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NUX Duotime NDD-6 レビュー解説|高コスパ デュアルディレイの実力検証

「ステレオディレイが欲しいけど、Strymonは高すぎる…」

「デュアルディレイで複雑なサウンドを作りたいけど、操作が難しいのは避けたい」——そんな悩みを抱えるギタリストに注目されているのが、NUX Duotime NDD-6です。

約150ドルという価格帯ながら、5種類のディレイアルゴリズム、真のステレオ対応、ルーパー機能を搭載したこのペダルは、高価格帯の製品と比較しても遜色ないサウンドクオリティを実現しています。

本記事では、実際の使用感、メリット・デメリット、ユーザーからの評判まで徹底解説します。

購入前に知っておくべきポイントがすべて分かります。

目次

NUX Duotime NDD-6の特徴・概要

80年代ラックマウント機を彷彿とさせるデュアルディレイエンジン

NUX Duotime NDD-6は、80年代に全盛を誇ったラックマウントエフェクターの黄金期——Lexicon Delta、TC 2290、Eventide H3000といった伝説的な機材が活躍した時代——のサウンドを、コンパクトペダルで再現することをコンセプトに開発されました。

2つの独立したディレイエンジンを搭載し、それぞれにタイム、サブディビジョン、リピートの専用ノブを備えています。

この設計により、かつてはラック機材でしか実現できなかった複雑なピンポンディレイや、異なるタイム設定を組み合わせた立体的なサウンドメイクが可能になっています。

プロミュージシャンがスタジオで使用していた本格的なステレオディレイサウンドを、ペダルボードに収まるサイズで手に入れられる点が最大の魅力です。

5種類のディレイアルゴリズムを搭載

本機には、Analog、Tape、Digital、Mod、Verbの5種類のディレイアルゴリズムが搭載されています。

それぞれが異なるキャラクターを持ち、幅広い音楽ジャンルに対応できます。

Analogモードは、BBD(バケツリレー素子)を使用したBOSS DM-2などのヴィンテージディレイをベースにしたサウンドです。

リピート音が徐々に歪んでスミアしていく、温かみのあるアナログ感が特徴です。

Tapeモードは、名機Roland RE-201テープエコーをNUX独自のCore Image Technologyで再現しており、ワウとフラッターによるスペーシーなサウンドが得られます。

Digitalモードは、現代的なデジタルディレイにコンプレッションとフィルターを加えた、音楽的なサウンドに仕上がっています。

NUXによれば、従来の数学的なデジタルディレイサウンドに満足しないミュージシャンの声を反映し、StrymonやNeunaber製品からインスピレーションを得た「非デジタル的なフレーバー」を加えたとのことです。

ModモードはIbanez DMLをベースにした実験的なモジュレーションディレイで、滑らかなLFOによるピッチ変化が独特のロマンティックなトーンを生み出します。

Verbモードは、プレートリバーブとシマーエフェクトを組み合わせた3次元的なサウンドを実現しています。

真のステレオ入出力とルーパー機能

NUX Duotime NDD-6は、真のステレオ入出力に対応しています。

ステレオイン・ステレオアウト、モノイン・ステレオアウト、さらにはディレイ1とディレイ2をシリアル接続するなど、多彩な接続オプションを提供しています。

ステレオ環境で使用すると、左右に広がる立体的なディレイサウンドを堪能できます。

さらに、最大40秒のルーパー機能も内蔵しています。

バイパススイッチとタップテンポスイッチを同時に押すことでルーパーモードに入り、オーバーダブも可能です。

練習やアイデアスケッチ、さらにはライブでのループパフォーマンスにも活用できる実用的な機能です。

NUX Duotime NDD-6のスペック・仕様

各ディレイモードのタイム範囲とパラメーター

各ディレイモードには、それぞれ異なるタイム範囲とパラメーター機能が設定されています。

Analogモードは40ms〜402msのタイム範囲で、Parameterノブでモジュレーション深度を調整できます。

レベルとリピートを最大にしてタイムをゼロにすると、オールドスクールなBBDディレイの自然な無限フィードバックを体験できます。

Tapeモードは55ms〜552msの範囲で、Parameterノブはサチュレーション(テープの飽和感)をコントロールします。

実際のテープエコーマシンと同様に、タイム変更時には仮想モーターが速度に達するまでピッチランプが発生するという細かいディテールも再現されています。

Digitalモードは80ms〜1000msで、Parameterノブはリピート信号の硬さ(ハードネス)を調整し、独特のコンプレッションフィルター効果を得られます。

