MENU

BOSS RT-2を徹底レビュー解説!音質や使い方、評判まで網羅

BOSSの最新ロータリー・アンサンブル「RT-2」が気になっているけれど、実際の音質や機能性がどうなのか、購入に踏み切れないでいませんか。

「伝説的なロータリースピーカーのサウンドをペダルボードに加えたいけれど、本物は大きくて高価すぎる…」そんなギタリストの長年の夢を、BOSS RT-2はコンパクトな筐体で実現します。

しかし、多機能なだけに「3つのモードの違いは?」「DRIVEノブは何に使うの?」「自分の機材と合うだろうか?」といった具体的な疑問も湧いてくることでしょう。

この記事では、BOSS Rotary Ensemble RT-2のレビュー解説として、その特徴からリアルな音質、効果的な使い方、そしてユーザーからの評判や口コミまで、あらゆる情報を徹底的に掘り下げていきます。

最後まで読めば、RT-2があなたのサウンドメイクに革命をもたらす一台になるか、その答えが明確になるはずです。

目次

BOSS RT-2 Rotary Ensembleとは?まずは基本情報を解説

伝説のロータリースピーカーサウンドを足元で再現するペダル

BOSS RT-2 Rotary Ensembleは、1940年代に開発された伝説的なロータリースピーカー(レスリースピーカー)が生み出す、独特の揺らぎと豊かな空間的広がりを、ペダルボードに最適なコンパクトサイズで忠実に再現したエフェクターです。

ロータリースピーカーは、スピーカー自体を物理的に回転させることで、ドップラー効果による複雑でオーガニックなモジュレーションを生み出します。

ハモンドオルガンとの組み合わせで有名ですが、多くのギタリストもその唯一無二のサウンドに魅了されてきました。

RT-2は、BOSSが長年培ってきた最新のモデリング技術により、この機械的で複雑なサウンドの挙動を細部に至るまで解析し、リアルな音色変化を足元でコントロール可能にした画期的な一台です。

旧モデルRT-20との違いは?コンパクトさと進化した機能性

RT-2は、かつてツインペダルシリーズとして人気を博した「RT-20 Rotary Ensemble」の実質的な後継機であり、改良版と位置づけられます。

最大の違いは、標準的なコンパクトペダルの筐体になったことで、ペダルボードへの収まりが格段に向上した点です。

サウンド面では、最新のモデリング技術によってロータリーサウンドの再現性がさらに高められています。

また、操作性においても、DRIVEノブにトレブル/ベース・ローターのバランス調整機能が追加されたり、ペダルスイッチの動作モードを4タイプから選択できたりと、現代のプレイヤーのニーズに合わせた柔軟な機能が盛り込まれ、正統進化を遂げています。

どんなギタリストにおすすめ?具体的な活用シーンを5つ紹介

RT-2は、その多彩なサウンドと機能性により、特定のジャンルに限定されず幅広いギタリストに新たなインスピレーションを与えます。

特に以下のような活用シーンでその真価を発揮するでしょう。

  1. ブルース/ブルースロック: ソロに厚みと渦巻くような動きを加え、Stevie Ray Vaughanのようなサウンドに新たな次元をもたらします。
  2. シューゲイザー/ドリームポップ: リバーブやディレイと組み合わせることで、サイケデリックで無限に広がるような音響空間を創造できます。
  3. オルタナティブロック: シンプルなコード進行に倍音の動きを加え、楽曲に壮大さとエモーショナルな勢いを与えられます。
  4. 楽曲制作/映画音楽: ギターだけでなくシンセサイザーやボーカルにも使用可能で、静的なサウンドに3次元的な動きを加え、生き生きとした印象を与えます。
  5. モダンジャズ/フュージョン: プレイヤーのタッチやフレージングにダイナミックに反応し、クリーンなトーンから歪んだリードサウンドまで、洗練されたプレイを際立たせます。

BOSS RT-2のサウンドを決定づける3つの特徴

【モード比較】ヴィンテージからモダンまで対応する3タイプのロータリー・エフェクト

BOSS RT-2の心臓部となるのが、新規開発された3つのサウンドモードです。

これにより、プレイヤーは求めるサウンドキャラクターを自在に選択できます。

モード特徴おすすめのジャンル
Mode Iヴィンテージのレスリー122を忠実に再現。温かく立体的で心地よい揺らぎが特徴。ブルース、ソウル、ジャズ
Mode IIMode Iよりワイドレンジで明るいサウンド。アンサンブルでの抜けが良い。ロック、ポップス、フュージョン
Mode IIIMode IIの音抜けはそのままに、DRIVEの可変幅を拡張。深い歪みと強い回転感が得られる。オルタナ、ハードロック、リードプレイ

