Electronic Audio ExperimentsのGlaive Opamp Octave Fuzzは、ただのファズペダルではありません。
その心臓部には強力なオペアンプ回路が搭載されており、予測不能なオクターブサウンドと圧倒的なゲインで、ギタリストの創造性を刺激します。
この記事では、Glaiveの基本的な特徴から、コントロールの操作による詳細な音質の変化、実際のユーザーからの評判や口コミ、そして価格やスペックに至るまで、あらゆる情報を網羅的にレビュー解説します。
Glaiveが持つ真のポテンシャルを理解し、あなたのサウンドメイクに革命をもたらすヒントを見つけてください。
Electronic Audio Experiments Glaiveとは?唯一無二のオクターブファズを徹底解説
Electronic Audio Experiments Glaiveは、IC(オペアンプ)をベースにしたオクターブファズペダルです。
単に激しく歪むだけでなく、アナログオクターブ回路がもたらす複雑な倍音と、幅広いゲインレンジによって、クランチサウンドから崩壊したようなファズサウンドまで、極めて多彩な音色を生み出します。
単なる後継機ではない「0xEAE Fuzz」からの進化点
Glaiveは、惜しまれつつも生産終了となった「Obstructures X EAE fuzz (0xEAE Fuzz)」の精神的後継機と位置づけられています。
しかし、単なる再生産品ではありません。
Glaiveはよりスリムな筐体に再設計され、新たにLPF(ローパスフィルター)とSquelch(ゲート)という2つのトグルスイッチが追加されました。
これにより、オリジナルが持っていたカオスな魅力はそのままに、サウンドメイクの幅と実用性が格段に向上しています。
心臓部は最大+80dBを誇るオペアンプ・ブースト回路
Glaiveのサウンドの核となっているのは、内部で24Vに昇圧された電源で駆動するオペアンプ回路です。
この回路は最大で+80dB以上という驚異的なゲインを誇り、ギターサウンドを強力に増幅します。
これにより、ピッキングのニュアンスに敏感に反応するリッチな倍音と、壁のように分厚いサステインを兼ね備えた、ファズとディストーションの中間のような独特の歪みキャラクターが生まれるのです。
波形を折り返す「全波整流回路」が生む予測不能なオクターブサウンド
Glaiveが他のオクターブファズと一線を画す最大の理由は、Textureコントロールに連動する「全波整流回路」にあります。
このアナログ回路は、入力された信号の波形を精密に折り返すことで、アッパーオクターブ成分を生成します。
単音弾き、特にネックピックアップで演奏すると美しいアッパーオクターブが得られますが、パワーコードや複雑な和音を弾くと、回路が複雑に反応し、予期せぬダウンオクターブや新たな倍音が付加され、サウンドは混沌とした様相を呈します。
この予測不能性こそが、Glaiveの持つ最大の魅力と言えるでしょう。
サウンドをさらに研ぎ澄ます2つの新機能「LPF」と「Squelch」
前述の通り、Glaiveには新たに2つの3段階トグルスイッチが搭載され、サウンドの完成度をさらに高めています。
左側のLPF(ローパスフィルター)スイッチは、出力されるサウンドの高音域をカットする機能で、アンプや他のペダルに合わせて音の明るさを調整できます。
右側のSquelchスイッチは一種のノイズゲートとして機能し、演奏していない時のノイズをカットするだけでなく、意図的にサスティンを断ち切るような過激なゲートサウンドを作り出すことも可能です。
【音源レビュー】Glaiveの真価を引き出す5つのコントロールとサウンドキャラクター
Glaiveの表面には4つのノブと2つのスイッチが配置されており、これらが相互に作用し合うことで無限のサウンドバリエーションを生み出します。
それぞれのコントロールが音質にどのような影響を与えるのかを詳しく見ていきましょう。
Fuzz:ローゲインの質感から飽和したディストーションまで
Fuzzノブは、回路に送られるゲイン量をコントロールします。
設定を低めにすると、鈴鳴りのような美しい倍音を持つミディアムゲインのファズディストーションが得られ、ギター本体のボリューム操作にもよく追従します。
ノブを上げていくにつれてサウンドは飽和感を増し、最大近くでは80dBを超えるゲインによって、ノイズさえも音楽の一部となるような、強烈で圧縮感の強いファズサウンドへと変化します。
Weight:タイトなリフから地を這うドゥームサウンドまで低音域を支配
Weightノブは、ペダルの入力段に設置されたハイパスフィルターを調整します。
このコントロールはサウンドのキャラクターを劇的に変化させる重要な要素です。
ノブを下げると低音域がカットされ、タイトでスラッシーな、リフを刻むのに最適なサウンドになります。
逆にノブを上げていくと、カットされる帯域が下がり、ペダルに流れ込む低音の量が増加します。
最大にすると、アンプが悲鳴をあげるほどの重厚な低音が加わり、地を這うようなドゥーム/スラッジ系のサウンドメイクに最適です。
Texture:アッパーオクターブがもたらすカオスと倍音の洪水
