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Donner PocketXとPocket Masterの違いを比較

PocketXとPocket Master/持ち運び・操作性を比較/Donner × SONICAKEを示す比較記事のイメージ図

Donner PocketXとSONICAKE Pocket Masterは、どちらも充電式で持ち歩ける小型マルチエフェクターです。ギターをつないでヘッドホン練習をしたり、アンプの音色を作ったり、USB経由で録音したりできます。ただし、見た目が似た製品として選ぶと、出力端子や操作方法の違いが購入後の使い勝手に響きます。

大きな分かれ目は、PocketXが専用ヘッドホン端子と長めの公称駆動時間を備えること、Pocket Masterが軽量で、NAM対応やドラム・ルーパーなどを備えることです。さらに、USB録音のビット深度、プリセットの編集範囲、エフェクトの並べ方も同じではありません。使う場所と接続相手を決めると、どちらが合うかが見えてきます。

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目次

Donner PocketXとPocket Masterの違いを比較

どちらがおすすめ?用途別の結論

ヘッドホンとアンプを別々の端子で扱いたい人、電源のない場所で長めに練習したい人にはPocketXが候補になります。6.35mmのモノラル出力に加えて3.5mmのステレオヘッドホン出力を備え、公称使用時間は最大約10時間です。本体には左右2個の金属製フットスイッチがあり、プリセットの移動やエフェクトの操作に使えます。

荷物を軽くしたい人、ドラムパターンやルーパーを使いたい人、NAMファイルも試したい人にはPocket Masterが向きます。重量は約194gで、PocketXの約410gより軽量です。出力はヘッドホン兼用の6.35mmステレオ端子が中心なので、一般的な3.5mmプラグのイヤホンには変換アダプターが必要になります。

主要スペックを一覧で確認

比較項目Donner PocketXSONICAKE Pocket Master
型番EC7031QME-10
プリセット80枠(40+40)、編集可能100枠(工場50枠は編集不可、ユーザー50枠は編集可)
アンプモデル20種類20種類
IR関連20個のIR CABスロットユーザーIRを5枠保存可能
音作り6つの主要エフェクトモジュールの順序を変更可能最大9ブロック同時使用、一部の順序変更に対応
独自機能の例専用3.5mmヘッドホン出力、2個のフットスイッチ99ドラムパターン、ルーパー、NAM対応
アナログ出力6.35mmモノラル+3.5mmステレオヘッドホン6.35mmステレオTRS(ヘッドホン兼用)
USB録音の記載44.1kHz/24bit(OTG)44.1kHz/16bit
重量約410g約194g
外形寸法113×109×41mm103.5×85×28.5mm
充電・電源USB Type-C、5V、内蔵充電池USB Type-C、DC 5V、1000mAh充電池
公称使用時間最大約10時間最大約4時間

数値はDonnerのPocket X説明書、SONICAKEの製品仕様・FAQ、同社の説明書を基準にしています。ここでいう「20 IRスロット」と「ユーザーIRを5枠保存」は示している内容が異なり、そのまま搭載量の優劣にはできません。バッテリー時間もメーカー公称であり、同一条件による実測比較ではありません。

音作り・プリセット・IR機能はどう違う?

エフェクト数とアンプモデルの考え方

PocketXは20種類のプリアンプ、3バンドEQ、7種類のモジュレーション、5種類のディレイ、6種類のリバーブ、ノイズゲートやブースト、コンプレッサーを組み合わせる設計です。モジュレーションはコーラスなど揺れのある効果、ディレイは反復するやまびこ、リバーブは残響を加える機能を指します。各機能の名称を知っていれば、一般的なクリーン、クランチ、深く歪ませた音、空間系の音色まで一台で作る方向性がつかめます。

Pocket Masterは100種類以上のエフェクトを掲げ、20種類のアンプモデル、最大9ブロックの同時使用に対応します。ここでいう「100種類以上」は選択できる効果の種類で、「100プリセット」は保存場所の数です。さらに「9ブロック」は同時に組み込める処理の数なので、3つを足したり、100種類を同時に使えると読んだりするものではありません。

プリセットの保存と編集の自由度

PocketXのプリセットは40+40の計80枠で、メーカー説明書には80枠を編集・保存できる旨が示されています。最初のP01〜P40には工場出荷時の音色が入り、P36〜P40にはベース用のプリセットが含まれます。お気に入りの音を作ったあとに別の番号へ保存したり、並びを入れ替えたりできるため、曲順や練習するジャンルに応じて整理する使い方が可能です。

