「これ一台で十分」と思える理想のオーバードライブを探しているものの、なかなか出会えない、と感じていませんか。
ギターやアンプが変わっても常に最高の音質を維持したい、ピッキングの繊細なニュアンスを余すことなく表現したい、という悩みは多くのギタリストが抱える共通の課題です。
この記事では、プロギタリストのソエジマトシキ氏もツアーで使用する万能オーバードライブ、RoShi Pedals “Seji”について、その音質、特徴、機能、そして実際の評判や口コミまで、あらゆる角度から徹底的にレビュー解説します。
最後まで読めば、Sejiがなぜ多くのプレイヤーに選ばれるのか、そしてあなたのサウンドメイクをどう変える可能性があるのか、その全てを理解できるでしょう。
RoShi Pedals “Seji”とは?プロも認める万能オーバードライブの正体
結論:「これ1台で十分」リードからバッキングまでカバーする”Natural Drive”
RoShi Pedals “Seji”は、クリーンなバッキングから歪んだリードまで、文字通り「これ1台で十分」と言えるほどの守備範囲を誇るオーバードライブペダルです。
その核心は、ブランドが追求する「Natural Drive」というコンセプトにあります。
アンプやギター本体が持つ本来のサウンドキャラクターを損なうことなく、ピッキングの強弱やギターのボリューム操作に素直に反応し、音楽的な歪みを加えることができます。
開発コンセプトは「プレイヤーの指先に呼応する」アンプライクな音作り
Sejiの開発コンセプトは、「プレイヤーの指先に呼応する」アンプのようなスムーズなサウンドの実現です。
歪みとイコライジングを有機的に融合させることで、まるで良質なチューブアンプを弾いているかのような弾き心地とトーンをペダルで再現することを目指して設計されています。
そのため、どんなギター、どんなアンプと組み合わせても、プレイヤーが意図した通りの自然体なトーンを描き出すことが可能です。
「Seji(セジ)」という名前の由来は?沖縄の”霊力”がコンセプト
「Seji(セジ)」というユニークな名前は、沖縄の儀式で神様から授かるとされる「霊力」を意味する言葉に由来します。
このペダルが、ギタリストの演奏に特別な力、つまり表現力やインスピレーションを与える存在であってほしいという願いが込められています。
沖縄発のハンドメイドブランドならではの、製品に宿る世界観も魅力の一つです。
RoShi Pedals “Seji”の音質をプロのレビュー動画から徹底解説
ソエジマトシキ氏が語る「繊細なニュアンス」の圧倒的な表現力
プロギタリストのソエジマトシキ氏は、Sejiの最大の魅力として「ギターの繊細なニュアンスをライブで伝える表現力」を挙げています。
例えば、優しく弾いた時の低音の甘い響き、少し強く弾き込んだ時に音がグッと前に出る感覚、あるいはアタック感を抑えて弾いた時のソフトなタッチなど、ピッキングの細かな違いをSejiは一切殺すことなくアウトプットします。
この表現力の高さが、聴き手の心に響く演奏を可能にするのです。
踏んでも原音のキャラクターが変わらないナチュラルさ
多くのオーバードライブは、オンにすると音のレンジ感やキャラクターが大きく変わってしまうことがあります。
しかしSejiは、踏んだ時とバイパス時の音質の変化が極めて少ない、非常にナチュラルな設計が特徴です。
アンプに直接繋いだ時のような、ギターの音を端から端までコントロールできる感覚を保ったまま、豊かな倍音とサチュレーション感を加えることができます。
クリーンからクランチ、リードまで:ゲインの可変域とサウンドサンプル
SejiのGAINノブは非常に幅広く設定できます。
GAINゼロの状態では、バンドアンサンブルの中ではクリーンに聴こえる程度の、ごくわずかな歪みが得られます。
そこから上げていくと、ピッキングに心地よく追従するクランチサウンド、さらに最大近くまで上げればオーバードライブらしいサスティン豊かなリードサウンドまで作ることが可能です。
ギターのボリューム操作への追従性はどのくらい?
