ライブやリハーサルのたびに重いアンプを運ぶのが辛い、飛行機移動のギグで機材を諦めている、そんな悩みを抱えるベーシストは少なくありません。
TECH21 SansAmp BASS FLY RIGは、伝説的なSansAmpサウンドをわずか350gのボディに凝縮した、まさに「持ち運べるベースリグ」です。
本記事では、実際の使用感から詳細スペック、ユーザーの生の声まで徹底的に解説します。
購入を検討している方が知りたい情報をすべてお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
TECH21 SansAmp BASS FLY RIGとは
TECH21 SansAmp BASS FLY RIGは、ニューヨークの老舗エフェクターブランドTECH21が2014年に発売したベース専用オールインワンペダルです。
1989年に登場し業界標準となったSansAmpテクノロジーを核に、プリアンプ、コンプレッサー、オクターブ、ファズ、コーラス、チューナーを1台に統合しています。
2021年にはV2へとアップグレードされ、2チャンネル仕様やエフェクトループの追加など、プロの現場で求められる機能がさらに充実しました。
アンプを持ち込めない環境でも、PA直結やレコーディングインターフェースへの接続で本格的なベースサウンドを実現できる点が最大の特徴です。
製品の特長
100%アナログのSansAmpサウンド
BASS FLY RIGの心臓部は、30年以上にわたりプロフェッショナルに支持されてきたSansAmpアナログ回路です。
デジタルモデリングでは再現しきれない、真空管アンプ特有の温かみと存在感のあるトーンを生み出します。
クリーンから激しいディストーションまで、ノブの設定次第で幅広いサウンドメイクが可能です。
2つのキャラクターモードを搭載(V2)
V2では、SansAmp Bass Driver DIモードとVT Bass DIモードの2種類のキャラクターを切り替えられます。
前者はクラシックなベースアンプトーンを幅広くカバーし、後者はAmpegスタイルの太くパンチのあるサウンドに特化しています。
ジャンルや楽曲に応じて瞬時にキャラクターを変更できる柔軟性は、ライブパフォーマンスで大きな武器となります。
2チャンネル独立設計
DriveとLevelをチャンネルごとに独立して設定できるため、クリーントーンとドライブトーンの切り替え、あるいはピッチカート奏法とアルコ奏法の音量バランス調整など、多彩な使い分けが可能です。
ウッドベースプレイヤーにとっても、この機能は非常に実用的です。
エレキベースからアップライトまで対応
4.7MΩの高インピーダンス入力を備えているため、ピエゾピックアップを搭載したアップライトベースでもフルレンジのサウンドを引き出せます。
エレキベース専用機と思われがちですが、実際にはジャズやクラシックのプレイヤーにも対応する懐の深さを持っています。
堅牢なオールメタル筐体
ツアーでの過酷な使用にも耐える頑丈なメタルハウジングを採用しています。
フットスイッチとジャックもすべて金属製で、長期間の使用でも信頼性を維持します。
サイレントスイッチング機能により、演奏中のノイズも最小限に抑えられています。
スペック・仕様
TECH21 SansAmp BASS FLY RIG V2の主要スペックは以下の通りです。
本体サイズは長さ318mm×幅70mm×高さ30mmで、一般的なエフェクターボードの横幅程度のコンパクトさを実現しています。
重量は約350g(12.5オンス)と非常に軽量で、ギターケースのポケットやバックパックに余裕で収まります。
回路は100%アナログのSansAmpチューブアンプエミュレーションを採用しています。
EQセクションは3バンド仕様で、各バンドともに±12dBのカット・ブーストが可能です。
コンプレッサーはクラシックなFETベースのテクノロジーを使用しており、オールドスクールな温かみのある圧縮感が得られます。
入力は1/4インチ標準ジャックで、インピーダンスは4.7MΩです。
アクティブベース用の入力パッドスイッチも装備しています。
出力は1/4インチ低インピーダンス出力とXLRダイレクト出力(グラウンドコネクト付き)の2系統を備えています。
スピーカーシミュレーションのディフィートスイッチにより、実アンプ接続時にはキャビネットシミュレーションをバイパスできます。
エフェクトセクションには、オクタフィルター、ファズ、コーラスを搭載しています。
クロマチックチューナーはコーラスフットスイッチの長押しで起動します。
V2ではエフェクトループが追加され、外部エフェクターとの連携が可能になりました。
電源は付属の9V DC電源アダプター(250mA、100-240V自動切替対応)を使用します。
世界各国に対応する交換式プラグが付属しているため、海外ツアーでも安心して使用できます。
製造国はアメリカ合衆国です。
おすすめな点
圧倒的な携帯性で機材の悩みから解放される
約350gという軽さと30cm強のコンパクトなボディは、移動の多いベーシストにとって革命的です。
飛行機での移動、電車でのライブ遠征、スタジオへの機材搬入など、あらゆるシーンで機材の重さから解放されます。
専用キャリングケースも付属しており、保護性能も万全です。
PA直結でどんな現場でも安定したサウンド
XLR出力を搭載しているため、会場のPAシステムに直接接続するだけでライブ対応が完了します。