一方、Pocket Masterの100枠は、工場プリセット50枠とユーザープリセット50枠に分かれます。公式FAQでは、工場側は編集不可、ユーザー側は編集可と明記されています。「Pocket Masterは100枠あるから、PocketXより自作音色を100個保存できる」という理解は正確ではありません。自作音色をどこへ保存できるかが違います。

IRの扱いと並び替え、NAMへの対応

IRは、ギター用スピーカーやキャビネットの音響特性を再現するためのデータです。アンプモデルだけでなく、どのキャビネットの音を組み合わせるかによって、直接ヘッドホンや録音機器へ送る音の印象が変わります。PocketXの説明書には20のIR CABスロットとIRファイルの取り込み機能があり、ギター用とベース用に分けた構成が記されています。

Pocket Masterにはサードパーティー製IRを保存するユーザー枠が5つあります。数え方が異なるため、PocketXの20枠をすべて外部IRの保存枠と決めつけたり、Pocket MasterのIR機能が4分の1しかないと断じたりはできません。外部IRを何種類使いたいか、プリセット側でどう呼び出すかが実際の判断材料になります。

エフェクトの順序変更にも差があります。PocketXは6つの主要モジュールの並びを変更できる設計です。Pocket Masterもチェーンを編集できますが、DRV(歪み)、AMP、IR、EQは固定で、移動できるのはNR、FX1、FX2、DLY、RVBです。「Pocket Masterはすべて自由に並べ替え可能」という意味ではありません。

Pocket MasterはさらにNAM形式のアンプキャプチャーにも対応し、公式FAQにはファイルの取り込み方法が案内されています。NAMは、実機アンプなどの音の振る舞いをデータ化したモデルを利用する技術です。配布ページにはNAM A2対応ソフトも掲載されていますが、利用可能なファイル形式や手順はファームウェアとアプリの組み合わせで変わり得ます。PocketXに同じNAM機能があると読み替えることはできません。

ヘッドホン・アンプ・USB録音の接続を比較

音の出口は別端子か兼用端子か

PocketXの入力は6.35mmのモノラルTS端子、出力は6.35mmのモノラル端子と3.5mmのステレオヘッドホン端子です。TSは先端と根元の2接点を使う一般的なモノラル接続の形状です。ギターから本体へ通常のシールドをつなぎ、ヘッドホンでは3.5mm端子を使うというように、接続する機器ごとに差込口を選べます。

Pocket Masterは6.35mm TS入力と、6.35mm TRSのステレオ出力を搭載しています。TRSは先端・中間・根元の3接点を持つ形状で、この出力がヘッドホンと外部機器の接続を兼ねています。3.5mmプラグのイヤホンを使うなら、適切な6.35mm変換アダプターを用意します。アンプやミキサーとの接続では、接続先の入力方式に合わせてケーブルを選びます。

USBオーディオの数値はPocketXが24bit、Pocket Masterが16bit

USBでギターの音をパソコンなどへ取り込む機能は両機にあります。PocketXのメーカー説明書には「USB AUDIO(OTG)44.1kHz/24bit」と、ループバックのオン・オフが記載されています。OTGは、対応するスマートフォンなどをUSB接続のホストとして使う仕組みです。ループバックは再生音を録音側へ回すための機能で、通常のギター録音と同じ意味ではありません。

Pocket Masterは音声処理やA/D・D/A変換の仕様が24bit/44.1kHzである一方、USB録音の仕様は16bit/44.1kHzです。内部処理の24bitを、そのままUSB録音の24bitと紹介するのは誤りになります。ビット深度は音量の細かな段階を扱う形式に関係しますが、数値だけで録音の音質全体や演奏時の遅延を断定することもできません。

Pocket Masterの説明書はUSBオーディオ使用時に2入力・2出力のデバイスとして認識されると説明しています。本体には録音・通信向けと給電・充電向けのUSB Type-C端子が分かれているため、接続時は端子の表示が手掛かりです。PocketXはUSB Type-C端子で充電とデータ通信を行う構成です。いずれも録音ソフト側の入力先・出力先・モニター設定に合わせた調整が必要です。

Bluetooth対応でもギターを無線出力できるとは限らない

両製品にはBluetooth関連機能がありますが、主な用途はスマートフォンなどとの連携や音楽再生です。PocketXの説明書にはBT音楽への対応、Pocket Masterの製品ページにはBTオーディオ接続が記載されています。たとえばスマートフォンの伴奏を本体へ取り込み、自分のギター演奏と一緒にヘッドホンで聴く、といった練習用途が想定されます。

