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Strymon BigSky MXを徹底レビュー解説!新次元の音質と特徴

Strymonから登場した新しいリバーブペダル「BigSky MX」について、その性能や評判が気になっている方も多いのではないでしょうか。

旧モデルである「BigSky」は、多機能リバーブの定番として多くのミュージシャンに愛用されてきましたが、その後継機であるBigSky MXは一体どのような進化を遂げたのか、価格に見合う価値はあるのか、具体的な特徴や音質について詳しく知りたいという声も少なくありません。

この記事では、Strymon BigSky MXのレビュー解説として、基本的な特徴から旧モデルとの違い、進化した音質、実践的な使い方、そして購入前に知っておくべき注意点まで、あらゆる情報を網羅的に解説します。

最後まで読めば、BigSky MXがあなたにとって最適な一台であるかを判断するための、すべての情報が手に入ります。

目次

Strymon BigSky MXとは?リバーブの王者が魅せる新次元のサウンド

【結論】BigSky MXは単なる後継機じゃない!すべての音楽クリエイターに贈る「究極のリバーブワークステーション」

Strymon BigSky MXは、単に人気モデル「BigSky」の機能を向上させた後継機ではありません。

これは、最新のテクノロジーとStrymonが長年培ってきたサウンドデザインの知見を結集させた「リバーブワークステーション」と呼ぶべきペダルです。

圧倒的な処理能力を背景に、2つのリバーブを同時に使用できるデュアルエンジンや、実在の空間を再現するIR(インパルスレスポンス)機能などを新たに搭載。

ギタリストはもちろん、シンセサイザー奏者やDTMユーザーまで、あらゆる音楽クリエイターの創造性を刺激する無限の可能性を秘めています。

大人気モデル「BigSky」からの正統進化と革新的な新機能

BigSky MXは、前モデル「BigSky」が築き上げた高い評価を基盤に、正統進化を遂げています。

定番のリバーブアルゴリズムはより高品位にブラッシュアップされ、サウンドの解像度や表現力が格段に向上しました。

それに加え、後述する7つの新アルゴリズムやデュアルリバーブ機能、IRローダーといった革新的な機能が多数追加されており、これまでのリバーブペダルの常識を覆す一台となっています。

プロのギタリストからDTMユーザーまでを魅了する理由

BigSky MXが幅広い層から支持される理由は、その卓越したサウンドクオリティと圧倒的な多機能性にあります。

プロのギタリストにとっては、ライブやレコーディングで即戦力となる多彩でリアルなリバーブサウンドが魅力です。

一方、DTMユーザーにとっては、USB-CによるDAWとの連携や、アウトボードエフェクトとしての高い汎用性が制作の幅を大きく広げます。

アナログとデジタルの両面で最高のパフォーマンスを発揮する設計が、多くのクリエイターを魅了しているのです。

BigSky MXの核心に迫る!注目の7つの特徴と旧モデルとの違いを徹底比較

①【デュアルリバーブ】2つのリバーブを同時に使用可能に!その設定方法は? (パラレル/シリーズ/スプリット)

BigSky MX最大の特徴は、2つのリバーブエンジンを同時に使用できる「デュアルリバーブ」機能です。

これにより、例えばプレートリバーブとホールリバーブを重ねるなど、これまで一台では不可能だった複雑で深みのあるサウンドを創り出せます。

ルーティングは、2つのリバーブを並列でミックスする「パラレル」、直列に接続する「シリーズ」、ステレオの左右に振り分ける「スプリット」から選択可能で、プリセットごとに設定を保存できます。

②【新アルゴリズム】ImpulseやChoraleなど新たに追加された7つのサウンド

BigSky MXには、パワフルなプロセッサの能力を活かしてゼロから設計された、7つの新しいリバーブアルゴリズムが搭載されています。

実在空間の響きを再現する「Impulse」、歌声のような質感を加える「Chorale」、ディレイとリバーブが融合した「Magneto」など、独創的なサウンドが満載です。

