「コンパクトで高機能なアンプシミュレーターが欲しいけど、どれを選べばいいか分からない」「NAM対応モデルに興味があるけど、実際の使い勝手はどうなの?」そんな悩みを抱えているギタリストは多いのではないでしょうか。
NUX Amp Academy Stompは、2026年1月27日に発売された注目のアンプモデラー/マルチエフェクターです。
前モデルから大幅に進化し、トレンドのNAM(Neural Amp Modeler)対応、2.86インチカラー液晶、デュアルDSP搭載など、この価格帯では異例の充実した機能を備えています。
この記事では、実際の使用感や評判を踏まえて、NUX Amp Academy Stompの特長、スペック、メリット・デメリットを詳しく解説します。
購入を検討している方が知りたい情報を網羅していますので、ぜひ最後までお読みください。
NUX Amp Academy Stompの特長と差別化ポイント
NUX Amp Academy Stompは、コンパクトな筐体にプロ仕様の機能を詰め込んだアンプモデラー/マルチエフェクターです。
他製品と比較した際の差別化ポイントを解説します。
次世代TS/AC-4KデュアルDSPアンプモデリング
最大の特長は、NUX独自のTS/AC-4Kアンプモデリング技術です。
この技術では、プリアンプ部とパワーアンプ部を独立してシミュレートし、それぞれを自由に組み合わせることで多彩なサウンドメイクが可能になっています。
さらに注目すべきは、2つのDSPを搭載したデュアルプロセッサ構成を採用している点です。
1つはアンプモデリング専用、もう1つはエフェクト処理専用として動作するため、両方がフル性能で動作し、音質の妥協やレイテンシーの増加を防いでいます。
この設計により、111dBという広大なダイナミックレンジと最小2msの超低レイテンシーを実現しています。
NAM(Neural Amp Modeler)対応で拡張性抜群
NUX独自のブラックボックス技術「Image」により、シングルレイヤーのNAMファイルをAMPブロックに直接ロードできます。
これにより、世界中のギタリストが作成・公開しているNAMキャプチャを活用でき、サウンドの選択肢が大幅に広がります。
本体には3つのDEEP-IMAGEマルチレイヤーキャプチャがプリインストールされており、さらに最大30スロットのNAMプロファイルを追加できます。
アンプモデリングとキャプチャ技術の両方を1台で使えるのは、この価格帯では大きなアドバンテージです。
2.86インチカラー液晶で視認性向上
前モデルにはなかったカラーLCDディスプレイ(960×376解像度)を新たに搭載しました。
これにより、現在のプリセット、エフェクト設定、パラメータ値などが一目で確認でき、ライブ中でも素早く設定を把握できます。
ただし、タッチスクリーンではないため、操作はノブとフットスイッチで行います。
この点は好みが分かれるところですが、ステージ上での誤操作を防ぐメリットもあります。
充実の付属品で追加投資不要
付属品が非常に充実している点も見逃せません。
NMP-2 Liteデュアルフットスイッチ、NBT-1 Bluetoothオーディオ&MIDIアダプター、USB-Cケーブル、パッチケーブル、MIDI変換ケーブル、電源アダプターがすべて同梱されています。
特にBluetoothモジュールが標準で付属するのは珍しく、スマートフォンアプリでの音作りやプリセット管理にすぐに対応できます。
別売りで追加購入する必要がないのは、実質的なコストパフォーマンスをさらに高めています。
スペック・仕様
基本スペック
NUX Amp Academy Stompの主要スペックは以下の通りです。
サンプリングレートは48kHz/32bitで、ダイナミックレンジは111dBを実現しています。
システムレイテンシーは最小2msと非常に低く、弾き心地に違和感を感じることはほとんどありません。
周波数特性は20Hz〜20kHzをカバーしており、ギターサウンドの全帯域を忠実に再現します。
エフェクト・プリセット構成
