2025年現在、ギター機材の進化は目覚ましく、マルチエフェクターはプロアマ問わず必須のアイテムとなっています。
しかし、種類が多すぎて「どれを選べばいいかわからない」「自分に合う最強の一台を知りたい」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、最新のトレンドやスペック比較を交えながら、あなたの用途や予算にぴったりのモデルを見つけるための情報を網羅しました。
初心者向けの高コスパモデルから、プロ仕様のハイエンド機、さらに今年注目の最新機種までを徹底解説します。
マルチエフェクターのおすすめモデルを知り、理想のサウンドを手に入れるためのガイドとしてお役立てください。
マルチエフェクター選びで失敗しないための5つの比較ポイント【2025年版】
自分に最適なマルチエフェクターを選ぶためには、いくつかの重要な比較ポイントを押さえておく必要があります。
やみくもに人気モデルを選ぶのではなく、自身の環境や目的に合致しているかを確認することで、購入後のミスマッチを防ぐことができます。
ここでは、2025年の最新事情を踏まえた5つの選び方を解説します。
価格帯と予算の目安：初心者向け1万円台からプロ仕様まで
マルチエフェクターの価格帯は非常に幅広く、大きく分けて3つのクラスが存在します。
まず、1万円から3万円程度のエントリークラスは、ギターを始めたばかりの初心者や、手軽にエフェクトを試したい方に最適です。
次に、3万円から8万円程度のミドルクラスは、ライブでの即戦力となる音質と機能性を兼ね備えており、中級者から上級者のサブ機としても人気があります。
最後に、10万円以上のハイエンドクラスは、プロのレコーディングや大規模なライブにも対応できる最高峰の音質と拡張性を持っています。
予算を決める際は、単に安さだけでなく、長く使い続けられる機能が含まれているかを考慮することが重要です。
用途で選ぶ：自宅練習・ライブ・「弾いてみた」動画作成のどれを重視？
使用するシチュエーションによって、求められる機能は大きく異なります。
自宅練習がメインであれば、ヘッドホン端子の音質や、リズムマシン、ルーパー機能が充実しているモデルが便利です。
ライブでの使用を想定しているなら、足元での操作性や、暗いステージでも見やすいディスプレイ、堅牢なボディが必要不可欠となります。
また、YouTubeやSNSでの「弾いてみた」動画作成や配信を行う場合は、オーディオインターフェース機能を内蔵し、PCやスマホとUSBケーブル1本で高音質な録音ができるモデルが推奨されます。
サイズと携帯性：ギグバッグのポケットに入る小型・軽量モデルのメリット
機材の運搬はギタリストにとって大きな悩みの一つですが、近年のマルチエフェクターは小型化が進んでいます。
ギターケース（ギグバッグ）のポケットに収納できるサイズであれば、重いエフェクターボードを持ち運ぶ必要がなく、スタジオ練習やライブへの移動が非常に楽になります。
特に1kg前後の軽量モデルは、電車移動がメインの学生や社会人ギタリストにとって大きなメリットです。
一方で、大型のモデルはフットスイッチの数が多く、演奏中の切り替えがしやすいという利点があるため、携帯性と操作性のバランスを考える必要があります。
操作性の違い：直感的なタッチパネル式か、細かく設定できるPC連携か
近年のトレンドとして、スマートフォンのように操作できるタッチパネル搭載モデルが増えています。
画面をスワイプしてエフェクトを並べ替えたり、タップしてパラメータを調整できるため、説明書を読まなくても直感的に音作りが可能です。
一方で、物理的なツマミやボタンが多いモデルは、演奏中に足や手で素早く微調整したい場合に有利です。
また、専用のPCエディターソフトやスマホアプリと連携できるモデルであれば、大画面で詳細な設定を行ったり、世界中のユーザーが作成した音色をダウンロードして追加したりすることができます。
最新トレンド機能：アンプシミュレーターとIR（インパルス・レスポンス）とは？
2025年のマルチエフェクター選びにおいて外せないキーワードが「アンプシミュレーター」と「IR（インパルス・レスポンス）」です。
アンプシミュレーターは、有名な真空管アンプのサウンドや挙動をデジタル技術で再現する機能で、アンプを持っていなくても本格的なサウンドを出力できます。
IRとは、スピーカーキャビネットやマイク、部屋の鳴り方などの空気感を再現するデータのことで、これを活用することで、ライン録音でもまるでスタジオでマイク録りしたようなリアルな音質が得られます。