ファームウェア更新により、バイパススイッチ長押しでトーンコントロールにアクセスする機能も追加されています。

Modモードは20ms〜1499msと最も広い範囲を持ち、Parameterノブでモジュレーション深度を調整します。

タイムシンクしたモジュレーションレートにより、シームレスなロマンティックトーンを実現しています。

Verbモードは80ms〜1000msで、Parameterノブはプレートリバーブとシマーのミックスをコントロールします。

ファームウェア更新により、シマーをオフにする機能も追加されました。

なお、すべてのモードでタップテンポを使用すると、ノブの制限を超えて最大1800msまでディレイタイムを延長できます。

入出力・接続オプション

入出力は、インプット×2(モノ/ステレオ対応)、アウトプット×2(モノ/ステレオ対応)を装備しています。

接続方法は複数のパターンに対応しており、モノイン・ステレオアウト、ステレオイン・ステレオアウト、モノイン・モノアウト(いずれかのディレイチャンネルを選択可能)、さらにはディレイ1とディレイ2をシリアル接続するセットアップも可能です。

小型のLEDディスプレイを搭載しており、現在のモード、ミリ秒またはBPM表示、ルーパー使用時間などの基本情報を確認できます。

表示内容はシンプルで、複雑なメニューダイビングを必要としない設計になっています。

サイズ・電源・付属品

本体サイズはコンパクトで、一般的なペダルボードに十分収まるサイズです。

電源は9VDCセンターマイナスのアダプター(別売)を使用します。

バイパス方式はトゥルーバイパスとバッファードバイパスの切り替えに対応しています。

市場価格は約150ドル(日本円で約2万円前後)で、同等の機能を持つ競合製品(Strymon DIG等)と比較すると、半額以下の価格設定となっています。

NUX Duotime NDD-6のおすすめポイント

価格を超えたクリスタルクリアな音質

NUX Duotime NDD-6の最大の魅力は、価格からは想像できない高品質なサウンドです。

「クリスタルクリア」「グラッシー(ガラスのような透明感)」「ラストラス(艶やか)」と表現されるサウンドクオリティは、高価格帯のディレイペダルと比較しても遜色ありません。

