MENU

BOSS ME-90B レビュー解説|直感操作で本格サウンドを実現するベース用マルチ

「ベース用マルチエフェクターが欲しいけど、どれを選べばいいか分からない」

「メニュー操作が複雑なマルチは苦手」

「でも音質は妥協したくない」——そんな悩みを抱えるベーシストは多いのではないでしょうか。

BOSS ME-90Bは、2024年4月に発売されたベース専用マルチエフェクターです。

MEシリーズ伝統の「ノブを回すだけで音作りができる」直感的な操作性と、最新のAIRD技術による高品位なサウンドを両立した注目モデルとなっています。

この記事では、ME-90Bの特長やスペック、実際のユーザー評価をもとにしたメリット・デメリットを徹底解説します。

競合製品との比較や購入時の注意点まで網羅していますので、購入を検討されている方はぜひ参考にしてください。

目次

BOSS ME-90Bの特長|他製品との差別化ポイント

コンパクトエフェクター感覚の直感的操作

ME-90Bの最大の特長は、各エフェクトブロックに独立したパラメーターノブを搭載している点です。

一般的なマルチエフェクターでは、小さな液晶画面を見ながらボタンを何度も押して設定を変更する「メニューダイビング」が必要になりますが、ME-90Bではノブに手を伸ばすだけで即座に音色を調整できます。

この設計思想は、コンパクトエフェクターを並べたペダルボードと同じ感覚で操作できることを意味します。

ステージ上で照明が暗い状況でも、ノブの位置さえ把握していれば迷うことなく音作りが可能です。

AIRD技術による高品位プリアンプ

BOSSが独自開発したAIRD(Augmented Impulse Response Dynamics)技術を搭載した10種類のプリアンプは、ME-90Bのサウンドの核となる部分です。

Fender Bassmanをモデリングした「SILVER TUBE」、Gallien-Krueger 800RBをモデリングした「SOLID STACK」、Ampeg SVTやMarkbass Little Mark III、Darkglass B7Kのモデリングなど、クラシックからモダンまで幅広いアンプサウンドを網羅しています。

特にBOSSオリジナルの「NATURAL」や「DRIVE BASS」は、指先のニュアンスを余すところなく表現できると高く評価されています。

ベーシストのための専用設計

ME-90Bは単なるギター用MEシリーズのベース版ではなく、ベーシストのニーズを徹底的に研究して設計されています。

独立したBLENDノブにより原音とエフェクト音のミックスが容易で、芯のある音作りが可能です。

また、XLRバランス出力端子(GND/LIFTスイッチ付)を装備しているため、PA直結でのライブ使用にも最適化されています。

堅牢なビルドクオリティ

BOSSの伝統である頑丈な筐体設計は、ME-90Bにも継承されています。

「戦車のように頑丈」と評されるほどの堅牢性は、ライブやツアーでハードに使用するプロベーシストにとって重要なポイントです。

スペック・仕様

基本仕様

項目仕様
発売日2024年4月27日
メーカー希望小売価格オープンプライス
実売価格45,800円〜55,000円

音声処理

項目仕様
サンプリング周波数48kHz
AD変換24ビット + AF方式
DA変換32ビット
内部演算32ビット浮動小数点処理

エフェクト・機能

項目仕様
エフェクトタイプ93種類(本体操作で61種類)
AIRDプリアンプ10種類
ユーザーメモリー36
プリセットメモリー36
フレーズループ38秒(モノラル)
チューナー精度±0.1セント

入出力

項目仕様
INPUT端子標準タイプ
OUTPUT端子標準タイプ(L/MONO, R)
BALANCED OUTPUTXLRタイプ(GND/LIFT付)
PHONES端子ステレオミニタイプ
SEND/RETURN標準タイプ
USB端子USB Type-C

電源・サイズ

項目仕様
電源単三アルカリ電池×4 / ACアダプター(別売)
消費電流195mA
電池寿命約6時間(アルカリ電池使用時)
外形寸法443(W) × 220(D) × 67(H) mm
質量2.9kg(電池含む)

おすすめな点|ME-90Bを選ぶべき理由

1. メニューダイビング不要の圧倒的操作性

ME-90Bの最大のメリットは、タッチスクリーンやメニュー画面を一切見ることなく音作りができる点です。

PREAMP/EQ、COMP/FX1、FILTER/FX2、MOD、DRIVE/SYNTH、DLY/REVの各セクションに独立したノブが配置されており、見たままの状態で音を調整できます。

ライブ中の急な音色変更や、リハーサルでの素早い音作りにおいて、この直感的な操作性は大きなアドバンテージとなります。

Line 6 HX Stompなどの高機能マルチで「選択肢が多すぎて音作りに時間がかかる」と感じていたユーザーが、ME-90Bに乗り換えて満足しているケースも多く報告されています。

