セミアコースティックギターの購入を検討している方の中には、フジゲンのMSAシリーズが気になっている方も多いのではないでしょうか。
「国産メーカーだから品質は良さそう」「ES-335より小さくて弾きやすそう」という期待がある一方で、「弾きにくいという評判を見た」「本当に自分に合うのか不安」といった声も聞かれます。
この記事では、フジゲン セミアコの評判を徹底的に調査し、実際のユーザーの声や他社モデルとの比較を交えながら、購入前に知っておくべき情報を網羅的に解説していきます。
読み終える頃には、フジゲン セミアコが自分に合っているかどうか、明確な判断ができるようになるはずです。
フジゲン セミアコとは?基本情報と特徴を解説
フジゲンのセミアコは、日本人の体型に合わせて設計された独自のセミアコースティックギターです。
一般的なES-335タイプよりも小ぶりなボディサイズと、独自の構造技術を採用している点が大きな特徴となっています。
まずは、フジゲンというメーカーの背景と、セミアコの基本的な仕様について詳しく見ていきましょう。
フジゲンはどんなメーカー?60年以上の歴史と実績
フジゲン株式会社は、1960年に長野県松本市で創業した老舗ギターメーカーです。
旧社名は「富士弦楽器製造株式会社」で、1989年に現在の社名に変更されました。
創業当初はクラシックギターの製造が中心でしたが、1960年代後半からエレキギターの製造に本格参入しています。
フジゲンの最大の特徴は、世界的な有名ブランドのOEM製造を長年手がけてきた実績にあります。
1982年から1997年にかけてはフェンダージャパンの製造を担当し、1988年から1998年にはオービル byギブソンの生産も行っていました。
1983年には「ギター生産数世界一」を達成するなど、その製造技術は世界的に認められています。
現在もアイバニーズのJ.CustomシリーズやPrestigeシリーズ、島村楽器のHistoryブランドなど、多くの高品質ギターの製造を請け負っています。
OEM製造で培った技術とノウハウを自社ブランドに投入しているため、価格に対して非常に高い品質を実現しているのです。
MSAシリーズの基本スペックと仕様一覧
フジゲンのセミアコは「Masterfield MSA」シリーズとして展開されており、代表モデルのMSA-HPを中心にラインナップされています。
以下が主要モデルの基本スペックです。
| 項目 | MSA-HP | MSA-HP-C |
|---|---|---|
| ボディ | メイプルトップ&バック/マホガニーサイド | メイプルトップ&バック/マホガニーサイド |
| ボディサイズ | 15インチ | 15インチ |
| ネック | マホガニー(セットインネック) | マホガニー(セットインネック) |
| 指板 | ローズウッド | エボニー |
| スケール | 24.75インチ(628mm) | 24.75インチ(628mm) |
| フレット | 22F ミディアムジャンボ CFS | 22F ミディアムジャンボ CFS |
| ピックアップ | FGN Alnico 3×2 | FGN Alnico 3×2 |
| ブリッジ | GOTOH GE104B | GOTOH GE104B |
| ペグ | GOTOH SD90-SL | GOTOH SD90-SL |
| 重量 | 約3kg | 約3kg |
| 価格(税込) | 約23〜25万円 | 約25〜27万円 |
MSA-HPが標準モデルで、MSA-HP-Cはエボニー指板とゴールドパーツを採用した上位モデルという位置づけになります。
どちらのモデルもGOTOH製の高品質なハードウェアを採用しており、チューニングの安定性や耐久性に優れています。
15インチボディの特徴と日本人向け設計の理由
フジゲン MSAシリーズの最大の特徴は、15インチという小ぶりなボディサイズにあります。
一般的なセミアコの代表機種であるGibson ES-335は16〜17インチのボディ幅を持っていますが、フジゲンはあえて小さめのサイズを採用しました。
この設計には明確な理由があります。
フジゲンは「日本人ジャストサイズ」というコンセプトのもと、小柄な体型の方やソリッドギターに慣れている方でも違和感なく演奏できることを目指しています。
大きなボディのセミアコは、特に座って演奏する際にギターが体から離れてしまい、ピッキングポジションが安定しにくいという問題がありました。
