめな点)3選

  1. 圧倒的な表現力と追従性: ピッキングの強弱やレガート、スタッカートといった奏法に非常に敏感に反応します。ゴーストノートもしっかりと音程を捉えるため、グルーヴを損なうことなく演奏に集中できる点は大きなメリットです。
  2. 即戦力のプリセット: 前述の通り、内蔵されている8つのプリセットはどれも完成度が高く、すぐに楽曲制作やライブで使用できるクオリティです。音作りに迷った際の出発点としても非常に役立ちます。
  3. 直感性と奥深さの両立: パネル上のノブだけでも多彩なサウンドメイクが可能ですが、サブパラメーターを駆使することで、さらに細かな音質の調整が可能です。初心者から上級者まで、プレイヤーのレベルに応じて深く探求できる設計になっています。

購入前に知っておきたい注意点とデメリット

  1. ギターでの使用には制限がある: ギターの高音域ではトラッキングが不安定になることがあります。ギターシンセとして万能に使えるわけではなく、得意な音域やフレーズを見極める必要があります。
  2. 多機能ゆえの複雑さ: 全ての機能を使いこなすには、サブパラメーターの存在を理解する必要があります。説明書なしでは、一部の機能に気づかない可能性もあります。
  3. 電源はアダプター専用: コンパクトなサイズですが、消費電流が330mAと大きいため電池駆動には対応していません。使用するには別途パワーサプライやACアダプターが必須となります。

ネット上の評判・口コミまとめ|良い評価と悪い評価

様々なレビューを総合すると、以下のような評価が見られます。

  • 良い評価: 「ベースでのトラッキング精度が驚くほど高い」「アナログシンセの質感が素晴らしい」「プリセットがどれも使える音ばかり」「音作りの幅が広く、一台でかなり遊べる」といった、サウンドの質と追従性に関する高評価が多数を占めています。
  • 気になる評価: 「ギターで使うと高音弦で音が暴れることがある」「サブパラメーターが多くて最初は戸惑う」「ステレオ出力の設定が少し分かりにくい」など、多機能性ゆえの操作の複雑さや、ギターでの使用における制限を指摘する声が見受けられます。

どんな人におすすめ?具体的な使用シーンとプレイヤー像

このペダルは、以下のようなプレイヤーやシチュエーションで特にその価値を発揮するでしょう。

  • ファンクやソウルミュージックを演奏するベーシスト
  • トップ40系のポップスを演奏するセッションミュージシャン
  • バンドでシンセベースの役割を兼任したいプレイヤー
  • DTMで本格的なベースシンセ音源を探しているギタリスト/ベーシスト
  • キーボードは弾けないが、シンセサイザーのサウンドを取り入れたい方

MXR MB301 BASS SYNTHの価格と購入方法

新品の価格相場と最もお得に購入できるショップは?

MXR MB301 BASS SYNTHのメーカー希望小売価格は48,400円(税込)です。

実際の販売価格は、各楽器店やオンラインショップによって多少変動しますが、概ねこの価格帯で販売されています。

セール時期やポイント還元率などを比較検討し、ご自身の利用しやすいショップで購入するのがおすすめです。

中古で買うのはアリ?注意点と価格動向

発売から時間が経てば、中古市場にも製品が出回る可能性があります。

中古で購入するメリットは価格を抑えられる点ですが、ペダルの状態(傷、ガリの有無など)や付属品の有無をしっかりと確認する必要があります。

特に多機能なデジタルペダルであるため、信頼できる楽器店での購入が安心です。

まとめ:Jim Dunlop MXR BASS SYNTH MB301 レビュー解説

  • MXR MB301はヴィンテージアナログシンセのサウンドを再現するベース用ペダルである
  • 著名ベーシストIan Martin Allisonとの共同開発による本格的なサウンドが特徴だ
  • ベースでのピッキング追従性は極めて高く、繊細なニュアンスも表現可能である
  • ギターでも使用可能だが、特に低音チューニングの楽器と相性が良い
  • ギターの高音域ではトラッキングが不安定になる場合がある
  • 8種類の即戦力プリセットを内蔵し、名曲のサウンドを手軽に再現できる
  • 直感的なノブ操作に加え、詳細なサブパラメーターによる深い音作りにも対応する
  • CTR端子はエクスプレッションペダルやステレオ出力など多機能に使える
  • 電源は9Vアダプター専用で、電池での駆動はできない
  • ファンクからモダンなポップスまで、幅広いジャンルで活躍する一台である

MXR 【次回2026年1月以降入荷予定、ご予約受付中】 MB301 BASS SYNTH
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