一方で、Bluetooth対応という表記は、ギターの演奏音を一般的なBluetoothイヤホンへ無線で送れる保証にはなりません。演奏音のリアルタイム監視は有線ヘッドホンを基本として考える方が、接続条件を誤認せずに済みます。無線接続の遅延やスマートフォンとの相性も、両機を同条件で測定した結果ではありません。

本体操作とスマホ・PCアプリの違い

PocketXは2個のフットスイッチを活用できる

PocketXには本体下部に左右2個の金属製フットスイッチがあります。Donner製品ページの「ONE FOOT SWITCH」という見出しだけから、物理スイッチが1個と判断することはできません。説明書では、メイン画面で左を押すと前のプリセット、右を押すと次のプリセットへ移動します。左右を同時に押すとチューナー画面を開けると説明されています。

HOMEボタンでモジュール操作画面へ移ると、右フットスイッチで対象モジュールを選び、左でそのオン・オフを切り替えられます。ディレイやモジュレーションの設定画面では、右側のタップ操作で時間・速度を合わせる使い方も用意されています。ただし、スイッチの働きは表示中の画面によって変わるため、どの画面でも同じ効果を直接オン・オフできるわけではありません。

Pocket Masterは矢印ボタンとVALUE/VOLノブが中心

Pocket Masterの本体前面には左右の矢印ボタン、VALUE/VOLノブ、カラー画面があります。左右ボタンでプリセットや項目を切り替え、ノブの回転・押し込みで項目選択とパラメーター調整を進めます。メイン画面で左右ボタンを同時に押すとチューナー、同時長押しでルーパーメニューを呼び出せるのが説明書にある基本操作です。

ルーパーは短いフレーズを録音して繰り返し再生し、その上から別の演奏を重ねる機能です。Pocket Masterの説明書には、エフェクトを通す前の音を記録するPreモードと、エフェクトを通した後の音を記録するPostモードが示されています。99種類のドラムパターンも備えており、リズムに合わせた練習やフレーズ作りを一台にまとめたい人には魅力があります。

編集アプリとファームウェア更新は役割が異なる

PocketXにはM-EFCSというアプリ・ソフトウェアが案内され、Donnerの製品Q&Aには機器一覧から「PocketX」を選び、近くの機器を検索して接続する手順があります。メーカー説明はWindows、Mac、iOS、Android向けの編集・管理を掲げていますが、使用する端末の対応バージョンや接続条件は別途一致している必要があります。特定のOSなら必ず無設定で使える、とまでは言えません。

Pocket Masterでは、スマートフォン用のSONICLINKと、パソコン用のSonicake Managerで仕事が分かれます。SONICLINKは音色・パラメーター編集、プリセットやIR・NAM関連ファイルの管理に対応します。一方、Sonicake Managerはプリセット・IR・ファイル管理とファームウェア更新が中心で、PCソフトでの音色パラメーター編集には対応しないと公式FAQに明記されています。

SONICAKEのQME-10向け配布ページには、ファームウェアV1.3.3やMac・Windows向けManager、iOS・Android向けSONICLINKの案内があります。公式FAQによればUSB MIDI制御はV1.3.3で追加された機能です。Windows 11の一部環境では更新やNAM・IR取り込みに問題が起こる場合があるとの案内もあり、使用前のソフトウェア環境と本体バージョンが購入判断に関係します。

サイズ・バッテリー・電源の違い

重量差が効くのは持ち歩きと設置場所

PocketXは約410g、外形は113×109×41mmです。Pocket Masterは約194g、103.5×85×28.5mmで、数字上は縦横の占有面積と厚さの両方が小さくなっています。ギターケースのポケットへ入れて練習場所に持っていく、譜面台や机の横へ置くといった使い方では、Pocket Masterの軽さが利点になります。

バッテリーの公称時間と5V給電

DonnerはPocketXの連続使用時間を最大約10時間と案内し、説明書には2000mAhのバッテリーが記載されています。Pocket Masterは1000mAhで、最大約4時間の使用が製品ページで示されています。電源の取れない練習室や屋外で長く演奏したいなら、仕様上はPocketXが有利です。ただし、画面表示、音量、無線機能などの使用条件によって実際の駆動時間は変わります。

電源については両機ともUSB Type-Cの5V系統です。特にPocketXのDonner公式Q&Aは、5Vアダプターまたはモバイルバッテリーで充電し、9V DC電源で充電しないよう明記しています。一般的なエフェクターボード用9V電源を、コネクター形状だけ合わせて流用する機器ではありません。Pocket Masterも説明書の指定はDC 5Vで、給電端子とデータ通信用USB端子を区別します。

購入前に考えたい使い方と接続手順

自宅のヘッドホン練習なら何を準備する?