特に、2つのディレイエンジンをステレオで使用した際の立体感は圧巻です。

ヘッドホンやステレオアンプ環境で聴くと、左右に広がる豊かなディレイサウンドが空間を満たします。

「Wide, lush, and beautiful(広がりがあり、豊かで美しい)」という評価は、まさにこのペダルの本質を言い当てています。

ビルドクオリティも価格帯を超えた仕上がりで、ハイエンドブランドと同等の堅牢性と美しい外観を備えています。

ペダルボードの見た目にこだわるギタリストにも満足できる質感です。

Tapeモード・Modモードの完成度の高さ

5種類のディレイアルゴリズムの中でも、特に高い評価を得ているのがTapeモードとModモードです。

TapeモードはRoland RE-201をベースにしたアルゴリズムで、ワウとフラッターの塩梅が絶妙です。

テープエコー特有のスペーシーで浮遊感のあるサウンドを見事に再現しており、NUXのTape Core Deluxeで培った技術が活かされています。

タイム変更時にピッチランプが発生する細かいディテールも、リアリティを高める要素として評価されています。

ModモードはIbanez DMLという、比較的マイナーながらカルト的人気を持つ80年代のモジュレーションディレイをベースにしています。

オリジナルよりもクリーンな印象ながら、滑らかなLFOによるピッチ変化は非常に美しく、アンビエント系のサウンドメイクに最適です。

モジュレーション深度を上げてタイムとフィードバックを増やすと、フリッパートロニクス風の幻想的なウォッシュサウンドが得られます。

直感的な操作性とライブ対応力

NUX Duotime NDD-6は、多機能でありながら操作性にも配慮された設計になっています。

各ディレイエンジンに独立したタイム、サブディビジョン、リピートのノブを備えており、複雑なメニュー操作なしに直感的な音作りが可能です。

特筆すべきは、タップテンポスイッチの使い勝手です。

このスイッチは常時有効で、オンにする必要がありません。

ライブ中でもすぐにテンポを合わせられるため、実践的なステージ運用が可能です。

Strymon DIGなどの競合製品では、サブディビジョン変更にサブメニューへのアクセスが必要な場合がありますが、本機では専用ノブで即座に変更できる点が優位性として挙げられます。

Parameterの機能一覧がペダル側面に印刷されているため、マニュアルを見なくても各モードの調整内容を確認できる親切な設計も好評です。

NUX Duotime NDD-6の注意点・デメリット

Verbモード(シマーリバーブ)の品質に難あり

5種類のディレイアルゴリズムの中で、唯一評価が分かれるのがVerbモードです。

シマーエフェクトのピッチシフティングの品質があまり良くなく、リジェネレーション時に奇妙なアーティファクトが発生するという報告があります。

また、リバーブはモノラル出力のみで、他のモードのようなステレオの広がりが得られません。

ファームウェア更新により、シマーをオフにしてプレートリバーブのみを使用できる機能が追加されましたが、その場合でもリバーブ品質は「まあまあ」という評価にとどまっています。

本格的なリバーブサウンドを求める場合は、別途リバーブペダルを用意することをおすすめします。

個別ミックスレベル調整ができない設計

デュアルディレイペダルとして注意すべき点は、2つのディレイエンジンの個別ミックスレベル調整ができないことです。

全体のLevelノブは共通で、例えば「ディレイ1の4分音符は大きめに、ディレイ2の3連符は控えめに」といった細かいバランス調整ができません。

U2のエッジのようなデュアルモノディレイサウンドを作る際、音が混み合わないようにバランスを取りたい場合には、この制限が不便に感じることがあります。

Strymon DIGでは各ディレイに独立したミックスノブが用意されているため、この点では競合製品に譲る部分です。

操作に慣れるまでの学習コスト

多機能なペダルである分、すべての機能を使いこなすには一定の学習時間が必要です。

特に、タップテンポ使用時のサブディビジョン設定には注意が必要です。

ノブが正確な音符分割位置にない場合、両エンジンのディレイタイムが同じ値になってしまうことがあります。

ノブは時計の文字盤のように、はっきりとした位置に合わせる必要があります。

また、ルーパー機能使用時にも注意点があります。

長いディレイタイムで録音し、ディレイのテイルが終わる前に録音を停止すると、トレイルがカットされてしまいます。

ルーパーを活用する際は、短めのディレイタイムで使用するか、ディレイが減衰しきってから録音を停止する工夫が必要です。

NUX Duotime NDD-6の評判・口コミ

ユーザーが評価するおすすめな点

多くのユーザーが口を揃えて評価しているのは、価格対性能比の高さです。

「期待を大幅に上回った」「価格帯を考えると信じられない品質」という声が多数あり、高価なビッグボックスユニットを所有しているユーザーからも「同等に優秀」という評価を得ています。

「これまで試した中で最も素晴らしいディレイペダル」「メインのディレイペダルになった」という熱烈な支持も少なくありません。

サウンド面では、特にTapeモードとModモードの完成度が高く評価されています。

「多くのリズムパターンを素晴らしいディレイトーンで実現できる」「アンビエント系のサウンドメイクに最適」という実用面での満足度も高いです。

ビルドクオリティについても、「以前のNUXペダルとは一線を画す」「ハイエンドブランドと同等の仕上げ」と評価されており、ブランドイメージの向上に貢献しているモデルといえます。