エフェクトブロック数は9つで、ノイズゲート、コンプレッサー、モジュレーション、アンプ、EQ、センド/リターン、キャビネットIR、ディレイ、リバーブを搭載しています。
これらのブロックは並び替えが可能で、ディレイとリバーブはシリアル/パラレル接続の切り替えにも対応しています。
プリセット数はファクトリー27、ユーザー27の合計54で、各プリセットには3つのシーンを保存できます。
IRスロットは左右独立で、ファクトリー60、ユーザー40の合計100スロットを備えています。
IR解像度は1024サンプルで、マイクの種類、ポジション、距離の調整も可能です。
入出力端子
入力端子はギター入力とAUX IN(10kΩ)を装備し、出力端子はステレオバランスTRS 1/4インチ出力(100Ω)とヘッドフォン出力(10Ω)を備えています。
センド/リターン端子も搭載しており、外部エフェクターの組み込みにも対応します。
USB-C端子は24bit/48kHzのオーディオインターフェース機能とUSB MIDI機能を兼ね備え、DAWへの直接録音やファームウェアアップデートに使用できます。
1/8インチMIDI I/O端子も装備し、外部MIDIコントローラーとの連携も可能です。
サイズ・電源
寸法は183mm(長さ)×130mm(幅)×65.3mm(高さ)で、重量は0.9kg(約1.98lbs)です。
筐体素材はアルミ押出成形で、ツアー使用にも耐える堅牢性を備えています。
電源は9V DC(センターマイナス)で、消費電流は500mA未満です。
一般的なエフェクター用パワーサプライでも駆動可能ですが、付属の専用電源アダプターの使用が推奨されています。
ルーパー機能
最大30秒のステレオルーパー機能を搭載しており、プリ/ポストの配置切り替えに対応しています。
プリ設定ではアンプに入る前の素の音を、ポスト設定ではエフェクトを通した完成音をループ録音できます。
オートレコード機能も備えており、演奏開始と同時に自動で録音を開始することも可能です。
おすすめな点
圧倒的なコストパフォーマンス
NUX Amp Academy Stompの最大のメリットは、価格対機能のバランスの良さです。
日本国内では38,500円〜57,200円程度で購入でき、最安値は約44,000円前後となっています。
この価格帯でNAM対応、カラー液晶、デュアルDSP、9エフェクトブロック、USBオーディオインターフェース機能を備えた製品は他にほとんどありません。
競合となるLine 6 HX Stompが約75,000円、IK Multimedia TONEX Pedalが約55,000円であることを考えると、機能あたりの価格は非常に優秀です。
さらに、Bluetoothモジュールやデュアルフットスイッチなどの付属品が充実しており、追加投資なしですぐにフル機能を活用できる点も、実質的なコストパフォーマンスを高めています。
アンプレス運用に最適な設計
本製品は、ギターアンプを持ち運ばずにプロレベルのサウンドを得たいギタリストに最適です。
ステレオバランス出力を備えているため、PA直結でクリーンなシグナルを送ることができます。
1024サンプル解像度のCYBER IRエンジンにより、キャビネットの空気感やマイクの立て方まで再現でき、「本当にラインの音なのか」と驚くほどリアルなサウンドが得られます。
ヘッドフォン出力も装備しているため、自宅での深夜練習にも対応します。
レコーディングでも、USB接続でDAWに直接録音できるため、わずかなセットアップ時間で高品質なギタートラックを収録できます。
リアンプにも対応しており、後から最適なアンプモデルやIRを当て直すことも可能です。
クリーン〜クランチの再現度が秀逸
デジタルアンプシミュレーターは歪みサウンドは得意でも、クリーンやクランチの再現が難しいと言われてきました。
しかし、NUX Amp Academy Stompはこの点で高い評価を得ています。
ピッキングの強弱に対する自然なレスポンス、ボリュームを絞った際の鈴鳴りのようなクリーントーン、タッチに呼応して絶妙に歪みが乗るクランチなど、チューブアンプ特有の「生きた」反応を再現しています。