15インチボディはこの問題を解消し、ソリッドギターからセミアコへ移行する際の違和感を最小限に抑えています。
また、約3kgという軽量設計も大きなメリットです。
長時間のライブやレコーディングでも疲れにくく、プレイヤーへの負担を軽減してくれます。
CFS(サークルフレッティングシステム)の仕組みと効果
フジゲンのギターには、2002年に開発された独自の特許技術「CFS(サークル・フレッティング・システム)」が採用されています。
通常のギターではフレットは指板に対して直線的に打ち込まれていますが、CFSではフレットを円弧状に配置しています。
この設計により、すべての弦がフレットと直角に交わるようになります。
CFSの主な効果は以下の通りです。
まず、弦振動のロスが少なくなり、サスティーンが豊かになります。
次に、すべての弦のスケールが正確に一致するため、コードの響きがクリアになります。
さらに、単音においても音の立ち上がりと抜けが向上します。
この技術により、フジゲンのギターはピッチの安定性に優れ、バンドアンサンブルやレコーディングで威力を発揮します。
ただし、CFSには後述するデメリットもあるため、購入前に理解しておくことが重要です。
フジゲン セミアコの評判は?ユーザーの本音を調査
フジゲン セミアコを実際に使用しているユーザーの評判は、全体的に非常に高い評価を得ています。
しかし、一部には否定的な意見も見られます。
ここでは、良い評判と気になる評判の両方を取り上げ、その真相に迫ります。
高評価ポイント:軽さ・ハウリング耐性・音質の評判
フジゲン セミアコに対する高評価の声は非常に多く、以下のような点が特に支持されています。
軽量設計については、「しっかりした作りからは想像できないほどの軽さにビックリ」という声が多数あります。
約3kgという重量は、同クラスのセミアコと比較しても軽量な部類に入ります。
ハウリング耐性についても高く評価されています。
「セミアコにありがちなハウリングにも強い印象」「かなり歪ませてもハウリングを気にしなくてよい」といった感想が寄せられています。
マホガニー削り出し一体構造のボディがこの耐性に貢献していると考えられます。
音質面では、「素早いレスポンスと深い鳴りを両立」「マホガニー特有の温かみと豊かな鳴り」「クリアかつ立ち上がりの良いサウンド」といった評価が見られます。
Alnico 3マグネットを使用したピックアップは、繊細なニュアンスを拾い上げてくれると好評です。
演奏性についても、「軽くてバランスがよく、ギターをホールドすることに神経を使わなくてよい」「初心者にも非常に扱いやすい」という声があります。
「弾きにくい」という声の真相と原因
一方で、ネット上には「フジゲンは弾きにくい」という意見も存在します。
この評判の真相について検証してみましょう。
「弾きにくい」と感じる人には、いくつかの共通点があることがわかっています。
まず、ネックの太さや弦高の違いに慣れていない場合です。
フジゲンのギターは製造精度が高く、ネックの剛性もしっかりしています。
そのため、手に持ったときに「しっかりしている」という印象が、「硬い」「軽やかさが足りない」と感じられることがあります。
次に、個人の好みやこれまで使っていたギターとの違いが影響している場合があります。
特にネックグリップの好みは個人差が大きく、フジゲンのU字型ネックが合わない方もいます。
また、CFSフレットに対する違和感を覚える方もいます。
円弧状のフレット配置は、通常の直線フレットに慣れた方には最初違和感を覚えることがあるようです。
ただし、多くの場合は「店頭で試奏したら思ったより弾きやすかった」という評価に変わることが多いです。
ネットの情報だけで判断せず、実際に手に取って確かめることが重要といえます。
「音に特徴がない」は本当?サウンドの評価まとめ
フジゲン セミアコの音質について、「特徴がない」という評価を見かけることがあります。
この点についても詳しく検証してみましょう。
実際に使用しているユーザーの中には、「音の特徴は、特徴がないという感じ」という感想を述べる方がいます。
しかし、これは必ずしもネガティブな意味ではありません。
「クセが少なく、どんなジャンルにも対応できる」という意味で捉えている方が多いのです。
