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ZOOM A1 FOUR レビュー解説|1万円台で実現するアコギ音質革命

「エレアコの音がどうしても安っぽく聞こえる」

「ピエゾ特有のシャリシャリした音を何とかしたい」——そんな悩みを抱えるアコースティックギタリストは少なくありません。

高価なギターへの買い替えを検討する前に、ぜひ知っていただきたい選択肢があります。

ZOOM A1 FOURは、1万円台前半という手頃な価格でありながら、アコースティックギターの音質を劇的に改善できるマルチエフェクトプロセッサーです。

アコギだけでなく、サックス、トランペット、バイオリン、ハーモニカ、ウッドベースなど、あらゆるアコースティック楽器に対応する汎用性の高さも大きな魅力となっています。

この記事では、ZOOM A1 FOURの特長や詳細スペック、実際の使用感、そしてユーザーからの評判まで徹底的に解説します。

購入を検討している方が知りたい「本当のところ」をお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

ZOOM A1 FOURの製品概要

ZOOM A1 FOURは、2019年8月にZOOMから発売されたアコースティック楽器用マルチエフェクトプロセッサーです。

同社のエレキギター用「G1 FOUR」、ベース用「B1 FOUR」と共通の筐体を採用しながら、アコースティック楽器に特化した機能を搭載しています。

本製品の最大の特徴は、ピックアップを通すことで失われてしまうアコースティックギター固有のボディ鳴りを再現する「アコースティック・リモデリング」機能です。

Martin D-28やGibson J-45など、名器と呼ばれるギターのボディ特性をIR(インパルスレスポンス)技術でキャプチャーし、お使いのエレアコでもその響きを再現できます。

また、+48Vファンタム電源対応のマイクアダプタ(MAA-1)が標準付属しており、クリップマイクなどのコンデンサーマイクを接続することも可能です。

これにより、ピックアップを持たないアコースティック楽器でもエフェクトを活用できる設計となっています。

なお、エクスプレッションペダルを搭載した上位モデル「A1X FOUR」も用意されており、ワウやボリュームペダルを足元でコントロールしたい方はそちらを選択できます。

ZOOM A1 FOURの特長

アコースティック・リモデリングでボディ鳴りを再現

ZOOM A1 FOURの核となる機能が「アコースティック・リモデリング」です。

エレアコのピエゾピックアップは、弦の振動を直接拾うため、どうしても「ピエゾ臭い」と呼ばれる硬質でシャリシャリした音になりがちです。

この問題を解決するのがアコースティック・リモデリング機能で、15種類のファクトリープリセットから、お使いのギターに応じたAG MODELを選択するだけで、まるでマイクを立てたかのようなエアー感と豊かなボディ鳴りを再現できます。

収録されているギターモデルは、Martin 000-18、Martin D-28、Gibson J-45など24種類。

各モデルにはGAIN、BASS、MID、TREBLEの4つのパラメーターが用意されており、細かな音質調整も可能です。

さらに、ピエゾまたはマグネティックのピックアップタイプに応じた最適化設定(AG PU SEL)も搭載されています。

80種類以上のアコースティック楽器用エフェクト

A1 FOURには82種類(A1X FOURは90種類)ものエフェクトが内蔵されています。

その内訳は、DYNAMICS(コンプレッサー等)、FILTER(EQ、ワウ等)、DRIVE(オーバードライブ等)、AMP(アンプシミュレーター)、CABINET、MODULATION(コーラス、フランジャー等)、SFX(シンセ等)、DELAY、REVERB、AG MODEL(ギターリモデリング)と多岐にわたります。

特筆すべきは、35種類の新開発エフェクトを含む、アコースティック楽器専用にチューニングされたエフェクト群です。

サックス専用の「SaxChorus」はピッチを少しずらしたデチューンにより、音揺れ感のない美しいコーラス効果を生み出します。

また、トランペット、バイオリン、ハーモニカそれぞれに専用設計の7バンドEQ、オートワウ、デチューンコーラスが用意されています。

これらのエフェクトは最大5つまで同時使用可能で、接続順の並び替えにも対応しています。

マルチ楽器対応とマイクアダプタ付属

ZOOM A1 FOURは、アコースティックギターだけでなく、サックス、トランペット、バイオリン、ハーモニカ、ウッドベースなど、幅広いアコースティック楽器に対応しています。

