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Jim Dunlop JIMI HENDRIX SIGNATURE WAH JH-1D レビュー解説|低域が効いたファットなサウンド

「ジミ・ヘンドリックスのようなワウサウンドを手に入れたい」

「標準的なCry Babyでは高域が耳に痛く、もっと太いワウが欲しい」

「JH-1Bは普通のクライベイビーと何が違うのか」——ワウペダルの購入を検討するギタリストなら、一度はこうした疑問を抱いたことがあるのではないでしょうか。

本記事では、Jim Dunlop JIMI HENDRIX SIGNATURE WAH JH-1Dの実際の使用感からサウンド特性、メリット・デメリット、そしてリアルな購入者の評判まで、徹底的にレビューします。

この記事を読み終える頃には、このペダルが自分のプレイスタイルに合うかどうか、明確な判断ができるはずです。

目次

Jim Dunlop JIMI HENDRIX SIGNATURE WAH JH-1Dの特徴・概要

60年代のオリジナル設計を継承したヴィンテージ・ワウペダル

Jim Dunlop JIMI HENDRIX SIGNATURE WAH JH-1Dは、1960年代にThomas Organ Companyが設計し、イタリアのJEN社が製造したオリジナル・ワウペダルの回路設計を継承したモデルです。

ジミ・ヘンドリックスが「Voodoo Child (Slight Return)」「Up From the Sky」「Little Miss Lover」「Still Raining, Still Dreaming」といった名曲で使用したワウサウンドを再現することをコンセプトに開発されました。

外観はブラックのイタリアン・クリンクル仕上げアルミニウムボディを採用しており、手に取った瞬間にずっしりとした重量感と高い質感が伝わります。

底面にはジミ・ヘンドリックスのサインと写真があしらわれ、コレクションとしての所有欲も満たしてくれる一台です。

標準Cry Babyとの違い——低域にシフトした”ファットな”サウンド設計

多くのギタリストが最初に手にするワウペダルは、同じくJim Dunlopの標準モデルであるGCB-95 Original Cry Babyでしょう。

JH-1Bとの最大の違いは、回路上に追加された2つのコンデンサにあります。

この追加パーツによって、ワウの動作周波数帯域が低域側にシフトし、より太く、よりオープンなサウンドキャラクターが実現されています。

具体的には、標準のCry Babyが比較的フラットな帯域で「ワウワウ」と明瞭に鳴るのに対し、JH-1Bはより低い周波数帯を中心にスウィープするため、「ファカファカ」あるいは「モウモウ」と表現されるような、独特の太くて丸みのあるサウンドが特徴です。

高域のピーク時にも刺さるような鋭さが抑えられ、全体的にウォームでミュージカルな印象を受けます。

どんなギタリストに向いているのか

JH-1Bは、ヴィンテージ・ロックやブルース、サイケデリック・ロックを志向するギタリストにとって、特に魅力的な選択肢です。

Slipknotのジム・ルート、Dinosaur Jr.のJ・マスシス、元Red Hot Chili Peppersのデイヴ・ナヴァロ、Europeのジョン・ノーラムなど、ジャンルを超えた著名ギタリストたちが実際にこのペダルを使用していることからも、その汎用性の高さが裏付けられます。

ただし後述するように、万人に向くオールラウンダーというよりは、特定のサウンドキャラクターを求めるプレイヤーにこそ真価を発揮するペダルです。

標準的なワウサウンドを期待して購入すると、そのダークで太い個性に戸惑う可能性もあるため、自分の求める音との相性をしっかり見極めることが大切です。

Jim Dunlop JIMI HENDRIX SIGNATURE WAH JH-1Dのスペック・仕様

基本スペックと回路構成

JH-1Bは、1960年代のオリジナル設計を基に、周波数帯域を低域方向にシフトするための追加コンデンサ(0.01μFおよび0.022μF)と抵抗値の変更が施された回路を搭載しています。