もちろん、既存の定番アルゴリズムもサウンドが強化されており、合計19種類(旧BigSkyは12種類)ものプレミアムなリバーブを選択できます。

③【IR機能】インパルスレスポンスで実在空間を再現!カスタムIRの取り込み方も解説

スタジオ品質のリバーブを実現するIR(インパルスレスポンス)コンボリューションリバーブ機能が新たに追加されました。

IRとは、コンサートホールやビンテージ機材といった特定の空間や機器の響きをデジタルデータ化したものです。

BigSky MXには伝説的なスタジオ機材などからキャプチャーした22種類のIRがプリロードされているほか、USB-C経由でPCから自分だけのカスタムIRファイル(.wav)を取り込むことも可能です。

これにより、再現できるサウンドの幅は実質的に無限大と言えるでしょう。

④【圧倒的な処理能力】トライコアARMプロセッサが実現する超高解像度サウンド

心臓部には、前モデルのシングルコアDSPから大幅に性能が向上した、800MHzのトライコアARMプロセサーを搭載しています。

この驚異的な処理能力により、より複雑で高密度なリバーブアルゴリズムの実行や、32bit浮動小数点処理が可能になりました。

結果として、音の解像度や広がり、リアルさが飛躍的に向上し、音が消えゆく最後の瞬間まで美しい、極上のリバーブサウンドを実現しています。

⑤【操作性の向上】OLEDディスプレイと専用INFINITEスイッチで直感的な音作り

操作性も大きく改善されています。

筐体中央には、視認性の高いハイコントラストOLEDディスプレイを新たに採用し、プリセット名やパラメーターの状況が一目瞭然になりました。

また、サスティーンやフリーズ効果を得られる「INFINITE」機能専用のフットスイッチが追加されたことで、演奏中のリアルタイムな表現力が格段に向上しています。

⑥【DAWとの連携】USB-C端子とMIDI機能で制作環境が激変

本体背面にUSB-C端子を搭載したことで、PC/Macとの連携が容易になりました。

無料の専用ソフトウェア「NIXIE 2」を使えば、プリセットの管理やバックアップ、ファームウェアのアップデート、IRデータの転送が直感的に行えます。

また、USB経由でのMIDIコントロールにも対応しており、DAWからプリセットの切り替えやパラメーターのオートメーションを書き込むなど、制作環境にスムーズに統合できます。

⑦【音質へのこだわり】クラスA JFETプリアンプと32bit浮動小数点処理

入力段には、新たにディスクリート構成のクラスA JFETプリアンプが搭載されました。

これにより、楽器本来のサウンドを損なうことなく、温かみと高い応答性を実現しています。

さらに、前述のパワフルなプロセッサによる32bit浮動小数点処理と、高性能なA/D・D/Aコンバーターの採用により、デジタル変換を感じさせない極めてピュアな音質を誇ります。

【音質レビュー】BigSky MXのリアルなサウンドは?

参考動画で聴くBigSky MXの実力【プロの演奏レビュー】

百聞は一見に如かず、まずはプロギタリストによるデモ演奏でそのサウンドを確認するのが最も分かりやすいでしょう。

ギタリストの鈴木健治氏によるレビュー動画などでは、プリセットサウンドを切り替えていくだけで、BigSky MXが持つ独特の世界観と残響音の美しさを体感できます。

繊細なタッチにも追従する表現力と、空間を支配するような壮大な響きは、まさに圧巻の一言です。

定番リバーブ(Hall, Plate, Spring)の音質は進化した?

BigSky MXでは、Hall、Plate、Springといった定番のリバーブアルゴリズムも、オリジナルのBigSky音色を継承しつつ、全く新しい手作りのアルゴリズムとして再設計されています。

プロセッサの進化により、リバーブの密度と滑らかさが向上し、より自然でリアルな響きが感じられます。

特にリバーブの減衰(ディケイ)が非常にスムーズで音楽的になっており、最長のディケイタイムでもノイズなく静寂へと消えていく美しさは特筆すべき点です。

幻想的なサウンドの秘密「Shimmer Reverb」はどう変わった?

