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Bogner WESSEX V2 レビュー解説!音質と評判を徹底分析

アンプで作り込んだ歪みの質感を、さらに一段階引き上げたいと感じていませんか。

また、ペダルボードに本格的なチューブアンプのような、太く艶のあるサウンドを加えたいと考えている方も多いでしょう。

この記事では、ハイエンドアンプブランドBognerが手掛けるオーバードライブペダル「WESSEX V2」について、その音質、特徴、評判・口コミから使い方まで、あらゆる情報を網羅的にレビュー解説します。

最後まで読めば、WESSEX V2があなたの理想のサウンドを実現する最後のピースとなり得るか、明確に判断できるようになります。

目次

Bogner WESSEX V2とは?多くのギタリストを魅了するオーバードライブの正体

Bogner WESSEX V2は、世界中のプロギタリストから絶大な支持を得るアンプメーカー「Bogner」が開発したオーバードライブペダルです。

真空管アンプさながらのサウンドとレスポンスを、コンパクトな筐体で実現することを目指して設計されています。

多くのプレイヤーが「アンプライク」と評価するそのサウンドの秘密は、Bogner独自の設計思想と高品質なパーツにあります。

ハイエンドアンプの名門Bognerが生み出したペダル

Bognerは、ラインホルド・ボグナー氏によって設立された、アメリカ・ロスアンゼルスに拠点を置くハイエンドアンプメーカーです。

特にフラッグシップモデルである「Ecstasy」は、ギターアンプの最高峰として絶対的な地位を築いています。

そのBognerが長年のアンプ開発で培った知識と経験を注ぎ込んで生み出したのが、このWESSEX V2を含むエフェクターシリーズなのです。

手軽にBognerならではの音楽的なトーンを得られることから、エフェクターブランドとしても高い評価を確立しています。

V2モデルの進化点:初代Wessexから何が変わった?

WESSEX V2は、2014年に発売され高い評価を受けた初代Wessexの後継機にあたります。

サウンドの核となる設計思想、つまりタッチセンシティブでレスポンスが良く、倍音豊かなドライブサウンドを生み出すコントロールや、信号ラインにトランスを介する点はそのまま継承されています。

V2における最大の進化点は、筐体がよりコンパクトに再設計(Redesign)されたことです。

初代モデルの卓越したサウンドクオリティは維持しつつ、ペダルボードへの組み込みやすさが向上し、現代のギタリストのニーズにさらに応える形となりました。

サウンドの核となるRupert Neve Designs製カスタムトランスの役割

WESSEX V2のサウンドを特徴づける最も重要な要素が、内部に搭載されたカスタム設計のトランスです。

このトランスは、伝説的なレコーディングエンジニアであるルパート・ニーヴ氏が率いる「Rupert Neve Designs」とのコラボレーションによって生まれました。

信号ラインにこの高品質なトランスを介することで、サウンドに音楽的な倍音と豊かな奥行きが加わります。

これにより、単なる歪みエフェクターの枠を超え、まるでレコーディングスタジオの高級機材を通したかのような、立体的でリッチなトーンを実現しているのです。

Bogner WESSEX V2の音質は?サウンドの特徴を徹底解説

Bogner WESSEX V2の音質は、一言で表すと「極上のアンプライクサウンド」です。

ピッキングのニュアンスに忠実に反応し、ギター本体とアンプのポテンシャルを最大限に引き出す能力を持っています。

ここでは、その具体的なサウンドの特徴について、さらに深く掘り下げていきましょう。

特徴①:真空管アンプのようなリッチな倍音と太いサウンド

WESSEX V2をONにすると、サウンドに明らかな太さと艶が加わります。

これは前述のカスタムコイルトランスの効果が大きく、音の芯を失うことなく、豊かで心地よい倍音が付加されるためです。

エフェクターにありがちなデジタル臭さや平坦な印象は皆無で、まるで上質なチューブアンプをドライブさせたかのような、立体的で温かみのあるサウンドが得られます。

特徴②:ピッキングの強弱に追従する優れたレスポンス

このペダルのもう一つの大きな特徴は、非常に優れたタッチセンシビティ(反応性)です。

ギタリストのピッキングの強弱や、ギター本体のボリュームノブの操作に驚くほど敏感に追従します。

優しく弾けば煌びやかなクリーントーンに、そして強く弾けばエッジの効いたドライブサウンドへと、シームレスに変化させることが可能です。

この高い表現力は、プレイヤーの感情をダイレクトに音に変換する手助けとなるでしょう。

N/Eモード切替スイッチでサウンドはどう変化する?