最新モデルの多くは、このIRデータを外部から取り込める機能を持っており、音作りの幅を無限に広げることが可能です。
【2025年最新】マルチエフェクターおすすめ人気ランキングTOP10
市場での人気、音質の評価、機能性、コストパフォーマンスを総合的に分析した、2025年最新のおすすめランキングを紹介します。
それぞれのモデルが持つ特徴を理解し、あなたにとってベストな一台を見つけてください。
第1位：BOSS GT-1｜圧倒的シェアを誇る初心者の決定版・名機
BOSSのGT-1は、発売から数年が経過してもなお、圧倒的な人気を誇るベストセラーモデルです。
最大の魅力は、プロクオリティのサウンドエンジン「GT-100」譲りの高音質を、驚くほど軽量かつコンパクトなボディに凝縮している点です。
ギグバッグのポケットにすっぽりと収まるサイズでありながら、エクスプレッションペダルも搭載しており、ボリュームやワウの操作も可能です。
操作もシンプルで、「EASY SELECT」機能を使えば、ジャンルや雰囲気を選ぶだけで即座に即戦力の音色が呼び出せます。
乾電池駆動にも対応しており、場所を選ばずに演奏できるため、最初のマルチエフェクターとして最も失敗のない選択肢と言えます。
第2位：ZOOM G1 FOUR / G1X FOUR｜1万円以下で買えるコスパ最強モデル
ZOOMのG1 FOURおよびペダル付きのG1X FOURは、圧倒的な低価格で多機能を実現したコスパ最強のモデルです。
1万円前後という価格帯でありながら、70種類以上のエフェクトとアンプモデルを搭載し、最大5つまで同時に使用できます。
リズムマシンやルーパー機能も標準装備されており、自宅での練習を楽しく効率的に行うための機能が満載です。
筐体はプラスチック製で非常に軽く、エフェクターボードの隙間に追加するサブ機としても優秀です。
予算を抑えつつ、いろいろなエフェクトを試してみたい初心者にとって、これ以上の選択肢はないでしょう。
第3位：BOSS GX-10｜2025年の注目株！最新技術を凝縮した「ちょうど良い」サイズ感
2025年のランキングで急浮上しているのが、BOSSの最新モデルGX-10です。
上位機種であるGX-100のサウンドと機能をそのままに、サイズを大幅に小型化したモデルで、タッチパネルによる直感的な操作が可能です。
最新の「AIRD」技術によるリアルな真空管アンプのサウンドと弾き心地を実現しており、自宅録音からライブまで幅広く対応します。
オーディオインターフェース機能も充実しており、PCやスマホと接続しての高音質な配信や録音も手軽に行えます。
「GT-1では物足りないが、大型のハイエンド機は持ち運びたくない」というギタリストにとって、まさに理想的な「ちょうど良い」一台です。
第4位：Line 6 HX Stomp｜プロクオリティのサウンドをコンパクトに凝縮
Line 6のHX Stompは、プロ御用達のフラッグシップ機「Helix」と同じサウンドエンジンを搭載した超小型プロセッサーです。
お弁当箱サイズと呼ばれるコンパクトな筐体に、世界最高峰のアンプモデリングとエフェクトが詰め込まれており、音質に妥協したくない中上級者から絶大な支持を得ています。
3つのフットスイッチでライブでの操作も可能ですが、MIDIコントロールや外部スイッチでの拡張性も高く、ペダルボードの核としても機能します。
価格は高めですが、その音質と汎用性はプロの現場でも通用するレベルであり、長く愛用できる「最強」のサブ機としても名高いモデルです。
第5位：ZOOM MS-50G+｜進化を遂げた「マルチストンプ」の最新形
「マルチストンプ」というジャンルを確立した名機MS-50Gが、最新技術を搭載して「MS-50G+（プラス）」として進化しました。
コンパクトエフェクター1個分のサイズに、100種類以上のエフェクトを搭載しており、ボードの中に1台入れておくだけで、あらゆるサウンドに対応できます。
前モデルからの改良点として、音質の向上はもちろん、各エフェクトのパラメータを視認しやすいカラー液晶や、演奏中に足でスクロールできるクロスキーなどが追加されました。
メインの歪みはアナログペダルを使い、空間系や飛び道具をこれで補うといった、ハイブリッドな使い方ができるのが最大の強みです。
その他注目モデル（NUX MG-30、Mooer GE250ほか）