標準のGCB-95と基板設計は共通ですが、この追加パーツによりスウィープの中心周波数が下がり、ファットでスロウティなワウサウンドが生まれます。

ポットには密閉型ABポテンショメーターが採用されており、長期間の使用でもガリやノイズが発生しにくい設計です。

電源は9V電池、または9V DCアダプター(別売)に対応しています。

消費電流が低いアナログ回路のため、電池駆動でも比較的長時間の使用が可能です。

筐体・外観・サイズ

筐体にはブラックのイタリアン・クリンクル仕上げアルミニウムを採用しています。

ダイキャスト製の金属ハウジングは堅牢で、ステージでの激しい使用にも十分に耐えうる構造です。

底面には滑り止めパッドが装着されており、演奏中のペダルのズレを防ぎます。

サイズは標準的なCry Babyシリーズと同等で、一般的なペダルボードにも無理なく収まります。

底面のジミ・ヘンドリックスのサインとポートレートは、ファンにとってコレクターズアイテムとしての価値も加えています。

電源方式と接続仕様

入出力は標準的な1/4インチ(6.35mm)モノラルフォンジャックを採用し、INPUTとOUTPUTの2端子構成です。

電源は本体内部に9V電池を収納するか、外部から9V DCアダプターで供給します。

アダプターは別売のため、購入時に合わせて用意する必要があります。

なお、現行モデル(JH-1D)ではトゥルーハードワイヤーバイパスが採用されていますが、初期のJH-1Bモデルではバッファード/トゥルーバイパスいずれでもない標準的なバイパス方式のため、シグナルチェインへの影響には注意が必要です。

Jim Dunlop JIMI HENDRIX SIGNATURE WAH JH-1Dのおすすめポイント

耳に痛くないミュージカルなスウィープが秀逸

JH-1Bの最大の美点は、そのスウィープサウンドの心地よさにあります。

標準的なCry Babyでよく指摘される「トゥダウン時の耳に刺さるようなアイスピック的高域」が、このペダルでは大幅に抑えられています。

ヒール側(かかとを倒した状態)では非常にディープで温かみのある低域が得られ、トゥ側(つま先を踏み込んだ状態)でもハーシュにならないマイルドな高域が出ます。

ミッドレンジのスウィープが特に秀逸だと多くのユーザーが感じており、ロックやブルースのソロにおいて「歌うような」ワウサウンドを実現できます。

周波数の変化がレイドバック(落ち着いた)かつなめらかであるため、急激な音色変化に悩まされることなく、表現力豊かなプレイが可能です。

頑丈な金属筐体とヴィンテージ感あふれるルックス

ダイキャストアルミニウムの筐体は重量感があり、演奏中の安定性に寄与しています。

ペダルの踏み込みもスムーズで、軽い力でエンゲージ(ON/OFF)できるため、長時間のライブやリハーサルでも足への負担が少ないと感じるプレイヤーが多いです。

イタリアン・クリンクル仕上げのブラックボディは、ヴィンテージ感と高級感を兼ね備えた外観で、ステージ映えも抜群です。

底面のジミ・ヘンドリックス・シグネチャーもファン心理をくすぐるポイントであり、ペダルボード上に常時載せておきたくなる魅力があります。

実際に「ルックスだけでも常にボードに載せている」という声もあるほどです。

シングルコイルやクランチセッティングとの抜群の相性

JH-1Bはシングルコイル・ピックアップを搭載したギター、特にストラトキャスタータイプとの相性が非常に良いとされています。

シングルコイル特有のブライトなサウンドを、ペダルのダークでファットな特性がちょうどよくバランスしてくれるためです。

また、マーシャル系アンプのクランチセッティングやオーバードライブペダルとの組み合わせでは、ワウのトレブルブースト効果がオーバードライブをさらに増幅し、太くてサチュレーションの効いたリードトーンを生み出します。