各楽器に最適化されたプリセットが用意されており、楽器を選ぶだけですぐに使い始められます。

付属のマイクアダプタ(MAA-1)は、+48Vファンタム電源に対応し、ダイナミックマイクにもコンデンサーマイクにも使用可能です。

GAINボリューム付きで入力レベルの調整も簡単に行えます。

これにより、ピックアップを持たない楽器でもマイク経由でエフェクトを活用できる設計となっています。

ライブ演奏を支援する実用的な機能群

ライブ演奏に適した2種類のモードを搭載しています。

MEMORYモード(プリセレクト機能)では、現在使用中のパッチ音色を保持したまま、離れた番号のパッチに切り替えることが可能。

STOMPモードでは、パッチ内の個々のエフェクトをフットスイッチで自在にオン/オフできます。

アンチフィードバック機能も搭載されており、フィードバックの原因となる周波数を自動検出し、その帯域を急峻なフィルターでピンポイントにカット。

音質変化を最小限に抑えながら、ライブ演奏で発生しがちなハウリングを素早く除去します。

68種類のリズムパターンを内蔵したリズムマシン機能も便利です。

カホンやラテンパーカッションなどアコースティック向けのパターンを含み、ロック、ポップス、ジャズ、サンバ、レゲエなど多彩なジャンルに対応しています。

さらに、内蔵リズムマシンと同期可能な最長30秒のルーパー機能も搭載。

エフェクト込みのフレーズをオーバーダビングして、バッキングからソロまで一人で行うループパフォーマンスが可能です。

ZOOM A1 FOURのスペック・仕様

基本スペック

ZOOM A1 FOURの主要スペックは以下の通りです。

同時使用エフェクト数は5で、50のパッチメモリーを保存できます。

サンプリング周波数は44.1kHz、A/D変換およびD/A変換は24-bit 128倍オーバーサンプリング、信号処理は32-bitとなっています。

ディスプレイはドットマトリクスLCD(128×32ドット)を採用しており、小型ながらエフェクト名やパラメーター値を確認できます。

入力S/Nは120dB、ノイズフロアー(残留ノイズ)は-97dBuと、クリーンな音質を実現しています。

入出力端子

INPUT端子は標準モノラルフォーンジャックで、定格入力レベルは-20dBu、入力インピーダンスは470kΩです。

AUX IN端子はステレオミニジャックで、定格入力レベルは-10dBu、入力インピーダンスは1kΩとなっています。

OUTPUT端子は標準ステレオフォーンジャック(ライン/ヘッドフォン兼用)で、最大出力レベルはライン時+2dBu(出力負荷インピーダンス10kΩ以上時)、ヘッドフォン時17mW+17mW(負荷32Ω時)です。

USB端子はMicro-B規格で、USB MIDI対応およびUSB給電に対応しています。

なお、充電専用ケーブルを使用した場合は給電以外の機能は使用できません。

電源・サイズ・重量

電源は3種類から選択できます。

ACアダプター(ZOOM AD-16、別売)はDC9Vセンターマイナス、500mA。

単三乾電池4本使用時の連続駆動時間は約18時間(アルカリ電池使用、LCDバックライトOFF時)です。

USB Micro-B端子からの給電にも対応しています。

外形寸法は156mm(D)×130mm(W)×42mm(H)、重量は340g(電池除く)とコンパクトな設計です。

なお、エクスプレッションペダル搭載のA1X FOURは、400mm(D)×130mm(W)×58mm(H)、610g(電池除く)となります。

付属マイクアダプタ(MAA-1)のスペック

入力はバランス入力(XLR 2番ホット)で、入力ゲインは+3~+30dBu、入力インピーダンスは10kΩ、最大入力レベルは+4dBuです。

+48Vファンタム電源に対応しています。

出力は標準モノラルフォーンジャックで、規定出力レベルは-20dBu、最大出力レベルは+7dBu、出力インピーダンスは1kΩです。

電源は単三乾電池2本で、連続駆動時間はファンタム電流3mA時に約15時間(アルカリ電池使用時)です。

外形寸法は177mm(D)×23mm(W)×25mm(H)、重量は70g(電池除く)となっています。

ZOOM A1 FOURのおすすめな点

圧倒的なコストパフォーマンス

ZOOM A1 FOURの最大の魅力は、1万円台前半という価格で得られる機能の充実度です。

82種類のエフェクト、15種類のアコースティック・リモデリング、68種類のリズムパターン、30秒のルーパー、チューナー、そして+48Vファンタム電源対応のマイクアダプタまで付属しています。

同価格帯の製品と比較しても、この機能数は群を抜いています。

「5万円以下のエレアコでも音が安っぽいと諦めていた方が、A1 FOURを使うことで高級機のような音を手に入れられた」という声も多く、ギター本体を買い替えるよりも効果を実感できるという評価が一般的です。