本体上部にあるトグルスイッチで、2つの異なるサウンドモードを切り替えることができます。

「N」はノーマルモードで、原音のキャラクターを活かしながら自然にブーストする、透明感のあるサウンドです。

一方、「E」はエンハンスモードであり、こちらに切り替えると特に低音弦のバイト感(食いつき)が増し、よりアグレッシブでBognerアンプを彷彿とさせる力強いトーンに変化します。

楽曲やフレーズに応じて瞬時にキャラクターを変えられる、非常に実践的な機能です。

ゲインの可変幅はどれくらい?クリーンブーストからドライブまでカバー

WESSEX V2のGainノブは、ゼロの状態ではほぼクリーンなブースターとして機能し、上げていくにつれて滑らかなオーバードライブサウンドへと変化します。

ただし、ゲイン量を最大にしても、単体でメタルが演奏できるほどの強い歪みは得られません。

このペダルの本質は、ローゲインからミドルゲインの範囲で極上のクランチサウンドを作ったり、アンプや他の歪みペダルをプッシュして音に厚みとサステインを加えたりする点にあります。

歪みの量よりも「質」を重視するギタリストにとって、最適なゲインレンジと言えるでしょう。

Bogner WESSEX V2の評判・口コミは?良い点・悪い点を網羅して紹介

Bogner WESSEX V2は多くのギタリストから高い評価を得ていますが、購入を検討する上では多角的な意見を知ることが重要です。

ここでは、実際に使用したユーザーから寄せられるポジティブな評判と、一部で見られるネガティブな評判の両方を紹介します。

ポジティブな評判:「アンプライクで反応が良い」「音が立体的になる」

最も多く聞かれるポジティブな評判は、やはりその「アンプライクなサウンド」に関するものです。

「まるで本物のチューブアンプを鳴らしているかのよう」「ピッキングニュアンスへの反応が素晴らしい」といった声が多数を占めます。

また、「音に奥行きが出て立体的になる」「音が太くなり存在感が増す」など、カスタムトランスがもたらす音質向上効果を絶賛する口コミも目立ちます。

ネガティブな評判:「単体での歪みが物足りない」「価格が高い」

一方で、ネガティブな評判としては「単体で使うには歪み量が少し物足りない」という意見が見られます。

これはWESSEX V2がハイゲインディストーションではなく、あくまでオーバードライブ/ブースターとしての性格が強いことに起因します。

また、「高品質なだけあって価格が高い」という点も、購入のハードルとして挙げられることがあります。

そのサウンドクオリティを考えれば納得できる価格設定ですが、気軽に試せる価格帯ではないことも事実です。

プロのギタリストや楽器店スタッフからの評価まとめ

プロの現場や楽器に精通したスタッフからも、WESSEX V2は高く評価されています。

島村楽器ららぽーとEXPOCITY店のスタッフ岡田氏は、「非常にアンプライクで太いサウンド」「BASS/TREBのツマミは非常に効きが良い」とコメントしています。

さらに、「他の歪みエフェクター・アンプの歪みと組み合わせて使うことで特に良い効果が得られる」と、ブースターとしての優秀さを指摘しています。

このように、専門家視点でもそのサウンドの質と実践的な使い勝手が認められているペダルです。

Bogner WESSEX V2はどんな人におすすめ?おすすめできない人も解説

Bogner WESSEX V2は素晴らしいペダルですが、全てのギタリストにとって最適な選択肢とは限りません。

ここでは、このペダルの特性を踏まえ、どのようなギタリストに特におすすめできるのか、また、どのような方にはあまり向かないのかを解説します。

こんな人におすすめ①:アンプの歪みを活かしたいギタリスト

既に愛用しているチューブアンプを持っており、そのアンプが持つ歪みのキャラクターを崩さずに、もう一段階上のゲインやサステイン、音の太さを加えたいギタリストに最適です。