Strymonの名を世に知らしめた「Shimmer Reverb」も、もちろん搭載されています。

ピッチシフトされた残響音が幻想的な空間を生み出すこのサウンドは、BigSky MXではさらに洗練されました。

デュアルリバーブ機能と組み合わせることで、例えば片方にShimmer、もう片方に壮大なCloudリバーブを配置するなど、より複雑で立体的なアンビエントサウンドを構築することが可能です。

注目すべき新アルゴリズムのサウンドキャラクター解説 (Impulse / Chorale / Magneto)

新たに追加されたアルゴリズムの中でも、特に注目すべき3つのサウンドを紹介します。

「Impulse」は前述の通り、IRデータを用いて実在の空間や機材の響きを完璧に再現するリバーブです。

「Chorale」は、リバーブ音に人の声のような母音の響きを加え、まるでクワイヤーが歌っているかのような荘厳なサウンドを生み出します。

「Magneto」は、マルチヘッド・ディレイにリバーブが加わったようなアルゴリズムで、リズミカルな反響音から浮遊感のあるサウンドスケープまで、多彩な表現が可能です。

BigSky MXのポテンシャルを引き出す!サウンドメイキングと実践的な使い方

基本的な使い方と直感的な操作方法

BigSky MXは多機能ですが、基本的な操作は非常に直感的です。

本体パネル上のノブを回すだけで、リバーブの種類や基本的なパラメーター(Decay, Mixなど)をすぐに調整できます。

詳細な設定に入りたい場合は、VALUEエンコーダーとディスプレイを使ってメニューを操作します。

多くのギタリストがStrymon製品を支持する理由の一つは、この「複雑なことができるのに、操作はシンプル」という絶妙なバランスにあります。

【ジャンル別】おすすめセッティング例(王道プレート/アンビエント系)

サウンドメイクの一例として、いくつかのセッティングを紹介します。

まず、どんなジャンルにも合う王道のセッティングとして、Plateリバーブに少しだけモジュレーション(揺れ)を加えるのがおすすめです。

これにより、サウンドに適度な温かみと広がりが生まれます。

また、アンビエント系のサウンドを狙うなら、Shimmerリバーブでオクターブ上や5度上の音を薄く加えるだけで、一気に豪華で幻想的な雰囲気を演出できます。

ディレイとの組み合わせで音の奥行きをコントロールするコツ

リバーブとディレイは非常に相性の良い組み合わせです。

BigSky MXの前にディレイペダルを接続し、380ms程度のディレイタイムでフィードバックを少なく、ミックスレベルも控えめに設定するのが一つのコツです。

ディレイがかかっていると意識させない程度に薄くかけることで、音に自然な奥行きと立体感が生まれ、よりプロフェッショナルなサウンドに近づきます。

専用ソフト「NIXIE 2」でプリセット管理とIRデータを転送する方法

PC/MacとUSB-Cで接続し、無料の専用ソフトウェア「NIXIE 2」を使用することで、BigSky MXの管理が格段に楽になります。

このソフトを使えば、本体の300個のプリセットをPC上で一覧表示し、ライブラリの作成やバックアップ、並べ替えなどが簡単に行えます。

また、IR Managerという機能を使えば、Web上で見つけたフリーのIRデータなどをドラッグ&ドロップで簡単に本体へ転送し、自分だけのオリジナルリバーブとして使用可能です。

購入前に必ずチェック!価格・スペック・注意点(デメリット)