Sejiはギター本体のボリュームノブへの追従性が驚くほど高いです。
ペダルをオンにしたまま、ボリュームを少し絞るだけで、歪んでいたサウンドがクリーンで歯切れの良いリズムギターのトーンに変化します。
そして、ソロの場面でボリュームを上げるだけで、再び厚みのあるリードトーンに戻ることが可能です。
この追従性により、足元でペダルを何度も踏み替えることなく、手元の操作だけで多彩な音色をコントロールできます。
RoShi Pedals “Seji”の多彩なサウンドを操る機能とスペック
【3つのノブ】GAIN・TONE・VOLUMEの役割と効果的な使い方
Sejiのコントロールは、3つのノブと3つのミニスイッチで構成されています。
・GAIN(左):歪みの量を調整します。ゼロでもかすかに歪む設定で、上げるほどにサスティンとコンプレッションが増していきます。
・TONE(中央):高音域のキャラクターを調整する、Sejiの心臓部ともいえるノブです。詳細は後述します。
・VOLUME(右):全体の音量を調整します。出力に余裕があるため、クリーンブースターとしても十分に機能します。
TONEノブは高音カットじゃない?独特な「高域ピーク調整」の仕組み
一般的なオーバードライブのTONEノブが単に高音をカットする(こもらせる)のに対し、SejiのTONEノブは「高域のピークを前後させる」という非常にユニークな動作をします。
これにより、ノブをどの位置に設定しても音がこもることがなく、強調したい高音の帯域を自在にコントロールできます。
例えば、ノブを上げればクリスピーでオープンなサウンドに、12時あたりではまとまりのあるサウンド、ゼロに近づけても芯の残ったサウンドが得られ、ギターのキャラクターに合わせて最適な高音域を設定可能です。
【3つのスイッチ】CORE・MID・BASSで音の芯とエッジを微調整
3つのミニスイッチは、サウンドの核となる部分をさらに細かく調整する役割を担います。
・CORE:低域の歪みを整え、コンプレッションを和らげることで、よりオープンで粒立ちの良いサウンドを作り出します。
・MID:「弦の芯を表現する高音」を調整するスイッチです。強・中・弱の3段階で、音の核となる部分の存在感をコントロールします。
・BASS:「エッジを感じさせる高音」をコントロールするスイッチです。こちらも強・中・弱の3段階で、ピッキングのアタック感やきらびやかさを調整します。
BASSスイッチで低音の歪みもコントロールできる?
前述のBASSスイッチですが、一番下のポジションに設定すると「強/歪」モードになります。
このモードでは、低音域がブーストされるだけでなく、低音成分の歪み量も増加し、非常にファットでブーミーなサウンドを作り出すことができます。
リードトーンにさらなる厚みを加えたい場合や、ベースのような迫力あるリフを弾きたい場合に効果的です。
詳細スペック一覧(寸法、重量、電源方式、消費電流など)
RoShi Pedals “Seji”の主なスペックは以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| スイッチング方式 | トゥルーバイパス |
| 接続端子 | 1/4インチ標準フォーン・ジャック×2 (入力、出力) |
| 電源方式 | 9VセンターマイナスDC電源 (電池駆動も可:9V形006P型) |
| 消費電流 | 7mA |
| 寸法 | 幅 (W) 81.5 mm、奥行き (D) 135 mm、高さ (H) 66 mm |
| 重量 | 460g |
| 付属品 | 保証書、コレクションカード |
RoShi Pedals “Seji”の評判・口コミを調査
良い評判:「アンプのような弾き心地」「どんなギターでも音が作りやすい」
Sejiに関する良い評判で最も多く聞かれるのは、「まるでアンプで音作りをしているような感覚」というものです。
各コントロールが有機的に連携し、非常に音楽的なサウンドメイクが可能です。
