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Ibanez TS9徹底レビュー解説!ギタリストの定番たる理由とは

Ibanez Tubescreamer TS9のレビューをお探しでしょうか。

多くのギタリストの足元で緑色の輝きを放つこのペダルについて、「実際の音質はどうなのか」「どんな特徴があるのか」といった疑問や、「自分にとって本当に必要なのか」という悩みをお持ちかもしれません。

この記事では、そんなTS9に関するあらゆる情報を網羅的に解説します。

基本的なスペックや価格、サウンドの評判はもちろん、プロが実践する効果的な使い方や、よく比較されるTS808との違いまで、購入前に知りたい全ての情報をまとめました。

最後まで読めば、TS9がなぜ半世紀近くにわたり「オーバードライブの世界標準」として愛され続けるのか、その理由が明確に理解できるはずです。

目次

Ibanez TS9レビュー:なぜギタリストの足元に必ずあるのか?その理由を徹底解剖

結論:TS9はアンプの性能を最大限に引き出す魔法のスパイス

Ibanez Tubescreamer TS9が多くのギタリストに選ばれる最大の理由は、単体で優れた歪みサウンドを生み出すだけでなく、接続したギターアンプのポテンシャルを最大限に引き出す能力に長けているからです。

特に真空管アンプと組み合わせた際、その真価を発揮します。

TS9はギターの音の「美味しい部分」である中音域をグッと持ち上げ、不要な低音域を適度にカットすることで、サウンド全体にハリと艶、そして粘りを加えます。

これにより、アンプが本来持っている歪みの質感を、より音楽的で表現力豊かなものへと昇華させることができるのです。

初心者にもわかるTS9の立ち位置|オーバードライブの「世界標準」

TS9は、オーバードライブというエフェクターのカテゴリーにおいて「基準」となるサウンドを持つペダルです。

1980年代初頭の登場以来、その特徴的なサウンドは数え切れないほどのギタリストに影響を与え、「TS系」という一大ジャンルを築き上げました。

現在市場に出回っている多くのオーバードライブペダルが、このTS9のサウンドを参考に、あるいは目標として開発されています。

つまり、TS9の音を知ることは、オーバードライブの基本を理解することに他なりません。

ギタリストであれば、キャリアのどこかで必ず通る道と言っても過言ではない、まさに「世界標準」のペダルなのです。

この記事でTS9の全てがわかる!購入前の疑問を完全解決

この記事では、Ibanez Tubescreamer TS9に関するあらゆる疑問に答えていきます。

基本的な特徴やスペック、価格相場はもちろんのこと、様々なギターやアンプと組み合わせた際のリアルなサウンドレビュー、そして潜在能力を100%引き出すための具体的な使い方まで、徹底的に掘り下げました。

さらに、実際に使用しているユーザーからの評判や口コミを基にしたメリット・デメリットも公平な視点で分析します。

購入を迷っている方、TS9についてもっと深く知りたい方は、ぜひこの記事を最後までご覧ください。

TS9ってどんなエフェクター?特徴・スペック・価格の基本情報

一目でわかるスペック表(サイズ・重量・電源・消費電流)

Ibanez Tubescreamer TS9の基本的な仕様は以下の通りです。

多くの標準的なコンパクトエフェクターと同様のサイズ感で、エフェクターボードにも組み込みやすい設計になっています。

項目内容
コントロールDRIVE, TONE, LEVEL
サイズ124mm (D) x 74mm (W) x 53mm (H)
重量570g
電源9V電池(006P) または ACアダプター
消費電流8mA @9V