Textureノブは、前述の全波整流回路によって生成されるアッパーオクターブサウンドのミックス量を調整します。
このノブを上げていくと、単にオクターブ上が加わるだけでなく、全体のゲイン感と倍音の複雑さも増していきます。
単音のリードプレイでは音に厚みと独特のきらびやかさが加わり、コード弾きでは意図的にサウンドを崩壊させ、予測不能なハーモニクスを生み出すことができます。
LPFスイッチの効果は?高域をカットしてサウンドを馴染ませる
LPFスイッチは、3段階で高音域のカット量を調整できるローパスフィルターです。
中央のポジションがフィルターオフ(フラット)で、下に倒すと緩やかに、上に倒すとより強く高音域をカットします。
特にFuzzやTextureノブを上げた際に生じる耳に痛い高周波成分を和らげたり、使用するアンプがブライトな特性の場合にサウンドを馴染ませるのに非常に有効な機能です。
Squelchスイッチの威力は?ノイズを制し過激なゲートサウンドを創出
Squelchスイッチは、ファズ回路のバイアスを意図的にずらすことでノイズゲート効果を生み出します。
中央がオフ、下に倒すと中程度のゲート、上に倒すと最も強力なゲートがかかります。
この機能は、ハイゲイン設定時のノイズを劇的に低減させるだけでなく、音の切れ際をブツっと断ち切るようなリズミカルなプレイや、ヴェルクロファズのような独特の質感をサウンドに与えることも可能です。
ゲートのかかり具合はFuzzノブの設定とも連動しており、多彩な表現を生み出します。
Glaiveの評判・口コミは?実際に使用したユーザーのリアルな評価
Glaiveはその独特なサウンドから、多くのギタリストの間で話題となっています。
ここでは、実際に使用したユーザーから聞かれる代表的な良い評判と、少し気になる点をまとめました。
良い評判:「見た目より遥かに多用途」「ローゲインの質感が最高」「リードトーンに最適」
多くのユーザーが口を揃えるのが、その見た目やコンセプトから想像されるよりもはるかに多用途であるという点です。
特にFuzzとWeightノブを低めに設定した際の、倍音豊かでありながらクリアなローゲインサウンドは高く評価されています。
また、Textureノブを駆使したリードトーンは、他のペダルでは得られない存在感を放つと評判です。
LPFやSquelchスイッチの実用性の高さも、多くの支持を集めています。
気になる口コミ:「ノイズやフィードバックが激しい」「使いこなしが難しい」
一方で、その圧倒的なゲイン量ゆえに、設定によってはノイズやフィードバック(ハウリング)が激しくなるという意見も見られます。
これはSquelchスイッチである程度コントロール可能ですが、ペダルの特性として理解しておく必要があります。
また、各コントロールが互いに強く影響し合うため、直感的に音作りをするのが難しく、理想のサウンドにたどり着くにはある程度の試行錯誤が必要、と感じるユーザーもいるようです。
Glaiveのメリット・デメリットは?購入すべきか判断するポイント
Glaiveは非常に個性的で魅力的なペダルですが、全てのギタリストにとって最適とは限りません。
購入を検討する際に役立つ、メリットとデメリットを整理しました。
メリット:Glaiveを選ぶべき3つの理由
- 唯一無二のサウンド:オペアンプによる飽和感と、全波整流回路が生む予測不能なオクターブサウンドの組み合わせは、他のどのファズペダルでも得られない強烈な個性を持っています。
- 幅広い音作りの可能性:Weightコントロールによる低音域の劇的な変化や、各コントロールの相互作用により、タイトなディストーションから重厚なドゥームファズまで、一台で非常に幅広いサウンドをカバーできます。
- 高い実用性:LPFとSquelchスイッチの追加により、どんな環境でもサウンドを最適化しやすく、ノイズ対策も万全です。ライブやレコーディングでの実用性が格段に向上しています。
デメリット:購入前に知っておきたい注意点
- ノイズの管理:ハイゲイン設定ではノイズやフィードバックが発生しやすいため、適切なノイズ対策やSquelchスイッチの活用が不可欠です。
- コントロールの複雑さ:各ノブやスイッチがサウンド全体に大きく影響するため、全ての機能を理解し、使いこなすには時間と経験が必要になる場合があります。
- 伝統的なファズサウンドではない:ヴィンテージのファズフェイスやビッグマフのような、伝統的なファズサウンドを求めるギタリストには、Glaiveのモダンでアグレッシブなキャラクターは合わない可能性があります。
結論:こんなギタリストにGlaiveを強くおすすめします
以上の点を踏まえると、Glaiveは以下のようなギタリストに特におすすめできるペダルです。
- 既存のファズサウンドに飽き足らず、新しい刺激やインスピレーションを求めている方
- ドゥーム、スラッジ、ストーナー、ノイズロックといったヘヴィなジャンルを演奏する方
- 実験的でカオスなサウンドを自身の音楽に取り入れたいと考えている方
- 一つのペダルで幅広い歪みの質感をコントロールしたい方
Glaiveの価格と入手方法は?