クリーンからクランチ領域でのプレイにおいて、このペダルの真価が最も発揮されるといえるでしょう。

Jim Dunlop JIMI HENDRIX SIGNATURE WAH JH-1Dの注意点・デメリット

ダーク過ぎる音色が合わないプレイスタイルもある

JH-1Bの最大の注意点は、そのサウンドキャラクターのダークさです。

低域にシフトした周波数特性は「太さ」を生み出す反面、セッティングによっては音がこもって抜けが悪くなる場合があります。

特にハムバッカー搭載のギターや、もともと暗めのトーンセッティングで使用すると、マディ(泥臭い)な印象になりやすいとの報告があります。

高歪みのディストーションセッティングでは低域がフェードアウトしやすく、アンプ側でベースを持ち上げる補正が必要になるケースもあります。

スラッシュのような攻撃的で派手なワウサウンドを求めるプレイヤーにとっては、このペダルのレイドバックな特性は物足りなく感じる可能性があります。

ジミ・ヘンドリックスの音を完全再現するわけではない

製品名にジミ・ヘンドリックスの名を冠してはいますが、ジミが使用していたオリジナルのVoxワウとは回路設計が異なります。

ジミ特有の「クワック感」や、高域が鋭く抜けてくるヴィンテージ・ワウのキャラクターを完全に再現するものではない、というのが多くのユーザーの一致した見解です。

ジミのワウサウンドをピンポイントで求めるのであれば、現行のJH-1D(Thomas Organ Companyのオリジナル設計をより忠実に再現したモデル)や、Vox V847、あるいはDunlop Clyde McCoyモデルなど、他の選択肢も比較検討すべきでしょう。

JH-1Bはあくまで「ジミにインスパイアされた、ファットでダークなワウ」として捉えるのが正確です。

1台目のワウとしては癖が強い——初心者が知っておくべきこと

JH-1Bは標準的なワウサウンドとは明確に異なる個性を持っているため、ワウペダル未経験のギタリストが最初の一台として選ぶにはやや癖が強いペダルです。

まずはGCB-95のような標準モデルでワウペダルの基本的な操作感やサウンドキャラクターを理解した上で、2台目以降の選択肢としてJH-1Bを検討するのが賢明だとされています。

また、ペダルのスウィープ特性にも独特の癖があり、周波数変化の大部分がペダル可動域の一部に集中しているため、ニュアンスのあるワウ操作を行うには慣れが必要です。

Voodoo Chile風の大胆なポンピング奏法では問題になりませんが、微妙なハーフワウやスウィープのコントロールを重視するプレイヤーは、この特性を事前に理解しておくべきです。

さらに、初期のJH-1Bモデルはトゥルーバイパスを搭載していないため、ペダルをOFFにした状態でもシグナルチェインに若干の影響(トーンの変化)が生じることがあります。

ファズペダルとの組み合わせでは、この特性が予期せぬ結果を招く場合もあるため、信号経路の設計には注意が必要です。

Jim Dunlop JIMI HENDRIX SIGNATURE WAH JH-1Dの評判・口コミ

ユーザーが評価するおすすめな点

「太くて深いワウサウンドがVoxに非常に近い」という声は非常に多く、ヴィンテージ・ワウのキャラクターを手軽に入手できる点が高く評価されています。

特にヒール側のディープなローエンドは「何時間でもフィードバックできるだけの十分な低域がある」と表現されるほどで、ブルースやサイケデリック・ロックのプレイヤーから絶大な支持を集めています。

ミッドレンジ・スウィープの質の高さも頻繁に言及されるポイントで、「ターンダウンできないほど素晴らしいミッドレンジ」「非常にミュージカル」という評価が目立ちます。

標準Cry Babyの高域の刺さりに悩んでいたプレイヤーが乗り換えて満足したという報告も多く、「通常のワウでは耳が痛くなるが、このペダルでは長時間弾いていても快適」という声があります。

筐体の堅牢さと外観の美しさも評価ポイントで、「常にペダルボードに載せている」「ステージでもスタジオでも安心して使える」といった長期使用者の声が信頼性を裏付けています。

25年以上使い続けているという報告もあり、Dunlopの製品としての耐久性の高さがうかがえます。

購入前に確認すべき注意点

サウンドが暗過ぎるという指摘は一定数あり、「シングルコイルのストラトでさえ少しマディに感じる」「ダークなセッティングではクラリティが失われる」という声には注意が必要です。

自分のギターやアンプのトーン傾向がもともとウォーム寄りの場合、このペダルとの組み合わせで音がこもるリスクがあります。

ファズペダルとの相性については、否定的な意見が散見されます。

「ファズとの相性の悪さが浮き彫りになった時点で使用をあきらめた」という声もあり、ジミ・ヘンドリックスのようなワウ+ファズの組み合わせを目指すプレイヤーにとっては、やや皮肉な結果になるケースもあるようです。