特にシングルコイルピックアップとの相性が良く、繊細な高域の煌めきや豊かな倍音が楽しめます。
多彩な音作りと拡張性
9つのエフェクトブロックは並び替え可能で、ディレイとリバーブはシリアル/パラレル接続の切り替えにも対応しています。
センド/リターン端子を活用すれば、お気に入りのブティックペダルをシグナルチェーンの好きな位置に組み込むことも可能です。
NAM対応により、世界中で公開されているアンプキャプチャを活用でき、サウンドの選択肢は事実上無限です。
サードパーティ製IRの読み込みにも対応しているため、自分好みのキャビネットサウンドを自由にカスタマイズできます。
直感的な操作とアプリ連携
2.86インチカラー液晶により、現在の設定が一目で把握できます。
GAIN、MASTER、4バンドEQなど、一般的なアンプと同様のコントロールレイアウトを採用しているため、初めて触る方でも直感的に操作できます。
付属のNBT-1 Bluetoothモジュールを接続すれば、スマートフォンアプリでワイヤレスに音作りやプリセット管理ができます。
PCを出すのが面倒な場面でも、手元のスマホから詳細な調整が行えるのは非常に便利です。
注意点
PC/スマホ接続が必須な場面が多い
NUX Amp Academy Stompは多機能ですが、その機能をフルに活用するにはPC/スマホ接続が必要な場面が多いです。
バイアス値の調整、詳細なパラメータの確認、NAMファイルのインポート、サードパーティIRの追加などは、エディターソフトやアプリを使用しなければ行えません。
本体のノブとディスプレイだけで完結したい方にとっては、やや不便に感じる可能性があります。
ライブ中に「少しだけ調整したい」という場面でも、本体だけでは対応できない設定項目があることを理解しておく必要があります。
ノブの感度が高く繊細な調整が必要
本体のノブは非常に感度が高く、少し触れただけで音量や音色が大きく変化することがあります。
特にボリュームノブは顕著で、「ちょっと触れただけで大爆音になる」「少しずつ絞ろうとしたら急激に無音になる」という体験談があります。
大雑把な調整で済ませたい方には扱いにくい面があり、細かい音作りに慣れるまでは時間がかかるかもしれません。
プリセット保存機能を活用し、一度決めた設定はPC/スマホ経由で数値として管理することをおすすめします。
フットスイッチ操作に制限がある
本体のフットスイッチで切り替えられるのは、A/Bチャンネルとシーン(1→2→3→1…の順送り)のみです。
チャンネル内のアンプ切り替えはトグルスイッチで行うため、演奏中に足だけで操作することはできません。
また、チャンネルを変更するとシーンが強制的に1に戻る仕様があります。
曲中で頻繁にチャンネルとシーンを切り替えたい場合は、MIDIスイッチャーの導入が必要になる可能性があります。
NAMインポート時の変換仕様に注意
NAMファイルをインポートする際、音が変換される仕様があります。
オリジナルのNAMキャプチャが100%そのまま再現されるわけではないため、期待通りのサウンドが得られない場合があることを理解しておく必要があります。
購入前にこの仕様を把握し、自分の用途に適しているか確認することをおすすめします。
搭載アンプモデルに偏りがある
搭載されているアンプモデルはFender系、Marshall系、Vox系など定番が中心で、MESAやENGLなどの一部ハイゲインアンプが含まれていません。
メタル系のサウンドを求める方には物足りなく感じる可能性があります。
ただし、NAM対応によりキャプチャを追加できるため、この制限はある程度カバーできます。
在庫状況と納期に注意
人気製品のため、一部の販売店では在庫切れや長い納期が発生しています。
サウンドハウスでは「約2ヶ月」の納期表示があり、米国のSweetwaterでは一時期「SOLD OUT」状態だったという報告もあります。
購入を決めた場合は早めに注文することをおすすめします。
評判・口コミ
ユーザーが評価するおすすめな点
コストパフォーマンスの高さは最も評価されているポイントです。
「この価格帯でここまでの機能と音質は他にない」「HX Stompの半額以下で同等の性能が得られる」という声が多く聞かれます。