トップ5以外にも、現在の市場には魅力的なモデルが多数存在します。
NUX MG-30は、同価格帯では群を抜く解像度の高さと、大型カラー液晶による視認性の良さが評価されています。
Mooer GE250は、アンプのサウンドを取り込める「Tone Capture」機能を搭載し、多彩な入出力端子を持つ実戦的なモデルです。
HeadRush Flex Primeは、タッチパネル操作に特化したモダンな設計と、高品質なアンプモデリングが特徴です。
HOTONE Ampero IIは、デュアルDSPによる強力な処理能力と、自由度の高いルーティングが魅力です。
Valeton GP-200は、手頃な価格ながら豊富なフットスイッチとエクスプレッションペダルを備え、ライブでの操作性に優れています。
初心者・中級者・上級者別！あなたに最適な「最強」の1台はこれ
ランキングだけでは決めきれない方のために、レベルやニーズ別に「これを買えば間違いない」という最強のモデルを提案します。
自分の現在のスキルや目指すプレイスタイルに合わせて選んでください。
【初心者向け】3万円以下で買える！操作が簡単で音が良いエントリーモデル
ギターを始めたばかりの初心者には、BOSS GT-1 または ZOOM G1 FOUR が最強の選択肢です。
これらのモデルは、複雑な設定をせずともプリセットを選ぶだけですぐにかっこいい音が出せるため、音作りの挫折を防ぐことができます。
特にBOSS GT-1は、耐久性が高く、将来的にバンドを組んでライブをするようになっても十分に対応できるポテンシャルを持っています。
まずはこれらのモデルでエフェクターの基礎知識を学び、自分の好きな音の傾向を探るのが上達への近道です。
【中級者向け】3〜8万円のミドルクラス！ライブ即戦力の高音質モデル比較
脱初心者を目指す中級者や、ライブ活動を頻繁に行う方には、BOSS GX-10 や NUX MG-30 などのミドルクラスがおすすめです。
この価格帯になると、アンプシミュレーターの質が格段に向上し、ピッキングのニュアンスやボリューム操作への追従性がリアルになります。
また、PCとの連携機能やIRの読み込みなど、音作りを深く追求できる機能が充実してくるのもこのクラスの特徴です。
自宅での練習からレコーディング、ライブ本番まで、一台で完結させたいならこのクラスへの投資が最も満足度が高いでしょう。
【上級者・プロ向け】妥協なき「最強」のハイエンド・ギタープロセッサー（Helix/GT-1000など）
音質、機能、拡張性のすべてにおいて一切の妥協をしたくない上級者には、Line 6 Helix Floor や BOSS GT-1000 といったフラッグシップモデルが最強です。
これらのモデルは、複数のアンプやエフェクトを複雑に組み合わせるルーティングが可能で、プロの現場で求められるあらゆるサウンドメイクに対応します。
また、多数の入出力端子を備えており、外部のアンプやエフェクターと連携した巨大なシステムの中枢として機能させることも可能です。
価格は高額になりますが、最高峰のサウンド環境を手に入れることは、プレイヤーとしての表現力を大きく引き上げることにつながります。
コンパクトエフェクターと組み合わせるなら？ハイブリッドな使い方
マルチエフェクターは一台で完結する便利さが魅力ですが、お気に入りのコンパクトエフェクターと組み合わせることで、さらに理想的なシステムを構築できます。
デジタルとアナログの良さを融合させた、ハイブリッドな活用術を紹介します。
ボードに組み込みやすい「マルチストンプ」という選択肢
ZOOM MS-50G+ のような「マルチストンプ」は、コンパクトエフェクターと同じサイズであるため、既存のエフェクターボードに違和感なく組み込むことができます。
例えば、こだわりの歪みペダルはアナログのコンパクトエフェクターを使い、コーラス、ディレイ、リバーブなどの空間系エフェクトだけをマルチストンプで賄うという使い方が定番です。
これにより、ボードの省スペース化を図りつつ、アナログ特有の太いサウンドとデジタルの利便性を両立させることができます。
スイッチャー機能を搭載したBOSS MS-3の活用術
BOSS MS-3 は、マルチエフェクターとプログラマブル・スイッチャーが一体化した画期的な製品です。
3つの外部ループにお気に入りのコンパクトエフェクターを接続し、それらをMS-3内蔵のエフェクトと組み合わせて一括コントロールすることができます。