フジゲンのセミアコは、ジャズからブルース、フュージョン、さらにはロックまで幅広いジャンルで使用できる汎用性の高さが特徴です。
Fenderなどアメリカンブランドの明るく軽快なサウンドや、Gibsonの太く粘りのあるサウンドとは異なる、バランスの取れた音質といえます。
「色気のある音質」「Ibanezと比較すると色気がある」という評価もあり、決して「無個性」というわけではありません。
音作りの幅が広く、アンプやエフェクターとの組み合わせで様々な表情を見せてくれるギターだと考えるとよいでしょう。
プロや愛用者のリアルな口コミ・レビュー
フジゲンのギターは多くのプロミュージシャンにも愛用されています。
公式サイトには数十名のアーティストが掲載されており、ジャンルも多岐にわたります。
実際の口コミやレビューから、代表的な声をまとめてみましょう。
「仕上げがとにかく丁寧で驚いた」という品質面への評価は非常に多く見られます。
フレット処理やネックの仕上げ、塗装の美しさなど、細部にわたる作り込みが高く評価されています。
「ネックの状態が悪いものが少ない」という意見もあり、品質の安定性が支持されています。
「この値段で良い作りをしている」というコストパフォーマンスへの評価も目立ちます。
20万円台という価格帯で、30万円以上のギターに匹敵する品質を提供しているという声が多いです。
「長く付き合いたくなるギター」という総合的な満足度の高さを示す評価も見られます。
品質、演奏性、サウンドのバランスが取れており、購入後の満足度が高いことがうかがえます。
フジゲン セミアコのデメリットと注意点
フジゲン セミアコは非常に高い評価を得ていますが、いくつかのデメリットや注意点も存在します。
購入前にこれらを理解しておくことで、後悔のない選択ができるでしょう。
CFSフレットの制約とリペア時の問題点
フジゲン独自のCFS(サークル・フレッティング・システム)には、音質面でのメリットがある一方で、重要な制約があります。
最大の問題点は、フレットの打ち替えがフジゲンでしかできないことです。
CFSフレットは円弧状に配置されているため、通常の直線フレットとは異なる特殊な加工技術が必要になります。
一般的な楽器店やリペアショップでは対応できないケースがほとんどです。
また、フレットを曲げて打ち込む構造上、柔らかい素材のフレットが使用されています。
通常のフレットと比較してかなり柔らかい体感があり、毎日弾いていると5年程度でフレットがすり減ってくる可能性があります。
フレット交換が必要になった場合、フジゲンに送る必要があり、時間とコストがかかることを覚悟しておく必要があります。
長期的なメンテナンスコストを考慮した上で購入を検討することをおすすめします。
価格帯が初心者には高い?コスト面の課題
フジゲン セミアコの価格帯は、新品で約23万円〜27万円程度です。
この価格は、セミアコの中では中〜上位クラスに位置しており、ギター初心者にとっては決して安い買い物ではありません。
比較対象として、Epiphone ES-335は約7〜10万円、Ibanez AS93は約8〜10万円で購入できます。
Gibson ES-335になると40万円以上になりますが、フジゲンはその中間に位置する価格帯です。
「初心者向きではない」という評判の背景には、この価格面の課題があります。
最初の1本としてセミアコを検討している方には、まず低価格帯のモデルで経験を積んでから、フジゲンにステップアップするという選択肢も考えられます。
ただし、「最初に質の高いギターに触れることで、演奏習慣も良い方向に育つ」という考え方もあります。
予算に余裕があり、長く使えるギターを求めている方には、初心者でもフジゲンは十分に選択肢になるでしょう。
購入前に知っておくべき3つの注意点
フジゲン セミアコを購入する前に、以下の3つの注意点を把握しておきましょう。
1つ目は、試奏の重要性です。
ネックグリップの好みやCFSフレットへの違和感は、個人差が大きい部分です。
可能であれば、店頭で実際に試奏してから購入することを強くおすすめします。
試奏できない場合は、返品・交換に対応しているショップを選ぶと安心です。
2つ目は、シリーズの違いを理解することです。
MSA-HPとMSA-HP-Cでは、指板材やハードウェアカラーが異なります。
見た目だけで選ぶと「思っていたのと違う」という後悔につながることがあるため、スペックをしっかり確認しましょう。
3つ目は、使用目的との相性です。