「NUXは以前は別の中国メーカーとして見ていたが、これで見方が変わった」という意見も見られます。

購入前に確認すべき注意点

一方で、購入前に確認すべき注意点として挙げられているのは、Verbモードの品質です。

シマーのピッチシフティングに不満を持つユーザーが多く、「Verbモード以外はすべて素晴らしい」という評価が典型的です。

シマーリバーブを重視する場合は、別の選択肢を検討した方がよいでしょう。

また、インターフェースについては「慣れるまで実験が必要」「やや分かりにくい」という声もあります。

多機能であるがゆえに、最初は戸惑う場面があるかもしれません。

ただし、一度理解してしまえば直感的に操作できるようになるという意見が多いです。

個別ミックスレベル調整ができない点も、用途によっては不便に感じるポイントです。

複雑なデュアルディレイのバランス調整を求める場合は、この制限を理解した上で購入を検討してください。

競合製品との比較評価

NUX Duotime NDD-6は、しばしばStrymon DIGと比較されます。

「Strymon DIGキラーか?」という議論が行われるほど、同等クラスの製品として認識されています。

Strymon DIGの優位点は、各ディレイの独立したミックスノブ、より洗練されたインターフェース、ブランドの信頼性です。

一方、NUX Duotime NDD-6の優位点は、半額以下の価格、サブディビジョン変更用の専用ノブ(サブメニュー不要)、ルーパー機能の搭載、そしてTapeやModモードのユニークなサウンドです。

「Digitalモードのサウンドは、大型の高級ディレイユニットと比較しても遜色ない」という評価もあり、コストパフォーマンスを重視するギタリストにとっては有力な選択肢となっています。

まとめ:NUX Duotime NDD-6

総合評価:コストパフォーマンス抜群のデュアルディレイ

NUX Duotime NDD-6は、約150ドルという価格帯で、高価格帯のデュアルディレイペダルに匹敵するサウンドクオリティと機能性を実現した、コストパフォーマンス抜群のモデルです。

特にTapeモードとModモードの完成度は高く、ステレオ環境での立体的なサウンドは価格を忘れさせる品質です。

Verbモードの品質や個別ミックス調整の不可など、いくつかの弱点はありますが、価格を考慮すれば十分に許容できる範囲といえます。

こんな人におすすめ・おすすめしない人

ステレオディレイを試してみたいが高価格帯の製品には手が出ないギタリスト、アンビエント系やポストロック系のサウンドメイクを楽しみたい人、ペダルボードのスペースを節約しながらデュアルディレイを導入したい人には、強くおすすめできます。

一方、シマーリバーブの品質を重視する人、各ディレイの個別ミックス調整が必須の人、ブランドの知名度や信頼性を最優先する人には、Strymon DIGなど他の選択肢を検討することをおすすめします。

購入判断のポイント

  • 価格約150ドル(約2万円前後)で、高価格帯製品に匹敵するサウンドクオリティを実現
  • 5種類のディレイアルゴリズム(Analog、Tape、Digital、Mod、Verb)を搭載
  • TapeモードとModモードは特に高評価で、スペーシーなサウンドやアンビエント系に最適
  • 真のステレオ入出力対応で、立体的なディレイサウンドを実現
  • 最大40秒のルーパー機能を内蔵し、練習やアイデアスケッチに活用可能
  • タップテンポは常時有効で、ライブでの実用性が高い
  • サブディビジョン変更用の専用ノブがあり、メニュー操作不要で即座に変更可能
  • Verbモード(シマーリバーブ)の品質はやや劣り、リバーブはモノラル出力のみ
  • 2つのディレイエンジンの個別ミックスレベル調整はできない
  • ビルドクオリティはハイエンドブランドと同等で、長期使用にも耐える堅牢性
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