BigSky MXの価格はいくら?競合ハイエンドリバーブとの料金比較

BigSky MXの実売価格は、税込で115,000円前後(2024年5月時点)となっており、エフェクターとしては非常に高価な部類に入ります。

近年の円安や物価高騰の影響もあり、ついに10万円を超える価格設定となりました。

他のハイエンドなマルチリバーブペダルと比較しても、同等かそれ以上の価格帯です。

メーカーモデル実売価格(目安)
StrymonBigSky MX約115,000円
EventideH90約120,000円~160,000円
MerisMercury7約90,000円~100,000円
Empress EffectsReverb約50,000円~60,000円

押さえておきたい詳細スペック一覧(プロセッサ、入出力、サイズなど)

購入を検討する上で重要な、製品の基本スペックを以下にまとめました。

項目スペック
DSP800MHz トライコア ARM プロセッサー
処理32ビット浮動小数点処理
A/D D/A24bit/96kHz
リバーブプログラム19種類
プリセット数300
入出力ステレオ入出力 (TRS)、EXP/MIDI入力(TRS)、USB-C、5-pin DIN MIDI IN/OUT
バイパス選択可能なトゥルーバイパス / バッファードバイパス
電源9VDC センターマイナス、500mA以上
サイズ(幅×縦×高)172mm × 127mm × 48mm
重量686g

メリット・デメリットまとめ|購入前に知っておきたい注意点とは?

BigSky MXのメリットとデメリットを客観的にまとめます。

メリットは、言うまでもなく圧倒的な音質と、デュアルリバーブやIR機能をはじめとする無限のサウンドメイクの可能性です。

操作性も向上しており、一台でリバーブに関するほぼ全てのことが完結します。

一方、最大のデメリットはやはり価格の高さでしょう。

また、その多機能さゆえに、全ての機能を使いこなすにはある程度の知識と時間が必要になる点も注意が必要です。

シンプルなリバーブだけを求めるユーザーにとっては、オーバースペックになる可能性があります。

ユーザーの評判・口コミから見るリアルな評価

発売から間もないですが、SNSや楽器店のレビューでは絶賛の声が多く見られます。

特に、「音の解像度が別次元」「旧モデルとは完全に別物」「デュアルリバーブが想像以上にクリエイティブ」といった、音質と新機能に対する高評価が目立ちます。

一方で、「価格が高い」という声も当然ながら存在します。

しかし、その価格に見合う、あるいはそれ以上の価値を感じているユーザーが多い印象です。

まとめ:Strymon BigSky MX レビュー解説

Strymon BigSky MXは、単なるリバーブペダルの枠を超え、ギタリストや音楽クリエイターに新たなインスピレーションを与える「サウンドデザインツール」です。

その核心には、圧倒的な処理能力を誇るトライコアARMプロセッサがあり、これによって2つのリバーブを同時に使用できるデュアルエンジンや、実在空間の響きを再現するIR機能といった革新が実現しました。

価格は決して安くありませんが、一台でプロのレコーディングスタジオに匹敵するクオリティと、無限のサウンドバリエーションを手に入れられることを考えれば、その価値は計り知れません。

最高峰のリバーブサウンドを求めるすべての人にとって、BigSky MXはまさに理想的な選択肢となるでしょう。

  • Strymon BigSky MXは旧モデルを凌駕する「リバーブワークステーション」である
  • 最大の特徴は2種類のリバーブを同時に使えるデュアルリバーブ機能
  • ImpulseやChoraleなど、新たに7つの独創的なアルゴリズムが追加された
  • IR機能により実在空間の響きを再現、カスタムIRの読み込みも可能
  • トライコアARMプロセッサ搭載で音の解像度とリアルさが飛躍的に向上
  • 視認性の良いOLEDディスプレイと専用INFINITEスイッチで操作性が向上
  • USB-CとMIDIに対応し、DAWとの連携やプリセット管理が容易になった
  • 価格は約115,000円と高価だが、その性能は価格に見合う価値がある
  • デメリットは価格の高さと、全ての機能を使いこなすには学習が必要な点
  • ギタリストからDTMユーザーまで、音にこだわる全てのクリエイターにおすすめ
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