バックラインのアンプの状態に左右されることなく、常に自分のサウンドを再現できる安心感は、プロフェッショナルにとって何物にも代えがたい価値があります。
単体購入よりも圧倒的なコストパフォーマンス
SansAmp Bass Driver DI単体でも相当な価格帯となりますが、BASS FLY RIGはそれに加えてコンプレッサー、オクターブ、ファズ、コーラス、チューナーまで含まれています。
これらを個別に揃えた場合と比較すると、コストパフォーマンスの高さは明らかです。
暗いステージでも視認性抜群
各セクションが異なるカラーで発光し、ロータリーコントロール自体も明るく光る設計です。
照明が落とされたステージでも設定を確認しやすく、ライブパフォーマンス中の操作ミスを防げます。
オクターブとファズの組み合わせでシンセ的サウンドも
オクタフィルターセクションでは、オクターブとファズを組み合わせることで、Minimoogのようなシンセベースサウンドからキーボードベース的なトーンまで幅広く作り出せます。
Mixノブでドライ音とのブレンド比率を調整できるため、楽曲に合わせた絶妙なバランスを見つけられます。
注意点
コンプレッサーには期待しすぎない方がよい
搭載されているコンプレッサーは、専用機と比較すると機能面で物足りなさを感じる場面があります。
効きが分かりにくい、設定によってはノイズが気になるという声も聞かれます。
コンプレッサーに高い要求がある場合は、外部ペダルとの併用を検討した方がよいでしょう。
ファズ単体の使用は好みが分かれる
ファズセクションを単独で使用した場合、サウンドが好みに合わないと感じるユーザーも一定数います。
オクターブと組み合わせることで真価を発揮する設計のため、オクターブなしでファズだけを使いたい方には向いていない可能性があります。
コントロールの感度が非常に高い
各ノブの効きが敏感なため、少しの調整で大きく音色が変化します。
アクティブベースを使用する場合は必ず入力パッドを使用し、マニュアルを読んでから操作することを強くおすすめします。
慣れるまでは意図しないサウンドになりやすい点に注意が必要です。
レコーディング用途ではノイズが気になる場合がある
Briteスイッチ使用時やSansAmpセクションの設定によっては、ヒスノイズが目立つことがあります。
ライブやリハーサルでは問題ないレベルでも、静かなスタジオ環境でのレコーディングでは気になる可能性があります。
録音用途をメインに考えている方は、事前に試奏することをおすすめします。
より安価な代替製品も存在する
同様のコンセプトを持つ製品が他社からも発売されており、価格帯も様々です。
BASS FLY RIGのSansAmpサウンドに特別なこだわりがない場合は、他の選択肢も比較検討する価値があります。
評判・口コミ
ユーザーが評価するおすすめな点
携帯性の高さは多くのユーザーから絶賛されています。
リハーサルにフルセットの機材を持ち込む必要がなくなり、バンドメンバーからも好評という声が多数あります。
バックパックに入れて移動できる手軽さは、一度体験すると手放せなくなるようです。
SansAmpセクションのサウンドクオリティに対する評価も高く、ドライブサウンドの質感は単体のSansAmpペダルと遜色ないと感じているユーザーが多いです。
特にVT Bassモードで得られるAmpegライクなトーンは、ロックやメタル系のベーシストから支持されています。
小規模なライブやオープンマイク、セッションなど、手軽に参加したい場面での活躍ぶりも高く評価されています。
また、メイン機材のバックアップとして常に持ち歩いているというプロプレイヤーの声もあり、信頼性の高さがうかがえます。
エレキベースとアップライトベースの両方で使用できる点も、ジャンルをまたいで活動するプレイヤーには大きなメリットとして挙げられています。
購入前に確認すべき注意点
コンプレッサーとファズ/オクタフィルターセクションについては、評価が分かれています。
これらの機能を重視する場合は、期待値を調整するか、あるいは外部ペダルでの補完を前提に考えた方がよいでしょう。
ノイズに敏感なユーザーからは、特定の設定でヒスノイズが気になるという報告があります。
レコーディング用途を主目的とする場合は、ライブ用途のユーザーとは異なる評価になる可能性があります。
オールインワン機であるがゆえの限界を感じ、最終的に単体ペダルを個別に揃え直したというユーザーもいます。
長期的に見て自分のニーズに合っているかどうか、購入前によく検討することが大切です。
操作の習熟に時間がかかるという声もあります。
多機能である反面、各セクションの相互作用を理解するまでは試行錯誤が必要になる場合があります。
まとめ
- SansAmpの本格サウンドを約350gのボディに凝縮した携帯性抜群のオールインワンペダル
- 2チャンネル独立設計とキャラクター切替で多彩なサウンドメイクが可能(V2)
- XLR出力搭載でPA直結やレコーディングにも即対応
- エレキベースからアップライトベースまで幅広く対応する高インピーダンス入力
- 世界各国対応の電源アダプター付属で海外ツアーも安心
- コンプレッサーは専用機と比較すると機能面で物足りない場合がある
- ファズは単体使用より、オクターブとの組み合わせで真価を発揮
- コントロール感度が高いため、慣れるまでは設定に注意が必要
- レコーディング用途では設定によってノイズが気になる可能性あり
- 総合評価:移動の多いベーシストやバックアップ機材を求めるプレイヤーには強くおすすめ、録音メインの方は試奏してから判断を