低ノイズで高音質な出力

入力S/N 120dB、ノイズフロアー-97dBuという数値が示す通り、ZOOM A1 FOURは非常にノイズが少ない設計です。

エフェクターを通すと音が劣化するという心配がほとんどなく、音量を上げてもノイズが気にならないという評価を得ています。

アコースティック楽器は繊細な音色が魅力ですから、この低ノイズ性能は非常に重要なポイントです。

エフェクトをかけた状態でもクリーンな音質を維持できます。

アコースティック・リモデリングの実用性

ピエゾピックアップ特有の「針金のような音」を、豊かなボディ鳴りのある自然な音に変換するアコースティック・リモデリング機能は、実際に使用したユーザーから高い評価を得ています。

特にD-28やJ-45などのモデリングは完成度が高く、「まるでマイクを立てたような空気感が出る」「ピエゾ臭さが消えて生音っぽくなる」という感想が多く聞かれます。

エレアコでライブ演奏する方にとって、この機能だけでも購入する価値があるといえるでしょう。

多彩な楽器への対応力

アコースティックギターだけでなく、サックス、トランペット、バイオリン、ハーモニカ、ウッドベースなど、幅広い楽器に対応している点も大きな魅力です。

各楽器専用にチューニングされたエフェクトとプリセットが用意されているため、楽器を選ぶだけですぐに最適な音作りを始められます。

付属のマイクアダプタにより、ピックアップを持たない楽器でもコンデンサーマイク経由でエフェクトを活用できます。

バンドで複数の楽器を担当する方や、管楽器奏者にとっても魅力的な選択肢となっています。

充実した練習・パフォーマンス機能

68種類のリズムパターンと30秒のルーパー機能は、練習からライブパフォーマンスまで幅広く活用できます。

リズムマシンはカホンやラテンパーカッションなどアコースティック向けのパターンも豊富で、弾き語りの練習に最適です。

ルーパーはエフェクト前後の位置切り替えが可能で、ループ再生しながらエフェクトの効果を確認するという使い方もできます。

一人でバッキングからソロまでこなすループパフォーマンスにも対応しています。

ZOOM A1 FOURの注意点

操作の習得に時間が必要

多機能ゆえに、使いこなすまでには一定の学習時間が必要です。

「パッチメモリー」「バンク」などの専門用語や、複雑な操作体系を理解する必要があります。

本体の小さなディスプレイ(128×32ドット)で多数のエフェクトを管理するのは正直なところ大変です。

目当てのエフェクトを探すのに時間がかかることもあり、ライブ本番で慌てないためには事前の十分な準備が欠かせません。

PC用の無料ソフト「Guitar Lab」を使えばより直感的に設定できますが、別途USB接続ケーブル(Micro-B)が必要です。

なお、Guitar LabはWindows/Mac版のみで、iOS/Android版は提供されていません。

DI機能・XLR出力がない

プロの現場で重要となるDI機能やXLR出力端子は搭載されていません。

PA直結でバランス出力が必要な場合は、別途DIボックスを用意する必要があります。

旧製品のZOOM A3にはあったマイクとピックアップの同時入力・ミキシング機能も、A1 FOURでは省略されています。

これらの機能が必要な方は、ZOOM AC-2やAC-3など他製品を検討した方がよいでしょう。

メモリ容量の制限

内蔵メモリの制限により、すべてのエフェクトを同時に本体に入れておくことができません。

使用するエフェクトを厳選する必要があり、Guitar Labで入れ替え作業が必要になることがあります。

また、アンチフィードバックやノイズリダクション(ZNR)を全パッチ共通で設定する機能がないため、必要な場合は各パッチに個別に設定する必要があります。

この作業により、各パッチで使用できるエフェクト枠が減ってしまう点も注意が必要です。

筐体の耐久性

筐体はプラスチック製のため、金属製の製品と比較すると耐久性に不安があります。

頻繁にライブで使用する場合や、持ち運びが多い場合は、落下や衝撃に注意が必要です。

専用ソフトシェルケース(SCU-40、別売)の使用も検討した方がよいでしょう。

別売品の購入が必要

ACアダプタ(AD-16、約1,530円)は別売となっています。

電池駆動も可能ですが、長時間使用する場合はACアダプタの購入をおすすめします。

また、PC接続用のUSBケーブル(Micro-B)も同梱されていません。

Guitar Labでの設定編集を行いたい場合は、別途購入が必要です。

ZOOM A1 FOURの評判・口コミ

ユーザーが評価するおすすめな点

音質に関しては、「安いエレアコでも見違えるほど良い音になる」「ピエゾの嫌な音がなくなって生音に近づいた」という評価が多く見られます。

特にアコースティック・リモデリング機能については、「RC BOOSTERを使うとまるで高級機のような元気な音になる」「指のニュアンスまで再現してくれる」と高く評価されています。

