BOSS KATANA:GOは、ギターやベースへ直接挿し、有線ヘッドホンでアンプとエフェクトの音を楽しむ小型練習機器です。ギター用・ベース用のモード、チューナー、スマホでの音色編集、USB録音を1台にまとめたい人に向いています。
購入前に押さえたいのは、有線ヘッドホンが必要なことと、「販売終了」と書かれた古い情報が現行モデルには当てはまらないことです。2026年10月4日時点の国内公式仕様と説明書から、現行型、できること、必要な物、接続の制限を確認します。実機を試した音質レビューではありません。
現行KATANA:GOは2025年に販売再開したモデル
KATANA:GOは2024年3月に発売された後、部材調達の問題で販売終了の案内が出ました。その後、2025年2月に外観を変更して販売を再開しており、現在の購入判断では更新後の情報を使います。
初期型はKTN-GO、現行型はKTN-GO2と表記されます。販売店で「KATANA:GO2」「GO 2」と呼ばれる場合もありますが、BOSSの製品名はKATANA:GOです。
BOSSは、初期生産品と現行品で外観は違っても、サウンドと機能には変更がないと案内しています。「2だから新しい音源で音質が上がった」「初期型はベースに使えない」といった選び方は、公式説明と一致しません。
中古品は型番と写真を確認し、外観の好みだけでなく、電池の状態、プラグの傷み、付属ケーブル、保証まで比べてください。現行型が販売されていることと、特定の店に在庫があることも別です。
ギター10アンプ・ベース3アンプとエフェクトを使える
KATANA:GOは、ギターモードとベースモードを切り替えて使います。両モードに60種類以上のエフェクトと30のメモリーがあり、ベースでもギター用設定を無理に流用する必要はありません。
ギターモードは5タイプと各バリエーション
ギター用アンプの基本タイプは、BROWN、LEAD、CRUNCH、CLEAN、ACOUSTICです。それぞれのVARIATIONを含めて10種類とされています。
| タイプ | 選ぶときの目安 |
|---|---|
| CLEAN | 歪みを抑えた音から作りたい |
| CRUNCH | 軽い歪みを中心に調整したい |
| LEAD | ゲインを変えながらリード向けの音を探したい |
| BROWN | ハイゲイン系の音を候補にしたい |
| ACOUSTIC | ピックアップ出力のあるアコースティックギターを接続したい |
ACOUSTICはアコースティックギター接続用のアンプ・タイプです。エレキの音をアコースティック風に変えるAC.GUITAR SIMというエフェクトとは役割が違います。また、通常の生ギターへプラグを挿せるようにする物ではなく、楽器側に出力端子が必要です。
ジャズ用やメタル用の設定を探す場合も、ジャンル名だけで正解が一つに決まるわけではありません。まず近いアンプ・タイプを選び、GAINとEQを調整してから必要なエフェクトを足すと、変化を把握しやすくなります。
ベースモードはVINTAGE・FLAT・MODERN
ベース用にはVINTAGE、FLAT、MODERNの3タイプがあります。ギターとベースのメモリーは各30で、ギター用30枠とベース用30枠を、一つの楽器で60枠として使う仕様ではありません。
モードの切り替えは、電源を切った状態からBluetoothボタンを押しながら電源を入れます。マルチ・ファンクション・ボタンの+/-でGUITARまたはBASSを選び、同じボタンを一度押して確定し、「Turn off the power」の表示後に電源を入れ直します。選んだモードは次に切り替えるまで保持されます。
ピッチシフター、コンプ、ノイズ抑制も確認できる
公式パラメーター・ガイドには、BOOSTER、CHORUS、FLANGER、PHASER、COMP、PITCH SHIFTER、HARMONIST、DELAY、REVERB、EQ、NSなどが掲載されています。ギターとベースで専用項目もあるため、使いたい効果は該当モードの一覧で確認してください。
PITCH SHIFTERは音程を変えるエフェクトです。半音下げなどの用途を考える場合も、弦自体を調弦し直すこととは異なります。和音への追従や遅延の感じ方は今回試していないため、ダウンチューニング目的で購入するなら、実際に弾くフレーズで確認するほうが確実です。
NSはノイズ・サプレッサーです。設定を強くすれば何でも解決するわけではなく、THRESHOLDを上げすぎると小さい演奏音まで出にくくなる場合があります。ノイズが気になるときは、歪み量や楽器側の状態も見ながら、音の余韻が不自然に切れない範囲で調整します。