フジゲン セミアコは、ジャズ、ブルース、フュージョンなどのジャンルに特に適しています。
ヘヴィメタルやハードコアなど、激しい歪みを多用するジャンルには、他の選択肢の方が向いている場合があります。
自分の演奏スタイルやジャンルとの相性を考慮した上で選択してください。
フジゲン セミアコと他社モデルを徹底比較
セミアコースティックギターを選ぶ際、他社モデルとの比較は避けて通れません。
ここでは、フジゲン MSAシリーズと競合モデルを様々な角度から比較していきます。
Gibson ES-335との違いは?サイズ・価格・音質を比較
Gibson ES-335は、1958年に誕生したセミアコースティックギターの元祖であり、すべてのセミアコのお手本となる存在です。
フジゲン MSAとの主な違いを比較してみましょう。
| 項目 | フジゲン MSA | Gibson ES-335 |
|---|---|---|
| ボディサイズ | 15インチ | 16インチ |
| 価格帯 | 約23〜27万円 | 約40〜60万円以上 |
| ボディ構造 | マホガニー一体削り出し | ラミネート合板 |
| 製造国 | 日本 | アメリカ |
| 重量 | 約3kg | 約3.5〜4kg |
最も大きな違いはボディサイズです。
ES-335の16インチに対し、フジゲンは15インチと一回り小さく設計されています。
この差は実際に抱えてみると明確に感じられ、小柄な方やソリッドギターに慣れている方はフジゲンの方がしっくりくることが多いです。
価格面では、フジゲンはES-335の半額程度で購入できます。
Gibson ES-335の「王道のセミアコサウンド」を求める方にはGibsonが最適ですが、コストパフォーマンスを重視する方にはフジゲンが魅力的な選択肢となります。
音質面では、フジゲンは「色気がある」「温かみがある」という評価が多く、ES-335の伝統的なサウンドとは異なる個性を持っています。
Ibanez AS93との比較:どちらが向いている?
Ibanez AS93は、フジゲンと同価格帯で比較されることの多いセミアコです。
両者の特徴を比較してみましょう。
| 項目 | フジゲン MSA-HP | Ibanez AS93 |
|---|---|---|
| ボディサイズ | 15インチ | 16インチ相当 |
| ピックアップ | FGN Alnico 3 | Super 58 |
| 特徴 | 色気のある音質、軽量 | パワーがある、センターブロック構造 |
| 向いているジャンル | ジャズ、ブルース、フュージョン | ロック系フュージョン |
| 価格帯 | 約23〜25万円 | 約8〜10万円 |
実際に両モデルを弾き比べたユーザーの評価によると、「フジゲンは色気のある音質」「Ibanezはやや色気に欠けるがパワーがある」という傾向があるようです。
Ibanezはセンターブロック構造でしっかりとした鳴りがあり、ロック系のフュージョンやファンクに向いています。
一方、フジゲンはマホガニー一体構造による温かみのある音質が特徴で、ジャズやブルースに適しています。
価格面ではIbanezが圧倒的に安く、初めてセミアコを試したい方には手を出しやすいモデルです。
より高品質な国産ギターを求める方には、フジゲンがおすすめといえます。
Epiphone ES-335/339との違いと選び方
EpiphoneはGibsonの傘下ブランドで、ES-335の廉価版モデルを展開しています。
フジゲンとの比較で重要なポイントを整理します。
Epiphone ES-335は約7〜10万円で購入でき、ES-335のデザインをほぼそのまま再現しています。
ボディサイズは16インチで、Gibson ES-335と同等のサイズ感です。
Epiphone ES-339は約6〜8万円で、ES-335よりも小ぶりな14インチボディを採用しています。
サイズ感でいえば、フジゲンの15インチはEpiphone ES-339に近い位置づけになります。
| 項目 | フジゲン MSA | Epiphone ES-335 | Epiphone ES-339 |
|---|---|---|---|
| ボディサイズ | 15インチ | 16インチ | 14インチ |
| 価格帯 | 約23〜25万円 | 約7〜10万円 | 約6〜8万円 |
| 製造国 | 日本 | 中国/インドネシア | 中国/インドネシア |