「歪みは絶対にこのペダルを使いたいが、曲ごとの音色切り替えは自動化したい」というギタリストにとって、これほど便利な機材はありません。
システム全体をコントロールする司令塔として機能し、複雑な足元の操作を劇的にシンプルにすることができます。
お気に入りの歪みペダルとマルチを併用する接続順のコツ
マルチエフェクターとコンパクトエフェクターを併用する場合、接続順が音質を左右します。
一般的には、ギター → ワウや歪みなどのコンパクトエフェクター → マルチエフェクター（モジュレーション・空間系） → アンプ という順序で接続するのが基本です。
マルチエフェクターにセンド・リターン端子がある場合は、そのループ内にコンパクトエフェクターを接続することで、マルチ内部のエフェクトチェーンの好きな位置に外部ペダルを配置できます。
これにより、「コンプレッサー（マルチ）→ 歪み（コンパクト）→ ディレイ（マルチ）」といった理想的なルーティングが可能になります。
マルチエフェクターに関するよくある質問（Q&A）
マルチエフェクター導入にあたって、多くの人が抱く疑問に回答します。
購入前に不安を解消し、納得のいく機材選びをしましょう。
マルチエフェクターとコンパクトエフェクターは結局どっちがおすすめ？
結論から言うと、目的と好みによります。
多彩な音色を一台で完結させたい、コストを抑えたい、持ち運びを楽にしたい場合は「マルチエフェクター」が圧倒的におすすめです。
一方で、特定の音色にとことんこだわりたい、ツマミを回して直感的に音を作りたい、足元にペダルを並べること自体が好きという場合は「コンパクトエフェクター」が向いています。
最近はマルチエフェクターの音質が飛躍的に向上しているため、プロでもマルチのみでステージに立つことが珍しくありません。
スタジオやライブハウスのアンプ（JC-120）でいい音を出す設定方法は？
スタジオやライブハウスによくあるRoland JC-120（ジャズコーラス）でマルチエフェクターを使う場合、アンプの「リターン（RETURN）端子」に接続する方法が推奨されます。
これは、JC-120のプリアンプ（音色を作る回路）を通さず、パワーアンプ（音を増幅する回路）に直接信号を送る方法です。
これにより、アンプの個体差や設定に左右されず、マルチエフェクターで作ったアンプシミュレーターの音を素直に出力することができます。
さらに、マルチ側の設定で「出力先設定（Output Select）」を「JC-120 Return」などに合わせることで、最適な音質補正がかかります。
オーディオインターフェース機能は必要？スマホで録音する方法は？
これからギター動画の投稿やDTM（デスクトップミュージック）を始めたい方にとって、オーディオインターフェース機能は必須と言えます。
この機能があれば、別途専用の機材を買わなくても、USBケーブルでPCやスマートフォンと接続するだけで、クリアな音質で録音が可能です。
iPhoneなどのスマホで録音・撮影する場合は、「USBカメラアダプタ」などの変換ケーブルが必要になることが多いため、事前に対応状況を確認しておきましょう。
最近の機種（BOSS GX-10など）はスマホへのダイレクト録音を強く意識した設計になっており、配信活動をするギタリストにとって強力な武器となります。
まとめ：マルチエフェクターおすすめの選び方
- 初心者には圧倒的コスパと使いやすさを誇るBOSS GT-1かZOOM G1 FOURが最適である
- 2025年の最新トレンドはタッチパネル搭載の小型機であり、BOSS GX-10が注目株である
- 予算1万円台からプロ仕様のハイエンドまで幅広いが、長く使うならミドルクラス以上が推奨される
- 自宅練習メインならルーパーやリズムマシン機能、ライブ用なら堅牢性と視認性を重視する
- ギグバッグに入る小型モデルは運搬のストレスを減らし、活動範囲を広げてくれる
- アンプシミュレーターとIR機能を活用することで、ライン録音でもリアルな真空管サウンドが得られる
- 動画配信やDTMを行う場合は、オーディオインターフェース機能内蔵モデルを選ぶべきである
- コンパクトエフェクターとの併用やボードへの組み込みには、ZOOM MS-50G+などが便利である
- スタジオの定番アンプJC-120には、リターン挿しを活用することで理想の音が出せる
- 自分のプレイスタイルと将来の目標に合った一台を選ぶことが、ギター上達への近道となる