2. プロクオリティのコンプレッサー

COMP/FX1セクションに搭載されているM-COMPは、BOSSの単体コンプレッサーBC-1X Bass Compに相当するクオリティを持っています。

MDP(Multi-Dimensional Processing)技術により、音色の加工感を最小限に抑えながら、パッシブベースの音量のばらつきを極めてナチュラルにまとめ上げてくれます。

単体で購入すると2万円以上するBC-1X相当のコンプが内蔵されている点は、コストパフォーマンスの面でも大きなメリットです。

3. 電池駆動対応の高い可搬性

単三電池4本で約6時間駆動できるため、電源のない野外ライブやストリートパフォーマンスでも使用可能です。

本体重量も2.9kgと、前機種ME-50B(3.15kg)から軽量化されており、機能の豊富さを考えると十分にポータブルな設計といえます。

バックパックに入れて持ち運べるサイズ感は、電車移動が多いベーシストにとって重要なポイントです。

4. 充実した出力オプション

ステレオ標準出力に加え、XLRバランス出力(GND/LIFTスイッチ付)を装備しています。

ステージではアンプに、同時にPAにも出力できるため、ライブでのセッティングが非常にスムーズです。

AMP/LINEスイッチにより、接続先に応じて出力信号を最適化できる点も実用的です。

5. USB-C経由でのレコーディング対応

USB Type-C端子を搭載しており、PCに直接接続してDAWへレコーディングが可能です。

高品位なプリアンプを通した音をそのまま録音できるため、自宅での音源制作にも活躍します。

注意点|購入前に知っておくべきこと

1. ACアダプターは別売

ME-90Bには単三電池4本が付属していますが、ACアダプターは付属していません。

長時間使用する場合は、別途BOSS PSA-100S(約2,500円)の購入が必要です。

PSAシリーズ以外のアダプターを使用すると故障の原因となる可能性があるため、必ず純正品を使用してください。

2. 外部音源再生にはBluetoothアダプターが必要

スマートフォンの音楽を流しながら練習したい場合、別売のBluetooth Audio MIDI Dual Adaptor(BT-DUAL、約6,000円)が必要です。

USB-C経由でのオーディオ入力には対応していないため、この点は購入前に確認しておくべきポイントです。

ACアダプターとBT-DUALを同時購入すると、本体価格に約8,500円が上乗せされることになります。

3. エフェクトの接続順は変更不可

ME-90Bではエフェクトの接続順が自動最適化される仕様となっており、ユーザーが任意に変更することはできません。

ZOOM B6のように自由にエフェクトを並べ替えたい場合は、この制限がストレスになる可能性があります。

ただし、コンプレッサーが2箇所のセクションで選択できるなど、並び替え不可を補う工夫がされています。

4. ボリュームペダル使用時の接続順問題

エクスプレッションペダルをボリュームペダルとして使用する際、信号はディレイ/リバーブの後ろに配置されます。

そのため、ボリュームを切ると残響音もバッサリとカットされてしまいます。

ボリューム奏法(スウェル奏法)を多用するベーシストにとっては、この仕様は大きなデメリットとなります。

5. 一部エフェクトの追従性に課題

ペダルピッチシフトやSLOW GEAR(ボリュームスウェルエフェクト)の追従性については、専用ペダルと比較すると劣るという評価があります。

Bass Whammyのようなキビキビした反応を期待すると、物足りなく感じる可能性があります。

また、オクターブトラッキングはA音より低い音域で不安定になることがあり、5弦・6弦ベースのローB弦では注意が必要です。

6. ギター用ME-90より価格が高い

ギター用のME-90(実売約44,000円)と比較して、ME-90Bは約10,000円高い価格設定となっています。

一部の機能(オーディオインターフェース機能の一部など)がベース版には搭載されていないという指摘もあり、価格差に納得できないという声も存在します。

評判・口コミ

ユーザーが評価するおすすめな点

操作性について
多くのユーザーが「メニューダイビング不要で直感的に音作りできる」点を最大のメリットとして挙げています。

「NORDのキーボードのようなアナログノブ感覚で操作できる」「曲中の変更はフットスイッチ、細かい調整はスマホアプリで完結する」といった使い勝手の良さが高く評価されています。

音質について
AIRDプリアンプの音質は「プロクオリティ」と評価されており、特にStudio Bass、Silver Tube、Solid Stackのモデリングが好評です。