コストパフォーマンスについても議論があります。

テクニカルな観点では、標準GCB-95にコンデンサを2個追加するだけで同等の音が得られるという指摘があり、「差額はジミの名前代」と考えるユーザーもいます。

ただし、工場出荷状態で安定したサウンドが保証されていること、シグネチャーモデルとしての所有満足度が高いことを考慮すれば、その差額に価値を見出すかどうかは個人の判断に委ねられます。

長期使用者が語るリアルな満足度

長期使用者の満足度は概して高く、「自分にとって完璧なワウ」「史上最高のお気に入りワウペダル」といった熱烈な支持が確認できます。

特に複数台のワウペダルを所有した経験のあるプレイヤーが、比較の末にJH-1Bを高く評価するケースが多いのが特徴的です。

「8台目のワウだが、これはDunlop最高のペダル」という評価も見られます。

一方で、長期使用の末にVOXやMorleyなど他ブランドへの関心が生まれるというケースも報告されています。

JH-1Bのダークなキャラクターに慣れた後、よりブライトでオープンなワウサウンドを求めてVOXへ乗り換えたいと感じるプレイヤーもいるようです。

これはJH-1Bの品質に問題があるというよりも、ワウペダルに対する個人の嗜好が時間とともに変化する自然な過程と捉えるべきでしょう。

総合的な評価としては、機材レビューサイトで4.0/5.0前後のスコアが付けられており、品質・ビルドクオリティには4.5/5.0以上の高評価が並びます。

「プラグ&プレイではなく学習曲線がある」としつつも、「時間をかけて付き合うほどに良さが分かる」という玄人好みの評価が、このペダルの性格をよく表しています。

まとめ:Jim Dunlop JIMI HENDRIX SIGNATURE WAH JH-1D

  • サウンドキャラクター:標準Cry Babyよりも明確にダークでファット。

    低域にシフトした独自のスウィープが最大の個性であり、ウォームでスロウティなワウサウンドを求めるプレイヤーには唯一無二の選択肢となる。

  • 高域の快適さ:トゥダウン時のアイスピック的な刺さりがなく、長時間のプレイでも耳に優しいミュージカルなトーンが得られる。

    標準Cry Babyの高域に不満を持つプレイヤーには特に響く美点。

  • ビルドクオリティ:ダイキャストアルミニウムの堅牢な筐体、スムーズなペダルアクション、密閉型ポットの採用により、25年以上の長期使用にも耐えた実績がある。

    ステージユースにも安心。

  • シングルコイルとの相性:ストラトキャスター系のブライトなギターとの組み合わせで真価を発揮し、バランスの取れたワウサウンドが得られる。

  • ジミの音の完全再現ではない:ジミ・ヘンドリックスの名を冠しているが、オリジナルVoxワウの「クワック感」を忠実に再現するものではない。

    「ジミにインスパイアされたファットなワウ」として理解すべき。

  • ダークさの裏返し:暗めのセッティングやハムバッカー搭載ギターとの組み合わせでは、音がこもりクラリティが失われるリスクがある。

    使用環境との相性確認が重要。

  • ファズとの相性に注意:ワウ+ファズの定番コンビネーションにおいて、期待どおりの結果が得られないケースが報告されている。

    購入前にファズとの組み合わせを試奏することを推奨。

  • 初心者の1台目には不向き:癖の強いサウンドキャラクターとスウィープ特性のため、ワウペダルの基本を理解した上での2台目以降の導入が望ましい。

  • 総合評価:4.0/5.0。

    万人向けのオールラウンダーではないが、太くダークなワウサウンドという明確なビジョンを持つギタリストにとっては、価格以上の満足度をもたらしてくれるペダル。

    ヴィンテージ・ロック、ブルース、サイケデリック・ロックを志向するプレイヤーは一度試奏する価値がある。

  • 購入判断のアドバイス:迷ったらまず楽器店で試奏し、自分のギター・アンプとの相性を確かめることが最善。

    標準Cry Babyとの音色差は明確なので、両方を弾き比べれば自分の好みがはっきりするはず。

    ヴィンテージなルックスとファットなサウンドの両方に魅力を感じるなら、長く付き合えるパートナーとなるだろう。

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