最初はヘッドホンをつなぎ保存済みの音色から弾く
初めて使うときは、アプリで細かく設定する前に、本体だけで音が出る状態を作ります。保存済みの音色を選ぶ操作と、細かな編集・保存の操作を分けると、機能の多さに迷いにくくなります。
- 本体の電源を切り、音量を下げた状態で入力プラグを広げます。
- プラグの根元を持ち、ギターまたはベースの出力ジャックへ挿します。
- PHONES端子へ3.5mmステレオの有線ヘッドホンを接続します。
- 電源を入れ、楽器側と本体側の音量を少しずつ上げます。
- マルチ・ファンクション・ボタンでバンクを選び、A・B・Cで音色を切り替えます。
本体のマルチ・ファンクション・ボタンを一度押すとチューナーを起動できます。ギターとベースを持ち替えた場合は、必要に応じて先にモードを切り替えてください。
ジャックが深く埋め込まれていたり、周囲に出っ張りがあったりする楽器では、本体が無理なく収まるかを確認します。挿し込むときに本体の端を強く押すと、楽器やプラグへ負担がかかります。
自分で作った音はアプリからWRITEで保存
音色編集にはBTS for KATANA:GOを使います。編集後はWRITEを選び、保存先のメモリーと名前を指定して書き込みます。保存先は上書きされるため、残したい元の音色がある場合は別の枠やライブラリへ退避してから操作してください。
本体の音色を切り替えて戻したときに変更が消える場合は、編集しただけで書き込みをしていない可能性があります。また、公式FAQではメモリー名の日本語入力は非対応とされているので、名前は半角英数字を使います。
STAGE FEELとSESSIONは練習を支える機能
KATANA:GOを単なる小型エフェクター以上の候補にするのが、STAGE FEELとSESSIONです。前者はヘッドホンでの音場、後者は曲に合わせた練習の進め方に関わります。
STAGE FEELでは、ギター音とBluetoothで受信する伴奏の位置を調整できます。音が頭の中心に集まる感じを変えたい人にとって、店頭で試したい機能です。ただし、臨場感や疲れにくさの感じ方は個人差があり、ここでは効果を実測していません。
SESSIONは、アプリ内で再生するYouTubeコンテンツなどに対して、区間リピートや再生速度、位置に応じたメモリー切り替えを設定する機能です。難しいフレーズをゆっくり繰り返し、曲の進行に合わせて音を変える練習に使えます。
BOSS TONE EXCHANGEから音色を探すこともできます。ただし、配布音色を入れれば特定アーティストの音が完全に再現されるわけではありません。ギターやピックアップ、演奏音量に合わせた調整は残ります。
SESSIONのリピートとルーパーは異なる
SESSIONの区間リピートは、再生する曲の一部を繰り返す機能です。自分の演奏を本体で録り、その場で重ね録りするルーパーと同じ機能ではありません。
また、USB設定のLOOPBACKは、PCから入った音をPC側へ戻す機能です。「ループ」という名前が似ていても、フレーズ・ルーパーとは役割が違います。今回確認した公式製品説明・操作ガイドでは、内蔵ルーパー、ドラムマシン、メトロノームとしての機能は案内されていません。
リズム音に合わせて弾きたい場合は、スマホで再生する伴奏やクリック音を使う構成を考えてください。本体だけで完結するルーパーやリズム機能が必須なら、その機能を明記した別機種も比較対象になります。
必要品は有線ヘッドホンとUSBの充電環境
通常のヘッドホン練習に必要なのは、楽器、本体、適合する有線ヘッドホン、充電環境です。専用ポーチや無線コントローラーは便利な追加品ですが、最初からすべてを買う必要はありません。
| 用意する物 | 購入前の確認点 |
|---|---|
| 有線ヘッドホン・イヤホン | 3.5mm・3極ステレオ、推奨負荷16Ω以上 |
| USB電源 | PCのUSB端子、または5V・500mA以上のUSB電源アダプター |
| USBケーブル | 現行製品表はC-C、生産時期によってC-Aもある |
| 録音用の変換機器 | PC・iPhone・iPad側の端子に合わせる |
| 保管用ポーチ | 専用品CB-KTNGOは別売り |
Bluetoothはスマホの伴奏を本体へ受信したり、アプリで編集したりするために使います。AirPodsなどのBluetoothイヤホンへ演奏音を直接送る機能ではありません。USB-Cイヤホンも、USB-C端子に挿すだけでヘッドホンとして使えるという仕様ではないので、3.5mmの有線製品を用意してください。