価格を考えると驚異的なクオリティであるという意見が大半を占めています。
音質面では、クリーン〜クランチの再現度が特に高く評価されています。
「デジタルっぽさがなく、チューブアンプのような自然なレスポンス」「ピッキングの強弱がそのまま音に反映される」「完璧にメンテナンスされた極上のヴィンテージアンプと向き合っている感覚」といった好意的な評価が目立ちます。
携帯性と実用性の両立も高く評価されています。
「ギグバッグ一つで全国を回れるようになった」「アンプを持ち込まなくてもレコーディングが完結する」「どんな会場のPAに繋いでも自分の理想のトーンが再現できる」といった実践的なメリットを挙げるユーザーが多いです。
付属品の充実度も好評です。
「Bluetoothモジュールが標準で付いているのは嬉しい」「追加投資なしでフル機能が使える」「デュアルフットスイッチまで付属しているのは太っ腹」という声があります。
NAM対応による拡張性も大きなメリットとして挙げられています。
「サウンドの選択肢が無限に広がった」「世界中のキャプチャが使えるのは最高」という意見が見られます。
購入前に確認すべき注意点
操作の複雑さについては注意が必要です。
「多機能すぎて最初は戸惑う」「PC接続なしでは本領発揮できない」「初心者には難しい玄人向け機材」という評価があります。
直感的にサクッと使いたい方には向かない面があるようです。
ノブの繊細さに不満を感じるユーザーもいます。
「ちょっと触っただけで設定が変わってしまう」「大雑把な調整ができない」という声があり、ライブ中の即座の調整が難しいという意見があります。
ソフトウェアサポートについて不満を述べるユーザーも一部見られます。
「アプリでしか調整できない設定をいじるのに問題があった」「サポート対応に改善の余地がある」という報告があるため、ファームウェアやソフトウェアの最新版を確認することをおすすめします。
音質面では、「高音がギャリギャリする傾向がある」「初期プリセットのバイアス値が高めでキンキンする」という指摘があります。
好みに合わせてPC/スマホ経由で調整することで改善できるとのことです。
価格帯を考慮した上での比較意見も参考になります。
「もう少し予算を出せるならNeural DSP Nano Cortexの方が音質は上」「音の面では上位機種には及ばない」という冷静な評価もあります。
予算と求める音質のバランスで判断することが大切です。
まとめ
NUX Amp Academy Stompについて、特長、スペック、メリット・デメリット、評判を詳しく解説しました。
最後に、この製品のポイントを整理します。
- 価格帯: 38,500円〜57,200円(最安値約44,000円)で、同機能の競合製品より大幅に安価
- NAM対応: Neural Amp Modelerファイルのインポートに対応し、サウンドの拡張性が高い
- 音質: 111dBのダイナミックレンジ、最小2msのレイテンシーで、特にクリーン〜クランチの評価が高い
- 操作性: 2.86インチカラー液晶搭載だが、詳細設定にはPC/スマホ接続が必須
- 拡張性: 9エフェクトブロック、100スロットのIR、30スロットのNAMプロファイルを搭載
- 携帯性: 0.9kg、183×130×65.3mmのコンパクト設計でペダルボードに収まりやすい
- 付属品: Bluetoothモジュール、デュアルフットスイッチなど充実の付属品で追加投資不要
- 注意点: ノブの感度が高く繊細、フットスイッチ操作に制限あり、一部アンプモデル未搭載
- おすすめ用途: 自宅練習、レコーディング、ライブでのアンプレス運用
- 総合評価: コストパフォーマンス重視のギタリストに最適。音質最優先なら上位機種も検討を
NUX Amp Academy Stompは、「高機能なアンプモデラーが欲しいけど予算は抑えたい」というギタリストにとって、現時点で最も魅力的な選択肢の一つです。
多少の学習コストは必要ですが、使いこなせばプロレベルのサウンドを手軽に持ち運べる強力なツールになるでしょう。