Glaiveの購入を検討する上で、価格やどこで手に入るのかは重要な情報です。
ここでは、新品・中古それぞれの価格相場と主な取扱店について解説します。
新品の価格相場はいくら?
Glaiveの日本国内における新品の販売価格は、おおよそ45,000円前後(税込)が相場となっています。
ハンドメイドに近い形で生産されているため、価格は比較的高めですが、その独自のサウンドと多機能性を考えれば、十分に価値のある投資と言えるでしょう。
主な取扱販売店と在庫状況
Electronic Audio Experimentsの国内正規代理店はアンブレラカンパニーであり、同社と取引のある楽器店が主な販売窓口となります。
イシバシ楽器やサウンドハウスなどの大手楽器店のオンラインストアでも取り扱いがあります。
人気商品のため、時期によっては在庫切れとなっている場合もありますので、各販売店のウェブサイトで最新の在庫状況を確認することをおすすめします。
中古市場での価格と購入時のチェックポイント
Glaiveは比較的新しいモデルであり、中古市場での流通量はまだそれほど多くありません。
もし中古品を見つけた場合の価格は、状態にもよりますが新品価格の7~8割程度が目安となるでしょう。
中古で購入する際は、各ノブやスイッチが正常に機能するか、ガリなどがないかといった基本的な動作確認を必ず行うようにしてください。
Glaiveのスペック一覧と便利な隠し機能
Glaiveの基本的な仕様と、マニュアルには詳しく書かれていない便利な機能についてまとめました。
詳細スペック表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| バイパス方式 | リレースイッチング、オペアンプバッファードバイパス |
| 入力インピーダンス | 1MΩ (@1kHz) |
| 出力インピーダンス | <1kΩ (@1kHz) |
| 電源 | 9V DC、センターマイナス (70mA以上) |
| 寸法 | 121mm x 66mm x 40mm |
| 重量 | 210g |
| その他 | 電池駆動は不可 |
意外と便利?長押しで使えるインテリジェント・バイパス機能とは
Glaiveのフットスイッチには、通常のオン/オフ機能に加えて「インテリジェント・バイパス」と呼ばれる便利な機能が搭載されています。
スイッチを素早く踏むと通常のラッチ式(オン/オフ切り替え)として動作しますが、スイッチを踏みっぱなしにしている間だけエフェクトがオンになるモーメンタリー式スイッチとしても使用可能です。
これにより、曲の一部分だけにファズサウンドを加えたい、といった使い方が直感的に行えます。
また、電源投入時のオン/オフ状態を記憶させる設定も可能で、スイッチャーを使用するユーザーにとっても非常に便利な機能です。
まとめ:Electronic Audio Experiments Glaive Opamp Octave Fuzz レビュー解説
本記事では、Electronic Audio Experiments Glaive Opamp Octave Fuzzについて、その特徴からサウンド、価格、スペックに至るまで徹底的にレビュー解説しました。
Glaiveは単なるエフェクターの枠を超え、ギタリストの表現力を拡張する「楽器」と呼ぶにふさわしいポテンシャルを秘めています。
本記事の要点まとめ
Glaiveは、+80dBのオペアンプブーストと予測不能なアナログオクターブ回路を組み合わせた、唯一無二のファズペダルです。
Weightノブによる低音域のコントロールと、LPF/Squelchスイッチによる実用的な機能により、見た目以上に幅広いサウンドメイクが可能となっています。
そのサウンドは時に暴力的でカオスですが、使いこなすことで他の誰にも真似できない個性を手に入れることができるでしょう。
破壊と創造を両立するファズペダルの新たなスタンダード
Glaiveがもたらすサウンドは、既存の音楽の枠組みを破壊し、新たな創造性を刺激する力を持っています。
伝統的なファズサウンドを求める人には向かないかもしれませんが、自分のサウンドに限界を感じ、未知の領域へ踏み出したいと願うすべてのギタリストにとって、Glaiveは最高のパートナーとなるはずです。
このペダルが、ファズの歴史における新たなスタンダードとなる可能性は十分にあると言えるでしょう。
- GlaiveはIC(オペアンプ)をベースにしたオクターブファズである
- 生産終了した「0xEAE Fuzz」に新機能を追加した精神的後継機である
- 心臓部は最大+80dBのゲインを誇るオペアンプ・ブースト回路である
- 全波整流回路により予測不能なアッパーオクターブサウンドを生成する
- LPF(ハイカット)とSquelch(ゲート)スイッチにより実用性が高い
- Weightノブでタイトなサウンドから重厚なドゥームサウンドまで調整可能である
- Fuzzノブはローゲインの質感から飽和した歪みまで幅広く対応する
- 見た目以上に多用途で、特にローゲインの質感が良いと評判である
- ハイゲイン設定ではノイズ管理が必要だが、Squelchスイッチで対応可能である
- 価格は45,000円前後で、既存のファズに満足できないギタリストにおすすめである