WESSEX V2は原音を尊重しながら豊かさを加えるため、メインの歪みはアンプで作り、それをプッシュするナチュラルなブースターとして使用する際に真価を発揮します。

こんな人におすすめ②:音に艶と奥行き、太さを加えたい方

現在のサウンドが細く感じたり、平面的で物足りないと感じている方にもWESSEX V2は非常におすすめです。

クリーンサウンドやクランチサウンドに常時ONでかけっぱなしにするプリアンプ的な使い方をすれば、カスタムトランスの効果でサウンド全体にリッチな倍音と立体感が加わります。

これ一台で、音のグレードが格段に向上するのを体感できるでしょう。

こんな人には向かない?:ペダル一つでハイゲインサウンドを求める方

前述の通り、WESSEX V2は単体での歪み量が比較的控えめなオーバードライブです。

そのため、このペダル一つでモダンなハイゲインサウンドや、ヘヴィメタルのような深いディストーションサウンドを作りたいと考えている方には不向きと言えます。

そのようなサウンドを求める場合は、同ブランドの「Ecstasy Red」や「Uberschall」といった、よりゲインの高いモデルを検討する方が良いでしょう。

Bogner WESSEX V2のおすすめセッティングは?プロが教える効果的な使い方

Bogner WESSEX V2はシンプルなコントロールながら、セッティング次第で多彩なサウンドを生み出します。

ここでは、基本的なおすすめセッティングと、そのポテンシャルを最大限に引き出す効果的な使い方を紹介します。

まずは試したい鉄板セッティング「オール12時」

楽器店スタッフの岡田氏も推奨するセッティングが、全てのノブを12時(真上)に設定する方法です。

このセッティングは、WESSEX V2の持つ最もナチュラルでバランスの取れたサウンドを体感できます。

まずはこの状態から音を出し、そこからGainやTreble、Bassを微調整していくことで、自分の機材に最適なサウンドを素早く見つけ出すことが可能です。

使い方①:アンプをプッシュするナチュラルなブースターとして

WESSEX V2の最も得意とする使い方の一つが、歪んだアンプの前段に接続するブースターとしての役割です。

Gainを低めに、Levelを高めに設定し、アンプの歪みをプッシュします。

これにより、アンプの歪みのキャラクターはそのままに、よりサステインが豊かで、ピッキングに食いつくような心地よいドライブ感を得ることができます。

特にギターソロで音を一段前に出したい場合に効果的です。

使い方②:他の歪みエフェクターとの組み合わせ術

他のオーバードライブやディストーションペダルと組み合わせる「ゲイン・スタッキング」にも非常に有効です。

例えば、メインの歪みペダルの後段にWESSEX V2を接続し、Gainをゼロ、Levelを少し上げて常時ONにしておくことで、メインの歪みペダルに太さと艶を加える「味付け」として機能します。

逆に前段に接続すれば、メインの歪みペダルをブーストし、よりきめ細かくサチュレーション豊かなサウンドを作り出すことが可能です。

購入前に要確認!Bogner WESSEX V2の注意点とデメリット

魅力的な特徴が多いBogner WESSEX V2ですが、購入してから後悔しないために、いくつか知っておくべき注意点やデメリットが存在します。

事前にこれらを把握し、ご自身の使用環境やスタイルに合っているか確認しましょう。

注意点①:電源は9VDCセンターマイナスのアダプター専用(電池使用不可)