コストパフォーマンスについては、「この価格でルーパー、リズムマシン、チューナーまで付いているのは驚き」「ギターを買い替えるよりも効果を実感できた」という声が多数です。

「一万円で音作りを学べる」という、初心者の学習ツールとしての価値を評価する意見もあります。

実用性については、「プリセットがそのまま使えるクオリティ」「電池駆動で18時間持つので路上ライブでも安心」「エレキ用アンプ(JC-120)しかない会場でも音質改善できた」といった、実際のライブ現場での有用性を評価する声が寄せられています。

ノイズの少なさについても、「エフェクターを通しても音が劣化しない」「音量を上げてもノイズが気にならない」と好評です。

購入前に確認すべき注意点

操作性については、「機能が多すぎて最初は戸惑う」「取扱説明書をしっかり読まないと使いこなせない」という意見が一般的です。

「現場で慌てないためには事前の習熟が必要」「シンプルに使いたいならAC-2やAC-3の方が向いている」という声もあります。

ハードウェア面では、「ディスプレイが小さく見づらい」「プラスチック筐体なので踏みつけには注意」「エクスプレッションペダル(A1X FOUR)は調整幅が浅くて使いにくい」といった指摘があります。

ソフトウェア面では、「Guitar Labがフリーズすることがある」「スマホアプリがないので外出先での設定変更が不便」という不満の声が聞かれます。

機能面では、「XLR出力がないのでPA直結時に不便」「DI機能がない」「コンプレッサー使用時はノイズリダクションの追加が必要」という注意喚起があります。

また、「マイクアダプタが外付けで取り回しが面倒」「マイクアダプタ不要な人には無駄なコスト」という意見も見られます。

A1 FOURとA1X FOURの違い

ZOOM A1 FOURとA1X FOURの違いは、エクスプレッションペダルの有無です。

A1X FOURにはエクスプレッションペダルが搭載されており、演奏中にボリューム、ワウ、ピッチ、ディレイなどのエフェクトを足元でリアルタイムにコントロールできます。

これに伴い、内蔵エフェクト数もA1 FOURの82種類に対し、A1X FOURは90種類(PEDALエフェクト8種類追加)となっています。

サイズと重量にも差があります。

A1 FOURが156mm×130mm×42mm、340gであるのに対し、A1X FOURは400mm×130mm×58mm、610gと、約270g重くなります。

価格差は約2,000円程度で、A1 FOURが約12,960円、A1X FOURが約14,300円となっています。

選び方としては、ワウやボリュームペダルを演奏中に操作したい方、ソロパフォーマンスで表現力を高めたい方にはA1X FOURがおすすめです。

一方、弾き語り中心でペダル操作の余裕がない方、持ち運びやすさを重視する方、少しでもコストを抑えたい方にはA1 FOURが適しています。

なお、エクスプレッションペダルの調整幅が浅いという評価もあるため、本格的なペダル操作を求める場合は別途外部ペダルの使用も検討した方がよいかもしれません。

まとめ

ZOOM A1 FOURは、1万円台前半という手頃な価格でアコースティック楽器の音質を劇的に改善できるマルチエフェクトプロセッサーです。

ピエゾピックアップの「安っぽい音」を解消し、豊かなボディ鳴りを再現するアコースティック・リモデリング機能は、多くのユーザーから高い評価を得ています。

以下に、本製品の特徴をまとめます。

  • 価格:約12,960円~14,800円(A1X FOURは約14,300円~16,500円)
  • 82種類のエフェクトと最大5つの同時使用が可能
  • アコースティック・リモデリングで24種類のギターサウンドを再現
  • アコギ、サックス、トランペット、バイオリン、ハーモニカ、ウッドベースなど多楽器対応
  • +48Vファンタム電源対応のマイクアダプタ(MAA-1)が標準付属
  • 68種類のリズムパターンと30秒のルーパー機能を搭載
  • 単三電池4本で最大18時間駆動、USB給電にも対応
  • 入力S/N 120dBの低ノイズ設計で音質劣化が少ない
  • 操作の習得に時間が必要で、DI機能・XLR出力は非搭載
  • 筐体はプラスチック製、ACアダプタとUSBケーブルは別売

総合評価として、ZOOM A1 FOURはコストパフォーマンスに優れた製品です。

「高価なギターを買わなくても音質改善できる」という点で、特にエレアコの音に不満を持つ方や、これからエフェクターを学びたい初心者におすすめできます。

ただし、シンプルな操作性やDI機能を重視する方には、ZOOM AC-2やAC-3など他の選択肢も検討する価値があります。

自分の用途と優先事項を明確にした上で、最適な製品を選んでください。

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