また、調整範囲が広いため、シングルコイル、P90、ハムバッカーといったどんなピックアップのギターや、フェンダー系、マーシャル系といった様々なアンプと組み合わせても、理想のトーンにたどり着きやすいという評価も得ています。
気になる口コミ:「派手さはない堅実なペダル」「使いこなすには理解が必要」
一方で、Sejiはサウンドに劇的な変化をもたらすタイプのペダルではありません。
メーカー自身も「派手なペダルではない」と語るように、あくまで原音を活かすナチュラルなサウンドが信条です。
そのため、強烈な個性を求めるプレイヤーには物足りなく感じられる可能性があります。
また、コントロールが多彩なため、その機能を完全に理解し、使いこなすにはある程度の試行錯誤が必要という声も見られます。
プロギタリストたちの評価は?(ソエジマトシキ氏、磯貝一樹氏など)
ソエジマトシキ氏はアジアツアーのメインドライブとして使用し、「ライブでつまづくポイントから逆算して作られている実践的なエフェクター」と高く評価しています。
また、世界的に活躍するギタリストの磯貝一樹氏が公式のサウンドデモを担当していることからも、トッププロの現場で通用するクオリティであることが伺えます。
RoShi Pedals “Seji”を実際に使って分かったメリット(おすすめな点)
メリット1:どんなアンプやギターにも対応できる柔軟性の高さ
最大のメリットは、その圧倒的な柔軟性です。
TONEノブと3つのミニスイッチを駆使することで、ライブハウスやスタジオに常設されているアンプの癖や、使用するギターの特性に合わせて、サウンドを最適化できます。
どんな環境でも常に自分の基準となるサウンドを作り出せる安心感は、ライブ活動を行うギタリストにとって大きな武器となるでしょう。
メリット2:ピッキングニュアンスを忠実に再現する表現力
繊細なタッチから激しいストロークまで、プレイヤーの感情が乗ったピッキングニュアンスを一切スポイルすることなくアンプに伝えます。
この表現力の高さは、演奏そのもののクオリティを一段階引き上げてくれます。
特に、手元のコントロールで音楽に表情をつけたいプレイヤーにとって、これ以上ないパートナーとなるはずです。
メリット3:直感的かつ音楽的なサウンドメイクが可能
Sejiの各コントロールは、単に特定の周波数を増減させるためのものではなく、常に「音楽的なトーン」を追求するために設計されています。
そのため、ノブやスイッチをどう動かしても音が破綻しにくく、直感的な操作で求めるサウンドに素早くアクセスできます。
サウンドメイクに悩む時間を減らし、演奏に集中できる点も大きなメリットです。
メリット4:1台でリズムからリードまでカバーできる万能性
ギターのボリューム操作への優れた追従性により、1台でクリーン、クランチ、リードといった複数の役割をこなせます。
これにより、エフェクターボードをシンプルにすることができ、機材の運搬やセッティングの手間を大幅に削減することが可能です。
特にミニマムな機材でツアーを回るプロのニーズに応える設計思想が光ります。
購入前に知っておきたい注意点・デメリット
注意点1:劇的な音の変化や強い個性を求める人には不向き?
Sejiはアンプやギターのサウンドを活かすナチュラル系のオーバードライブです。
ペダルを踏んだ瞬間に音が豹変するような、エフェクターならではの強いキャラクターや個性を求める場合には、少し物足りなさを感じるかもしれません。
あくまでも「アンプの延長線上にある歪み」を求めるプレイヤー向けのペダルと言えます。
注意点2:多機能ゆえにベストな設定を見つける楽しみ(と難しさ)がある
3つのノブと3つのミニスイッチがもたらすサウンドのバリエーションは膨大です。
これは大きなメリットであると同時に、音作りの選択肢が多すぎると感じるプレイヤーもいるかもしれません。
自分にとってのベストなセッティングを見つけ出すまでには、ある程度の時間をかけてペダルと向き合う必要がありますが、その過程もまた音作りを探求する楽しみの一つと捉えることができるでしょう。
RoShi Pedals “Seji”はどんなギタリストにおすすめ?