M-COMPコンプレッサーについても「BC-1X相当のナチュラルなコンプ感」として高い評価を得ています。

MUFF FUZZは「手が勝手にMUSEのNew Bornを弾いてしまう」ほどの完成度という声もあります。

ビルドクオリティについて
「戦車のように頑丈」「ライブで酷使しても壊れる気がしない」など、BOSSらしい堅牢性が安心感につながっています。

長期間使用しても品質が劣化しにくい点は、プロユースにおいて重要な評価ポイントです。

コストパフォーマンスについて
「コンパクトエフェクター数台分の価格で61種類のエフェクトが使える」「所有していた単体エフェクターを全部売ったらME-90Bの価格を超えた」など、コストパフォーマンスの高さを実感する声が多くあります。

利便性について
電池駆動対応、XLRバランス出力、USB-Cレコーディング対応など、様々なシーンに対応できる汎用性が評価されています。

「60歳近くなり重いアンプを運ぶのをやめたかった」というユーザーが、パワードモニターとME-90Bの組み合わせで「合計重量18kgの軽量リグ」を実現した事例もあります。

購入前に確認すべき注意点

音作りの難しさについて
一部のユーザーからは「良い音を出すのに苦労した」「期待通りの音が出せなかった」という声もあります。

特にシンセパッチの調整や、70年代ファンク的なエンベロープフィルターサウンドの再現には手間がかかるようです。

30個のノブと複数のモードを持つ機器であるため、使いこなすには一定の学習時間が必要です。

機能的な制限について
「エフェクトの並び替えができない」「プリセットに名前を付けられない」といった機能的な制限に不満を感じるユーザーもいます。

より自由度の高いルーティングを求める場合は、ZOOM B6やLine 6 HX Stompが選択肢となります。

ノイズについて
「一部エフェクトでノイズが発生する」という報告があり、特にオーバードライブ系やディレイ系で顕著とされています。

ギグで使用する場合は、事前にパッチを作り込んでノイズを回避する必要があるかもしれません。

ソフトウェア関連について
Windows 11環境でBOSS TONE STUDIOのドライバー認識に問題が発生したケースが報告されています。

複数回の再インストールやウイルス対策ソフトの一時無効化で解決した事例がありますが、PC環境によっては注意が必要です。

リバーブ・空間系について
リバーブの品質については「サービサブル(実用的)だが、特に深みや豊かさはない」「専用ペダルほど多次元感がない」という評価があります。

空間系エフェクトに強いこだわりがある場合は、外部ペダルとの併用を検討する価値があります。

競合製品との比較

ZOOM B6との比較

ZOOM B6は実売約40,000〜45,000円とME-90Bより若干安価で、タッチスクリーンによる操作とエフェクトの自由な並び替えが可能です。

ループ機能もME-90Bより充実しています。

一方、ME-90Bはビルドクオリティとアンプシミュレーターの品質で優位性があり、物理ノブによる直感的な操作を好むユーザーには最適です。

「ギグ用途にはME-90B、自宅での実験用途にはZOOM B6」という棲み分けが一般的な評価となっています。

Line 6 HX Stompとの比較

HX Stompは約80,000円以上と価格帯が異なりますが、アンプ/キャブシミュレーターの品質では業界トップクラスです。

ただし、選択肢が多すぎて「選択麻痺」に陥りやすいという声もあり、ME-90Bの「物理ノブによる制限が逆に使いやすい」という評価と対照的です。

BOSS GT-1000との比較

GT-1000はME-90Bの約2倍の価格帯となる上位機種です。

複雑なルーティングやより深いパラメーター制御が必要な場合はGT-1000が適していますが、シンプルさと直感的な操作を重視するならME-90Bで十分という評価が多いです。

まとめ

  • 直感的操作性:各エフェクトに独立ノブを搭載し、メニューダイビング不要で音作りが可能
  • 高品位サウンド:AIRD技術による10種類のプリアンプと61種類のエフェクトを搭載
  • プロ仕様コンプ:BC-1X相当のM-COMPコンプレッサーを内蔵
  • 優れた可搬性:2.9kgの軽量設計、単三電池4本で約6時間駆動可能
  • 充実した出力:XLRバランス出力、AMP/LINEスイッチ、USB-Cレコーディング対応
  • 堅牢な作り:BOSSらしい頑丈な筐体でライブ使用にも安心
  • 注意点①:ACアダプター・Bluetoothアダプターは別売(追加で約8,500円)
  • 注意点②:エフェクト接続順の変更不可、プリセット名称設定不可
  • 注意点③:ペダルピッチシフトやオクターブトラッキングの追従性に課題あり
  • 総合評価:操作性と音質のバランスに優れ、5万円以下のベース用マルチとして最高クラス。メニュー操作が苦手で直感的に音作りしたいベーシストに最適な一台
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次