| 独自技術 | CFS搭載 | なし | なし |
選び方のポイントとして、予算を最優先するならEpiphone、品質と国産ならではの丁寧な仕上げを求めるならフジゲンという選択になります。
Epiphoneで経験を積んでからフジゲンにステップアップする、という順番も合理的な選択です。
価格帯別おすすめセミアコ比較表
セミアコースティックギターを価格帯別に整理すると、以下のようになります。
| 価格帯 | 特徴 | 代表モデル |
|---|---|---|
| 3〜5万円 | 初心者向けエントリー | Epiphone DOT、Ibanez AS53 |
| 6〜10万円 | コスパ重視の中級機 | Epiphone ES-335/339、Ibanez AS93 |
| 15〜25万円 | 国産高品質・プロ使用可 | フジゲン MSA-HP、Tokai ES201 |
| 30万円以上 | ハイエンド・本家 | Gibson ES-335、Heritage H-535 |
フジゲン MSAシリーズは、「ES-335は高くて手が出ないけれど、高品質なセミアコが欲しい」という層に最適な選択肢として位置づけられています。
複数の専門サイトで「コストパフォーマンス抜群のセミアコ」として紹介されており、品質と価格のバランスに優れたモデルとして高く評価されています。
フジゲン セミアコはどんな人におすすめ?選び方ガイド
フジゲン セミアコの特徴を理解した上で、どんな人に向いているのかを具体的に解説していきます。
自分に合ったギターかどうかを判断する参考にしてください。
初心者にフジゲン セミアコは向いている?
フジゲン セミアコが初心者に向いているかどうかは、目的や予算によって答えが変わります。
向いている点として、作りが丁寧でトラブルが少なく、長く使えることが挙げられます。
品質のばらつきが少ないため、「ハズレを引く」リスクが低いです。
また、余計な癖がなく、正しい押弦や運指を身につけやすいという特徴があります。
最初に質の高いギターに触れることで、演奏習慣が良い方向に育つという考え方もあります。
一方、注意点として、価格帯が10万円以上と初心者には高額であることが挙げられます。
ギターを続けられるかどうかわからない段階では、まず低価格帯のモデルで始めるという選択も合理的です。
結論として、予算に余裕があり、長く使える品質の高いギターを求めている初心者には、フジゲンは十分におすすめできます。
ただし、試奏してから購入することを強くおすすめします。
小柄な人・ソリッドギターからの移行者に最適な理由
フジゲン セミアコが特に向いているのは、小柄な体型の方とソリッドギターからセミアコへ移行したい方です。
15インチボディという設計コンセプトは、まさにこの層をターゲットにしています。
ES-335タイプの17インチボディは、小柄な方が座って演奏する際にギターが体から離れやすく、ピッキングポジションが安定しにくいという問題がありました。
フジゲンの15インチボディはこの問題を解消し、ソリッドギターに近い感覚で演奏できます。
約3kgという軽量設計も、長時間の演奏で疲れにくいという点で大きなメリットになります。
ストラトキャスターやレスポールなどのソリッドギターを使っていて、セミアコの音色に興味を持った方にとって、フジゲンは違和感なく移行できる選択肢といえます。
実際のユーザーからも「小柄な方やソリッドギターに慣れている方にもオススメ」という声が多く寄せられています。
ジャズ・ブルース・フュージョン向きの音作り
フジゲン セミアコは、ジャズ、ブルース、フュージョンといったジャンルに特に適しています。
Alnico 3マグネットを使用したピックアップは、パワーをやや抑えめに設定されており、繊細なニュアンスを拾い上げてくれます。
クリーントーンでは、たっぷりとした深みのあるサウンドが得られます。
歪ませても枯れ感は少なく、歪みのノリが良いと評価されています。
「クリアなリズムから、ジャズ、フュージョン、ブルースに至るまで、あますところなくサウンドを表現できる」というのがメーカー側の説明です。
一方で、ヘヴィメタルやハードコアなど、激しい歪みを多用するジャンルには、他の選択肢の方が向いている場合があります。
自分の演奏ジャンルとの相性を考慮して選択することが重要です。
MSA-HPとMSA-HP-Cの違いと選び方