これらのモードを切り替えるだけで、楽曲やフレーズに最適なロータリーサウンドを瞬時に見つけ出すことが可能です。

【DRIVEノブの秘密】真空管アンプ特有のサチュレーションとバランス調整機能

RT-2のDRIVEノブは、単に歪みを加えるだけではありません。

ヴィンテージのロータリースピーカーに内蔵されていた真空管アンプが生み出す、心地よいサチュレーション(飽和感)を再現するように設計されています。

これにより、クリーンサウンドに温かみを加えたり、歪みとうねりが絡み合う存在感のあるリードトーンを作り出したりできます。

さらに、背面のスイッチを「BALANCE」に切り替えることで、このノブは高音域のトレブル・ローターと低音域のベース・ローターの音量バランスを調整する機能に変化します。

これにより、サウンドの微調整から、あえてバランスを崩した個性的なローファイサウンド作りまで、幅広い音作りを実現します。

【操作性】直感的なコントロールと視認性の高いディスプレイ

RT-2は多機能でありながら、BOSSコンパクトペダルならではのシンプルな操作性を両立しています。

LEVEL/DRIVEとFAST/SLOWのコントロールは2軸ノブにまとめられ、省スペースながら直感的な音作りができます。

ペダル中央に配置された「バーチャル・ロータリー・ディスプレイ」は、ローターの回転速度を視覚的に表示します。

高音域のトレブル・ローターは赤、低音域のベース・ローターは青で示され、加速・減速する様子もリアルにシミュレートするため、演奏中に現在の状態を一目で把握することが可能です。

【拡張性】外部ペダル接続で広がるリアルタイム・コントロール

本体のペダルスイッチだけでもエフェクトのON/OFFやFAST/SLOWの切り替えが可能ですが、背面のSPEED端子に外部ペダルを接続することで、さらに柔軟なコントロールができます。

別売りのフットスイッチ(FS-5Uなど)を接続すれば、FAST/SLOWの切り替えを独立して操作できるほか、ローターの回転を徐々に停止させる「BRAKE」機能も使用可能になります。

また、エクスプレッション・ペダルを接続すれば、回転スピードはもちろん、DRIVE、LEVEL、BALANCEといった任意のパラメーターを足元で自在にコントロールでき、演奏表現の幅を大きく広げられます。

【音質レビュー】BOSS RT-2のサウンドは本物か?動画で徹底検証

Mode I:温かくオーガニックなヴィンテージサウンドの再現度

Mode Iは、多くのプレイヤーが「ロータリーサウンド」と聞いてイメージするであろう、温かく有機的なサウンドを見事に再現しています。

特に、回転スピードが切り替わる際の、ローターが慣性でゆっくりと加速・減速していく音色の変化は非常にリアルです。

クリーンなアルペジオに浅くかければ、心地よい揺らぎが加わり、ブルージーなフレーズに合わせれば、サウンドにぐっと深みと説得力が増します。

まさにヴィンテージの銘機「レスリー122」への敬意が感じられる、完成度の高いモードです。

Mode II:アンサンブルで抜けるワイドレンジなサウンド

Mode IIは、Mode Iのヴィンテージ感を基調としながら、より現代的な音楽シーンに合わせてチューニングされたサウンドです。

高音域がクリアでレンジが広いため、バンドアンサンブルの中でもサウンドが埋もれにくく、はっきりとした輪郭を保ちます。

特に、BD-2 Blues Driverのような歪みペダルと組み合わせた際の相性は抜群で、クランチサウンドに立体的な動きを加え、ロックやポップスでのコードバッキングを一層華やかに演出してくれるでしょう。

Mode III:リードプレイで輝く、深い歪みと強烈な回転感

Mode IIIは、RT-2の中でも最もアグレッシブなモードです。

DRIVEノブの可変域が拡張されており、ペダル単体でも深く激しい歪みを作り出せます。

さらに、回転感も強調されているため、この歪みと組み合わせることで、サイケデリックでインパクト絶大なギターソロを演奏できます。

単なるモジュレーションエフェクトの枠を超え、サウンドの主役になり得るほどの強烈な個性を放つモードと言えるでしょう。

有名曲でサウンドチェック:「ホテル・カリフォルニア」は再現できる?