最初に必要なのは、ギターと本体をつなぐ6.35mmの楽器用シールド、ヘッドホン、十分に充電された本体です。接続する前は本体と周辺機器の電源・音量を落とし、ギターから各製品の入力端子へシールドを差します。PocketXなら3.5mmヘッドホン端子へ、Pocket Masterなら6.35mmの出力兼ヘッドホン端子へ接続する順番です。

接続後はマスター音量を小さくした状態から音を出し、耳に負担のない音量へ上げます。まず工場プリセットを呼び出し、歪みや残響の違いを聴くと、追加機材なしで製品の方向性を確かめられます。3.5mmイヤホンしか持っていない場合、Pocket Masterにはステレオ対応の6.35mm変換アダプターが別途必要です。これは購入代金だけでは見えにくい準備品の差です。

録音やアンプ接続で失敗しやすいポイント

USB録音では、本体を対応するUSBケーブルでパソコンまたはスマートフォンへ接続し、録音ソフトの入力デバイスとして選びます。PocketXはUSB AUDIO(OTG)機能、Pocket MasterはUSBオーディオインターフェース機能を備えています。ただし、スマートフォン側の端子・OS、OTGへの対応、録音アプリの設定は組み合わせ次第で異なります。すべての端末でドライバー不要と断定できる仕様ではありません。

外部アンプを使うときは、PocketXの6.35mmモノラル出力、Pocket Masterの6.35mmステレオTRS出力から、受け側の入力方式に適したケーブルで接続します。ギターアンプの通常入力、アンプのリターン端子、ミキサーやPAでは適切なアンプモデル・IRの設定が変わり得ます。実物のギタースピーカーとキャビネットシミュレーションを重ねる場合など、音がこもる原因は機材の故障だけではありません。

第三者レビューの一例として、2026年8月の「魔法の箱研究所」はPocket Masterを借りてライン接続とアンプ接続を試し、ラインでは実用的な音が出た一方、アンプ接続では遅延やノイズが気になったと記しています。これはそのレビューでの使用条件に基づく感想であり、PocketXとの同条件比較でも、すべてのアンプ接続で起こるという証明でもありません。音質だけで結論を急がず、実際に使う接続方式を重視したいところです。

国内の価格・付属品・対応環境をどう比較する?

国内購入では、同じ時点の販売価格に送料やポイント、保証、返品条件を加えて比べる必要があります。メーカー米国サイトのドル建て価格や在庫表示は、そのまま日本Amazonでの購入価格・在庫を意味しません。日本Amazonにおける両機の同条件価格差が確認できない状況では、安い・高いを固定した結論にはできません。

本体以外の準備品にも差があります。Pocket Masterの公式同梱品にはベルトクリップとクイックスタートガイドが挙げられていますが、一般的な3.5mmイヤホン用の変換アダプターが必ず付属するという案内ではありません。PocketXは3.5mmヘッドホン端子を備えるため、その用途では変換部品を減らせます。一方、録音用USBケーブルの仕様やアプリの利用環境は、手持ちの端末に合わせて見積もる部分です。

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まとめ:PocketXとPocket Masterの選び方

  • 3.5mmの専用ヘッドホン出力と6.35mmモノラル出力を使い分けたいならPocketXが候補です。
  • 持ち歩く軽さを重視するなら、約194gのPocket Masterに利点があります。
  • 長時間の電池駆動ではPocketXの最大約10時間、Pocket Masterの最大約4時間という公称値に差があります。
  • プリセットはPocketXが編集可能な80枠、Pocket Masterは編集可能なユーザー50枠と工場50枠です。
  • NAMやドラムパターン、ルーパーを求める場合はPocket Masterが有力です。
  • 録音ではPocketXのUSB 24bit、Pocket MasterのUSB 16bitという記載を区別します。
  • 最終的には接続端子、演奏中の操作、アプリ環境、国内購入時の総額が選択の基準になります。
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