フジゲン セミアコには、MSA-HPとMSA-HP-Cという2つの主要モデルがあります。
両者の違いを理解して、自分に合ったモデルを選びましょう。
| 項目 | MSA-HP | MSA-HP-C |
|---|---|---|
| 指板 | ローズウッド | エボニー |
| インレイ | ドットインレイ | ボックスインレイ |
| ハードウェア | ニッケル | ゴールド |
| カラー | AS、CH、BK、BBTなど複数 | ブラックのみ |
| 価格 | 約23〜25万円 | 約25〜27万円 |
MSA-HPは標準モデルで、カラーバリエーションが豊富です。
Antique Sunburst、Cherry、Black、Blue Burstなど複数の選択肢があり、好みの色を選べます。
MSA-HP-Cは上位モデルで、レスポールカスタムやES-355を思わせる豪華仕様となっています。
エボニー指板とゴールドパーツによる高級感のある外観が特徴です。
音質面では、エボニー指板のMSA-HP-Cの方がやや明瞭でアタック感のあるサウンドになる傾向があります。
ローズウッド指板のMSA-HPは、より温かみのあるサウンドが特徴です。
外観の好みとサウンドの傾向を考慮して選択することをおすすめします。
フジゲン セミアコの価格と中古相場
フジゲン セミアコの購入を検討する際、新品価格だけでなく中古市場の動向も把握しておくと、より賢い選択ができます。
新品価格と実売価格の目安
フジゲン セミアコの新品価格は、モデルによって異なります。
MSA-HPの場合、メーカー希望小売価格は313,500円(税込)ですが、実売価格は約231,000円〜250,800円(税込)程度で販売されています。
MSA-HP-C(カスタムモデル)は、実売価格で約246,400円〜272,800円(税込)程度です。
購入先によって価格差があるため、複数の店舗を比較することをおすすめします。
楽天市場やYahoo!ショッピングなどのオンラインショップでは、ポイント還元を含めると実質的にさらに安く購入できる場合があります。
フジゲン公式オンラインショップでも直接購入が可能で、カスタムオーダーにも対応しています。
中古市場の相場と買取価格の傾向
フジゲン セミアコは中古市場でも人気があり、状態が良ければお得に購入できる可能性があります。
買取価格の実績を見ると、MSA-HPの場合は約15,000円〜74,000円程度で取引されています。
2023年の買取事例では、愛知県で64,000円、東京都で74,000円という実績がありました。
フジゲンのギター全体としての買取相場は、15,000円〜150,000円前後となっています。
J-StandardシリーズからハイエンドのExpertシリーズまでモデルの幅が広いため、価格帯も多様です。
中古で売却する際のリセールバリューは比較的安定しており、高年式モデルや人気カラーは売却しやすい傾向にあります。
国産ブランドならではの丁寧な仕上げと安心感が、中古市場でも評価されています。
中古購入時のチェックポイント5選
中古でフジゲン セミアコを購入する際は、以下の5つのポイントを必ずチェックしてください。
1つ目は、ネックの反りや状態です。
ネックが反っていると、音づまりや演奏のストレスにつながります。
目視で確認するだけでなく、可能であれば試奏して確かめましょう。
2つ目は、フレットの減り具合です。
CFSフレットは柔らかい素材を使用しているため、通常のギターより減りやすい傾向があります。
フレットがすり減っている場合はリペアが必要で、フジゲンに送る必要があるため追加費用がかかります。
3つ目は、パーツの交換歴です。
ピックアップやサドルなどが純正でない場合、音の傾向が変わっている可能性があります。
オリジナルの状態を重視するなら、交換歴の有無を確認しましょう。
4つ目は、シリアルナンバーで年式を確認することです。
製造年によって細かい仕様が異なる場合があります。
5つ目は、ケースや付属品が揃っているかです。
純正ハードケースが付属しているかどうかで、価値や実用性が変わってきます。
気になる点があれば、購入前に販売店や出品者に必ず質問してください。
フジゲン セミアコに関するよくある質問
フジゲン セミアコの購入を検討している方から寄せられる、よくある質問に回答していきます。
ハウリングに強い?歪ませても大丈夫?