価格はいくら?新品・中古の相場をチェック

Ibanez Tubescreamer TS9は、その歴史と人気にもかかわらず、比較的手に入れやすい価格帯で販売されているのも魅力の一つです。

新品の実売価格は、おおよそ10,000円から14,000円前後が相場となっています。

一方、中古市場でも非常に人気が高く、常に多くの個体が流通しています。

中古での価格相場は、状態にもよりますが8,000円から9,000円前後で見つけることが可能です。

初めてのオーバードライブとしても、定番のサウンドを手元に置きたい経験者にも、コストパフォーマンスの高い選択肢と言えるでしょう。

なぜ「チューブスクリーマー」と呼ばれるの?その歴史的背景

「チューブスクリーマー」という名前は、このペダルの開発コンセプトそのものを表しています。

「チューブ」とは真空管のことで、主にギターアンプに使用されるパーツです。

このペダルは、真空管アンプのボリュームを上げていった時に得られる、自然で心地よい歪み(ドライブサウンド)を、小さなペダルで再現することを目指して開発されました。

そして、ただ歪ませるだけでなく、アンプをまるで「叫ばせる(Scream)」かのように強力にプッシュし、豊かなサスティーン(音の伸び)と表現力を与えることから、「Tube Screamer」と名付けられたのです。

【音源で比較】Ibanez TS9のリアルなサウンドを徹底レビュー

TS9サウンドの核心「粘りのある中音域」とは?

TS9のサウンドを語る上で最も重要なキーワードが「中音域(ミッドレンジ)」です。

ペダルをONにすると、ギターサウンドの600Hz~800Hzあたりの中音域が特徴的に持ち上がります。

この帯域は、ギターの音がバンドアンサンブルの中で最も聞こえやすく、存在感を発揮する「美味しい」部分です。

同時に、音がこもる原因になりがちな低音域と、耳に痛くなりやすい高音域がわずかにカットされます。

この絶妙なイコライジングによって、音が前に出てくるようなパンチと、ピッキングに粘りつくような独特のコンプレッション感が生まれ、多くのギタリストを虜にするTS9ならではのサウンドが完成するのです。

シングルコイル(ストラト等)で弾くとどうなる?

フェンダー・ストラトキャスターに代表されるシングルコイルピックアップを搭載したギターとTS9の相性は、まさに黄金の組み合わせと言えます。

シングルコイル特有のシャープで煌びやかなサウンドキャラクターを活かしつつ、TS9が中音域の太さとコシを補強してくれます。

音が細くなりがちなシングルコイルの弱点を完璧にカバーし、ブルースやロックに最適な、粘り気と艶のあるリードトーンを生み出すことが可能です。

伝説的ギタリスト、スティーヴィー・レイ・ヴォーンのサウンドが、この組み合わせの魅力を最もよく物語っています。

ハムバッカー(レスポール等)との組み合わせは?

ギブソン・レスポールなどに搭載されるハムバッカーピックアップとの組み合わせでも、TS9は素晴らしい効果を発揮します。

元々パワフルで太いサウンドを持つハムバッカーですが、TS9を通すことで、サウンドの輪郭がより明確になります。

適度に低域が整理されることで、音が引き締まり、リフを弾いた際の分離感が向上します。

また、ソロプレイでは、ハムバッカーの豊かなサスティーンにTS9特有の粘りが加わり、歌うような表現力豊かなリードサウンドを構築できるでしょう。

アンプとの相性レビュー(Fender / Marshall / JC-120)

TS9は特定のアンプを選ぶことなく、様々なモデルとの組み合わせでその効果を発揮します。

Fender系のクリーンなアンプでは、温かみのあるクランチサウンドを作り出すのに最適です。

Marshall系のアンプをドライブさせた状態でTS9をブースターとして使えば、80年代ハードロックのような、ミッドの効いた伸びやかなリードトーンが得られます。

特筆すべきは、多くのスタジオに常設されているRoland JC-120との相性です。

ソリッドステートアンプであるJC-120の硬質なサウンドに、TS9は真空管アンプのような温かみとコンプレッション感を付加し、非常に扱いやすいサウンドへと変化させてくれます。