WESSEX V2は、一般的なエフェクターと同様に9VDCのセンターマイナスアダプターで駆動しますが、電池での駆動には対応していません。

コンパクトな筐体設計のため、内部に電池を搭載するスペースがない仕様です。

必ずパワーサプライやACアダプターを用意する必要があるため、特にライブなどで足元の電源環境が限られる方は注意が必要です。

注意点②:ゲイン量はオーバードライブとしては控えめ

繰り返しになりますが、このペダルは「歪みの質」に特化しており、ゲインの最大量はそれほど高くありません。

TS系などのクラシックなオーバードライブと比較しても、歪みの深さは同等か、やや控えめと感じるかもしれません。

単体での使用をメインに考え、ある程度の歪み量を求める場合は、購入前に楽器店などで試奏し、ゲインの可変幅が自身の求める範囲内かを確認することをおすすめします。

注意点③:コンパクトながら一般的なペダルより一回り小さいサイズ感

V2になりコンパクト化されましたが、そのサイズは一般的なBOSSのコンパクトペダルなどと比較すると、縦横ともに一回り小さい独特のサイズ感です。

これによりボードの省スペース化に貢献するメリットがある一方、足で踏む際の安定感や、隣のペダルとの間隔など、フィーリングに影響が出る可能性も考えられます。

特に大きな足のサイズの方や、ペダルを密集させて配置する方は、そのサイズ感をイメージしておくと良いでしょう。

Bogner WESSEX V2のスペック一覧と価格情報

ここでは、Bogner WESSEX V2の購入を検討する上で参考となる、公式なスペックと現在の価格情報についてまとめます。

詳細な公式スペック(コントロール、端子、消費電力など)

Bogner WESSEX V2の主な仕様は以下の通りです。

項目スペック
タイプオーバードライブ
バイパス方式True Bypass
コントロールLevel, Gain, Treble, Bass, Mode Switch (E/N)
端子Input, Output
電源9VDC センターマイナスアダプター(電池搭載不可)
消費電力50mA
特徴Rupert Neve Designs製カスタムトランス搭載

また、ピッキングのダイナミクスに反応して明るさが変わる「Interactive jewel light」も搭載しており、視覚的にも演奏を楽しむことができます。

新品・中古の販売価格の相場と購入方法

Bogner WESSEX V2の新品販売価格は、おおよそ35,000円から38,000円前後が相場となっています(2024年時点)。

ハイエンドなオーバードライブペダルとしては標準的な価格帯ですが、決して安価ではないため、購入は慎重に検討する必要があるでしょう。

全国の楽器店やオンラインストアで購入が可能です。

中古市場にも時折出回ることがあり、その場合は2万円台後半から取引されることが多いようです。

ただし、人気モデルのため中古品の流通量はそれほど多くありません。

まとめ:Bogner WESSEX V2 レビュー解説

この記事では、Bogner WESSEX V2の音質から評判、使い方、注意点に至るまでを詳しくレビュー解説してきました。

WESSEX V2は、単に音を歪ませるだけでなく、サウンド全体を音楽的に昇華させる力を持った、特別なオーバードライブペダルです。

  • Bogner WESSEX V2はハイエンドアンプブランドBogner製のオーバードライブ
  • Rupert Neve Designsのカスタムトランスを搭載し豊かな倍音と奥行きを実現
  • 音質は極めてアンプライクで、太く艶のあるサウンドが特徴
  • ピッキングの強弱に敏感に反応する優れたレスポンスを持つ
  • N/Eスイッチでナチュラルなブーストと力強いドライブを切り替え可能
  • ゲイン量は控えめで、ブースターやローゲインドライブとしての使用が最適
  • ポジティブな評判は「音が太くなる」「反応が良い」など音質面が中心
  • 注意点として電池使用不可、単体での歪みは控えめな点が挙げられる
  • アンプの歪みを活かしたいギタリストや音に厚みを加えたい人におすすめ
  • 価格相場は新品で3万円台後半、中古品は2万円台後半から見られる

ワンランク上のアンプライクサウンドを手に入れたいなら迷わず選ぶべき

もしあなたが、今のサウンドに物足りなさを感じ、アンプで作り込んだかのような本物のドライブサウンドを求めているのであれば、Bogner WESSEX V2は間違いなくその答えの一つとなるでしょう。

他のペダルでは得難い、リッチで立体的なトーンが、あなたのギタープレイを新たな次元へと導いてくれます。

ぜひ一度、そのサウンドを体感してみてください。

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