フジゲン セミアコは、セミアコの中でもハウリングに強い設計となっています。
実際のユーザーからは、「セミアコにありがちなハウリングにも強い印象」「かなり歪ませてもハウリングを気にしなくてよい」という評価が寄せられています。
マホガニー削り出し一体構造のボディが、ハウリング耐性に貢献していると考えられます。
一般的なセミアコは、センターブロックとボディサイドが別々の材料で構成されていますが、フジゲンはこれを一体成型しています。
この構造により、不要な振動が抑えられ、ハウリングが発生しにくくなっています。
クリーントーンからオーバードライブ程度の歪みであれば、問題なく使用できると考えてよいでしょう。
ただし、ハイゲインのディストーションを多用する場合は、音量や環境によってはハウリングが発生する可能性があります。
ヘヴィメタルなど激しい歪みを常用するジャンルでは、ソリッドギターの方が適しているかもしれません。
試奏なしでネット購入しても失敗しない?
試奏なしでのネット購入は、失敗するリスクがゼロではありません。
特にフジゲンの場合、CFSフレットやU字型ネックグリップなど、独自の設計に対する好みは個人差が大きい部分です。
実際に店頭で試奏した方の中には、「ネットで見た印象と違って、思ったより弾きやすかった」という感想を持つ方が多くいます。
逆に、「自分には合わなかった」という方もいます。
可能であれば、直営店や取り扱い店舗で試奏してから購入することを強くおすすめします。
フジゲンは池袋と代官山に直営店「フジゲンカスタムハウス」を構えており、実際に試奏してから購入を決めることができます。
どうしても試奏できない場合は、返品・交換に対応しているショップを選ぶことで、リスクを軽減できます。
また、購入前にYouTubeの試奏動画やレビュー記事を複数チェックし、サウンドや演奏性のイメージを掴んでおくことも有効です。
フレット交換は他店でもできる?
結論から言うと、CFSフレットの交換は他店では対応できない場合がほとんどです。
フジゲン独自のCFS(サークル・フレッティング・システム)は、フレットを円弧状に配置する特殊な技術です。
通常の直線フレットとは異なる加工技術が必要となるため、一般的な楽器店やリペアショップでは対応できません。
フレット交換が必要になった場合は、フジゲンに直接依頼する必要があります。
送料や作業時間、費用がかかることを覚悟しておく必要があるでしょう。
この点は、購入前に必ず理解しておくべき重要な注意点です。
ただし、フレットの調整やすり合わせ程度であれば、一般的なリペアショップでも対応できる場合があります。
大掛かりなフレット交換が必要になる前に、定期的なメンテナンスを行うことで、フレットの寿命を延ばすことができます。
まとめ:フジゲン セミアコは品質と価格のバランスに優れた国産ギター
- フジゲンは1960年創業の老舗メーカーで、世界的ブランドのOEM製造実績がある
- MSAシリーズは15インチの小ぶりなボディで日本人向けに設計されている
- CFS(サークルフレッティングシステム)により、ピッチ安定性とサスティーンが向上
- 「軽量」「ハウリングに強い」「温かみのある音質」がユーザーから高評価
- 「弾きにくい」という評判は個人差があり、試奏で印象が変わることが多い
- CFSフレットの交換はフジゲンでしか対応できないという制約がある
- Gibson ES-335の約半額で、同等以上の品質を実現している
- 小柄な人やソリッドギターからの移行者に特に適している
- ジャズ、ブルース、フュージョンなど幅広いジャンルに対応可能
- 中古市場でもリセールバリューが安定しており、長く愛用できるギターである