ロータリースピーカーを使用したギターサウンドとして最も有名な曲の一つが、イーグルスの「ホテル・カリフォルニア」のイントロでしょう。

ドン・フェルダーが奏でたあのきらびやかで揺らめくサウンドは、12弦ギターとレスリースピーカーの組み合わせによるものです。

BOSS RT-2を使えば、この象徴的なサウンドの雰囲気を再現することが可能です。

Mode Iを選択し、DRIVEは控えめに、回転速度はSLOWに設定します。

ここにコーラスやリバーブを薄く加えることで、あの空間的な広がりと独特の浮遊感に近づけることができるでしょう。

BOSS RT-2のポテンシャルを引き出す使い方とセッティング

基本的な接続順のおすすめは?歪みペダルの前か後か

一般的に、RT-2のようなモジュレーション系エフェクターは、オーバードライブやディストーションといった歪みペダルの後、ディレイやリバーブといった空間系ペダルの前に接続するのがセオリーです。

これにより、歪ませたサウンド全体にロータリー効果がかかり、クリアで立体的な揺らぎを得ることができます。

しかし、ルールはありません。

あえて歪みペダルの前にRT-2を接続すると、揺れた信号が歪むことによって、より飽和感の強い、うねるような独特のサウンドを生み出すこともできます。

ぜひ両方の接続順を試し、自分の出したいサウンドに合った位置を見つけてみてください。

他のエフェクターとの組み合わせ相性(オーバードライブ・ファズ・ディレイ等)

RT-2は、他のBOSSペダルと組み合わせることで、その真価をさらに発揮します。

  • RT-2 × BD-2 Blues Driver: 表現力豊かなブルースロックに最適な組み合わせです。BD-2のダイナミックなクランチに、RT-2の立体感が加わり、クラシックなサウンドを新たな次元へと引き上げます。
  • RT-2 × FZ-5 Fuzz: 60年代を象徴するファズサウンドとRT-2の回転感が融合し、サイケデリックでディープな世界観を創出します。
  • RT-2 × RV-6 Reverb: スタジオグレードのリバーブと組み合わせることで、広大でシネマティックな音像を描き出せます。特にステレオ接続での効果は絶大です。
  • RT-2 × RE-202 Space Echo: 伝説的なテープエコーと組み合わせることで、モジュレーションのかかったリピート音が有機的なパターンを描き、比類なき複雑さと深みを持つサウンドが生まれます。

ジャンル別おすすめセッティング例(ブルースロック、シューゲイザー、ジャズフュージョン)

求めるジャンルに合わせてセッティングを追い込むことで、RT-2はさらに強力なツールとなります。

  • ブルースロック: Mode IまたはIIIを選択。DRIVEを12時方向に設定し、ブルージーなサチュレーションを加えます。回転はSLOWを基本に、ソロの盛り上がりでFASTに切り替えると効果的です。
  • シューゲイザー: Mode IIを選択し、DRIVEとLEVELを最大に設定。FASTスピードで強烈な回転感を出し、後段に深いリバーブとディレイをかけることで、音の壁を作り出します。
  • ジャズフュージョン: Mode Iを選択し、DRIVEは最小、LEVELは原音と同じくらいに調整します。クリーンなサウンドに繊細な揺らぎを加えることで、コードワークやメロディラインを洗練させます。

エクスプレッションペダルで何ができる?効果的な活用法を解説

エクスプレッションペダルを接続すると、RT-2は単なるエフェクターから「楽器」へと進化します。

最も一般的な使い方は、回転スピードをリアルタイムで滑らかに可変させることです。

これにより、ペダルを踏み込む量に応じてSLOWからFASTへとシームレスに変化させ、フレーズに劇的な抑揚をつけることができます。

さらに、DRIVE量をコントロールして歪みの深さを変えたり、BALANCEを操作してトレブルとベースのバランスを変化させたりと、アサインするパラメーター次第で多彩な表現が可能になります。