Ibanez TS9のポテンシャルを120%引き出す使い方

「単体オーバードライブ」としての実力と音作り

TS9は、それ自体をメインの歪みとして使うことも可能です。

DRIVEノブを上げていくと、ピッキングのニュアンスを非常によく反映する、温かくマイルドなオーバードライブサウンドが得られます。

ただし、現代のハイゲインペダルのように激しく歪むわけではありません。

ブルースやクラシックロック、ポップスのバッキングなどで必要とされる、心地よいクランチサウンドを作るのに最適なペダルと言えるでしょう。

LEVELノブで音量を、TONEノブで音の明るさを調整するシンプルな操作で、直感的な音作りが楽しめます。

TS9の真骨頂!「ブースター」としての使い方と効果

TS9の最も効果的でポピュラーな使い方が、ブースターとしての活用です。

この場合、DRIVEのつまみはゼロ、もしくは9時方向くらいまで絞り、LEVELのつまみを12時以降に大きく設定します。

このセッティングで、すでに歪んでいるアンプや、後段に接続した別の歪みエフェクターをプッシュするのです。

すると、元の歪みサウンドにTS9特有の中音域のブーストとコンプレッション感が加わり、音に太さとサスティーン、そして圧倒的な抜けの良さがもたらされます。

ギターソロでサウンドを一段階前に出したい時に、絶大な効果を発揮する定番のテクニックです。

【保存版】ジャンル別おすすめセッティング3選(ブルース/ロック/ポップス)

TS9のセッティングに迷った際は、以下の設定を試してみてください。

ジャンルDRIVETONELEVEL使い方
ブルース10時12時2時クリーン~クランチのアンプと組み合わせ、粘りのあるリードトーンに。
ロック9時1時3時歪んだアンプをプッシュし、ソロで音を際立たせるブースターとして。
ポップス12時11時11時クリーンアンプと組み合わせ、コード弾き用の軽快なクランチサウンドに。

音作りの幅を広げるギター本体のボリューム操作との連携

TS9は、プレイヤーのピッキングの強弱だけでなく、ギター本体のボリュームノブの操作にも非常に敏感に反応します。

例えば、TS9のDRIVEを上げた設定にしておき、ギター側のボリュームを少し絞ってみてください。

すると、歪みの量が減り、クリーンに近いサウンドに変化します。

そして、ソロのタイミングでギターのボリュームを全開にすれば、再び豊かなドライブサウンドを得ることができます。

この特性を理解すると、ペダルを踏み替えることなく、手元の操作だけで多彩なサウンドを操ることが可能になります。

買って後悔しない?TS9のリアルな評判・口コミから見るメリットとデメリット

メリット:多くのギタリストがTS9を使い続ける理由

TS9が長年にわたり支持されるメリットは、そのサウンドと汎用性の高さに集約されます。

最大の利点は、やはりバンドアンサンブルにおける「音抜けの良さ」です。

特徴的なミッドブーストにより、他の楽器に埋もれることなく、ギターの存在感を確実に示すことができます。

また、どんなギターやアンプと組み合わせても、その機材の良さを引き立てる柔軟性も高く評価されています。

そして、ONにするだけでピッキングが楽になり、ギターを「弾きやすく」感じさせてくれる独特のコンプレッション感も、多くのプロが手放せない理由の一つです。

デメリット:購入前に知るべき注意点(音痩せ・LEDの暗さなど)

一方で、TS9にはいくつかの注意点も存在します。

まず、単体での歪み量はそれほど大きくないため、ハードロックやメタルのような激しい歪みを求めるプレイヤーには物足りなく感じるかもしれません。

また、特徴である中低域のカットを「音痩せ」と感じる人もいます。

これはサウンドの好みや使用環境による部分が大きいでしょう。

さらに、筐体の構造上、ON/OFFを示すLEDインジケーターが非常に暗く、特に明るいステージ上では視認しづらいという物理的なデメリットも古くから指摘されています。

良い口コミ・悪い口コミから見る総合評価

ユーザーからの評判をまとめると、「ブースターとしては唯一無二」「ソロの音が劇的に良くなった」といった肯定的な意見が大多数を占めます。

特に、アンプのサウンドを補正し、より良いトーンに仕上げる能力は高く評価されています。

一方で、「単体で使うと音がこもる」「歪みが足りない」といった意見も見られます。

これらの評判から、TS9は単体で完結する歪みペダルとしてではなく、アンプや他のペダルと組み合わせて音作りをする「ブースター」や「サウンドの味付け」として使うことで、その真価を最大限に発揮するペダルであると結論付けられます。

【徹底比較】TS9とTS808、あなたに合うのはどっち?