手元のボリュームやピッキングで音色をコントロールしたい人
演奏中のダイナミクスを重視し、ギターのボリュームノブやピッキングの強弱でサウンドに表情をつけたいギタリストに最適です。
Sejiは、あなたの指先の繊細な動きを余すことなく音に変換してくれます。
アンプやギター本来のサウンドを活かしたい人
愛用しているギターやアンプが持つ本来の良さを最大限に引き出したいと考えているプレイヤーにとって、Sejiは最高の選択肢となります。
原音のキャラクターを尊重しつつ、心地よいサチュレーション感を加えることで、サウンドをより一層魅力的にします。
ライブやセッションで機材をミニマムにまとめたい人
1台で多彩な役割をこなせるため、ペダルボードを極力シンプルにしたい、身軽にライブやセッションに参加したいというニーズに完璧に応えます。
特に、海外ツアーのように機材に制限がある状況でも、Sejiがあれば安心してパフォーマンスに臨めるでしょう。
逆に、おすすめしないのはどんなタイプ?
反対に、特定の音楽ジャンルに特化した強烈な歪みや、踏むだけで全く別の音になるような個性的なサウンドを求めるギタリストには、他の選択肢の方が適している場合があります。
また、複雑な設定を好まず、ノブが一つか二つのシンプルな操作性を重視する人にも、Sejiの多機能性はオーバースペックに感じられるかもしれません。
RoShi Pedals “Seji”の価格と購入方法
新品の価格相場はいくら?
RoShi Pedals “Seji”の新品価格は、2025年時点でおおよそ38,500円(税込)が相場となっています。
高品質なパーツを使用し、一台一台ハンドメイドで製作されていることを考慮すると、その価値に見合った価格設定と言えるでしょう。
主な取扱店舗・オンラインショップ一覧
Sejiは、全国の主要な楽器店やエフェクター専門店、および各種オンラインショップで購入することが可能です。
サウンドハウス、宮地楽器、島村楽器、IOLA TOKYO、ワタナベ楽器店など、多くの販売店で取り扱いがありますので、試奏や在庫状況については各店舗に問い合わせることをお勧めします。
中古市場での価格と見つけやすさは?
比較的新しいモデルであり、人気も高いため、中古市場に出回ることはまだ少ない傾向にあります。
もし見つけた場合の価格は新品に近い価格帯で取引されることが多いようです。
デジマートなどの楽器専門の中古情報サイトを定期的にチェックすることで、タイミング良く見つけられるかもしれません。
まとめ:RoShi Pedals Seji レビュー解説
RoShi Pedals “Seji”の重要ポイントおさらい
この記事では、RoShi Pedals “Seji”の魅力と実力を、プロのレビューや製品スペック、評判など多角的な視点から解説しました。
Sejiは単に音を歪ませるだけの機材ではなく、ギタリストの表現力を最大限に引き出し、どんな環境でも一貫したハイクオリティなサウンドを提供してくれる、まさに「相棒」と呼ぶにふさわしいペダルです。
あなたのサウンドを深化させる”お守り”のような一台
その名の由来である「霊力」のように、あなたの足元にSejiを置くことで、演奏に新たな自信とインスピレーションがもたらされるかもしれません。
もしあなたがサウンドメイクの核心となる一台を探しているなら、この”Natural Drive”を体験してみる価値は十分にあります。
- リードからバッキングまで1台で対応可能な万能性を実現
- ピッキングニュアンスを忠実に再現する極めて高い表現力
- TONEノブは高音カットではなくピークを調整する独自の仕様
- 3つのミニスイッチで音の芯やエッジを細かく調整可能
- ギターやアンプの個性を活かすナチュラルなサウンドが特徴
- 開発コンセプトは「プレイヤーの指先に呼応する」音作り
- GAINゼロでもバンド内でクリーンに聴こえる絶妙な歪み量
- 豊富なコントロールによりあらゆる環境に対応する高い柔軟性
- ブースターとしても機能する余裕のある出力を確保
- 沖縄の”霊力”を意味する「Seji」が名前の由来