実際の評判・口コミは?購入前に知りたいメリットと注意点

良い評判・口コミから見るRT-2のおすすめな点

ユーザーからの評価を分析すると、特に以下の点がメリットとして高く評価されています。

  • サウンドのリアルさ: 「ヴィンテージのレスリースピーカーの空気感を本当によく再現している」「回転の加速・減速がリアルで感動した」など、モデリング技術の高さが称賛されています。
  • コンパクトさと堅牢性: 「この音質がBOSSのコンパクトサイズで手に入るのは革命的」「ボードに組み込みやすく、ライブでも安心して使える」といった、サイズと信頼性に関する声が多く見られます。
  • 多機能性と音作りの幅広さ: 「3つのモードとDRIVEノブのおかげで、これ一台で様々なロータリーサウンドが作れる」「ステレオ出力や外部ペダル対応など、拡張性が高い」と、機能の豊富さが評価されています。

気になる評判・口コミから見る購入前の注意点

一方で、購入を検討する上で知っておくべき注意点もいくつか挙げられています。

  • 価格: 「コンパクトペダルとしてはやや高価」という意見が見られます。しかし、その機能性とサウンドクオリティを考えれば納得できる、という声が多数派です。
  • 多機能ゆえの複雑さ: 「機能が多い分、すべての設定を理解して使いこなすには少し時間がかかるかもしれない」という指摘もあります。まずは基本的な使い方から試し、徐々に機能を掘り下げていくのが良いでしょう。
  • Univibe系サウンドではない: ロータリースピーカーシミュレーターであるため、Jimi Hendrixなどで知られるUni-Vibeのような、フェイザーに近い揺れを求める場合は、方向性が異なる点を理解しておく必要があります。

総合評価:どんな人におすすめで、どんな人には向かないか

以上の情報を総合すると、BOSS RT-2は「手軽に本格的で多彩なロータリースピーカーサウンドをペダルボードに加えたい」と考えるすべてのギタリストにとって、非常に満足度の高い選択肢となるでしょう。

特に、サウンドに新たな動きや深みを加えたいブルース/ロックギタリストや、空間的な広がりを求めるアンビエント/シューゲイザー系のプレイヤーには強くおすすめできます。

反対に、ごくシンプルな操作性のみを求めるプレイヤーや、特定のヴィンテージ・ヴァイブペダルのサウンドを探している場合には、他の選択肢を検討する方が良いかもしれません。

BOSS RT-2のスペックと価格情報

詳細スペック一覧(サイズ、電源、入出力端子など)

購入を検討する際の最終確認として、製品の詳細な仕様を以下にまとめます。

項目仕様
サンプル・レート48kHz
AD/DA変換24ビット+AF方式 / 32ビット
入力インピーダンス1MΩ
出力インピーダンス1kΩ
バイパスバッファード・バイパス
接続端子INPUT (A/MONO, B), OUTPUT (A/MONO, B), SPEED, DC IN
電源アルカリ電池(9V形)またはACアダプター(別売)
消費電流115mA
外形寸法73(幅)× 129(奥行)× 59(高さ)mm
質量450g(乾電池含む)

現在の販売価格と最安値で購入できる場所は?

BOSS RT-2のメーカー希望小売価格はオープンプライスとなっており、実勢販売価格は31,900円(税込)前後です。

主な楽器店やオンラインストア(サウンドハウス、イシバシ楽器、Amazonなど)で購入が可能です。

価格は販売店や時期によって変動する可能性があるため、購入の際は各ストアの最新情報を確認することをおすすめします。

まとめ:BOSS RT-2 レビュー解説の完全ガイド

  • BOSS RT-2は伝説的なロータリースピーカーのサウンドをコンパクトペダルで再現
  • 旧モデルRT-20から小型化し、モデリング技術や機能性が進化
  • キャラクターの異なる3つのサウンドモードを搭載し、幅広いジャンルに対応
  • DRIVEノブで真空管アンプの飽和感を加えたり、ローターの音量バランスを調整可能
  • バーチャル・ロータリー・ディスプレイで回転速度を視覚的に確認できる
  • 外部フットスイッチやエクスプレッションペダルによる機能拡張に対応
  • リアルなサウンドとコンパクトさがユーザーから高く評価されている
  • 購入前の注意点として、価格がやや高めであることや多機能性が挙げられる
  • 本格的なロータリーサウンドを求める多くのギタリストにとって満足度の高い一台である
  • 詳細スペックや価格を確認し、自身の機材との相性を検討することが重要
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次