サウンドと回路の違いを分かりやすく解説

TS9としばしば比較されるのが、その前身モデルであるTS808です。

両者は非常によく似たサウンドキャラクターを持っていますが、細かな違いがあります。

一般的に、TS808はTS9に比べてよりウォームでマイルド、コンプレッション感が強く、スムーズなサウンドと評されます。

一方、TS9はTS808よりも少しだけゲインが高く、サウンドがよりブライトで、エッジが立っているのが特徴です。

この違いは、内部回路の出力部分に使われている抵抗パーツの違いに起因しています。

有名ギタリストはどっちを使っている?

TS9とTS808は、どちらも数多くの有名ギタリストに使用されてきました。

例えば、スティーヴィー・レイ・ヴォーンはキャリアを通じてTS808、TS9、さらには後継機種のTS10まで様々なモデルを使用していたことが知られています。

現代のブルースギタリスト、ジョン・メイヤーも同様に、複数のチューブスクリーマーを使い分けています。

どちらか一方が絶対的に優れているというわけではなく、ギタリストが自身の求めるサウンドニュアンスに応じて最適なモデルを選択していると言えるでしょう。

目的別!TS9とTS808の選び方ガイド

どちらのモデルを選ぶか迷った際は、以下のガイドを参考にしてみてください。

よりウォームで甘い、歌うようなブルーストーンを求めるなら、TS808が適しているかもしれません。

一方で、よりサウンドの抜けが良く、ロック的なエッジの効いたサウンドもカバーしたいのであれば、TS9の方が汎用性が高いと言えます。

とはいえ、両者の違いは僅差です。

もし可能であれば、実際に楽器店で両方を弾き比べて、ご自身の耳で好みのサウンドを選ぶことを強くおすすめします。

まとめ:Ibanez Tubescreamer TS9 レビュー

改めて解説!Ibanez TS9はこんな人におすすめ

Ibanez Tubescreamer TS9は、以下のようなギタリストにとって、非常に価値のある一台となるでしょう。

  • バンド演奏で自分のギターサウンドが埋もれてしまうと感じる人
  • 今使っているアンプの歪みを、もう一段階グレードアップさせたい人
  • ブルースやロックが好きで、粘りと艶のあるリードトーンを求めている人
  • オーバードライブの「基準となる音」を知り、音作りの基礎を学びたい初心者
  • 多くのプロが信頼を寄せる、定番で安心感のあるペダルが欲しい人

ギタリストなら一度は体験すべき「基準の音」

Ibanez Tubescreamer TS9は、単なる一つのエフェクターという枠を超え、ギターサウンドの歴史そのものを体現する存在です。

そのサウンドは、数えきれないほどの楽曲で鳴り響き、多くのギタリストのプレイを支えてきました。

もしあなたが自身のサウンドに何か一つ「魔法」を加えたいと考えているなら、この緑色の小さな箱は、その最も確実な答えの一つとなるはずです。

ギタリストとしての音作りの旅において、TS9は必ずあなたの道を照らす、信頼できる相棒となってくれるでしょう。

  • Ibanez TS9はアンプの性能を最大限に引き出すブースターである
  • オーバードライブの「世界標準」とされ、多くのペダルの基準となっている
  • サウンドの核心は、バンドで音が抜ける「粘りのある中音域」にある
  • シングルコイルには太さを、ハムバッカーには抜けの良さを与える
  • JC-120など、アンプを選ばず安定した効果を発揮する汎用性を持つ
  • 最も効果的な使い方は、Driveを絞りLevelを上げるブースターセッティングである
  • メリットは音抜けの良さと弾きやすさ、デメリットは単体での歪みの少なさやLEDの暗さである
  • 前身モデルのTS808はよりウォーム、TS9はややブライトなサウンド特性を持つ
  • ブルース、ロック、ポップスなど幅広いジャンルで活躍が可能
  • ギタリストであれば一度は体験すべき、音作りの「基準」となるペダルである
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