約5時間駆動、充電は約3時間が目安
現行の公称寸法は45×125×29mm、質量65gです。バッテリーの連続使用時間は約5時間、充電時間は約3時間で、使用状態によって変わります。
電源を入れたまま充電しながら使うこともできます。長期間しまう場合、説明書では内蔵電池の劣化を抑えるため、3か月に1度の充電を案内しています。
充電ランプはオレンジが充電中、緑が完了、緑とオレンジの点滅が充電エラーです。エラー表示は販売店やサポートへ相談してください。内蔵電池は自分で交換できる設計ではなく、分解や無理な電池交換を前提に中古品を買うのは避けたほうがよいです。
録音・外部エフェクター・スピーカー接続には条件がある
KATANA:GOはUSBオーディオ機能を持ち、PCや対応するモバイル端末へ録音できます。一方で、PHONES出力を一般的なマルチのライン出力やDIと同じ感覚で使うと、接続を取り違えることがあります。
USB録音はデータケーブルとアプリの対応を確認
説明書ではPC、iPad、iPhoneとの接続が案内され、OS標準のUSBドライバーを使います。充電専用ケーブルは音声データを送れません。iPhoneではUSB-CとLightningで必要な配線が異なり、C-Lightningの充電用ケーブルを直接つなぐ方法はBOSSの案内で非対応です。
PCで録音できることと、Windows/Mac用のBTSエディターがあることは別です。公式編集アプリの配布対象はiOS/Androidで、PCとのBluetooth Audio/MIDI通信も公式には非対応とされています。
外部ペダルはKATANA:GOの前につなぐ
BOSSのFAQは、ギター、外部エフェクター、KATANA:GOの順で接続する方法を案内しています。手持ちの歪みペダルを使う場合、その出力側へKATANA:GOをつなぐ形です。
本体にはマルチエフェクターのようなSEND/RETURN端子はありません。外部ペダルを内部チェインの好きな位置へ挿入できる製品とは異なります。ペダル側の電源やギター用ケーブルも必要です。
アンプはAUX INなどの対応入力へ
BOSSは、PHONESからステレオ入力のモニターアンプやAUX IN付きアンプへ音を出せると案内しています。一方、一般的なギターアンプやベースアンプのモノラルINPUT端子には接続できないとしています。
ライブ用に使う場合は、ステージ側の入力、必要なケーブル、出力レベル、演奏中の音色操作まで確認してください。XLR出力や複数のフットスイッチを必要とする構成なら、最初からそれらを備えるマルチのほうが組みやすい場合があります。
EV-1-WLやFS-1-WLは、KATANA:GOの音色切り替えやワウなどを足元で操作する別売り機器です。無線イヤホン用の送信機ではありません。また、ユーザーIRの読み込み機能は今回確認した公式資料に案内がないため、手持ちIRの利用が必須なら購入前にメーカーへ確認してください。
価格と中古品は同梱品・電池・保証まで比較
価格を比べるときは、初期型か現行KTN-GO2か、本体のみか充電器付きセットかを揃えます。2026年10月4日に確認したサウンドハウスの商品詳細では、KTN-GO2本体が税込18,700円と表示されていました。
これは特定の販売店で確認した実売例で、メーカー希望小売価格や全店の最安値ではありません。価格と在庫は変わるため、注文前に商品詳細とカートで再確認してください。ポイントを含める場合も、誰でも使える値引きと同じ金額には扱わないほうが確実です。
中古なら、充電できるか、電池でどれくらい使えるか、入力プラグの回転部分やPHONES端子に問題がないかを確認します。販売者が動作を確認していない場合、安さだけで選ぶと、使える状態にするまでの手間や費用が読みにくくなります。
説明書とファームウェアは機種名で探す
BOSSの製品サポートには、本体取扱説明書、BTSの使い方、iOS/Android接続ガイド、パラメーター・ガイドがあります。基本操作なら本体説明書、音作りの一覧ならパラメーター・ガイドというように、目的の資料を選んでください。
2026年10月4日に確認した最新掲載システム・プログラムはVer.1.04です。2025年2月の更新で、外観の異なる本体間の互換性に対応しています。バージョン確認は、USB未接続の状態でSTAGE FEELを押しながら電源を入れると表示を確認できます。更新作業は別の手順なので、表示確認と混同しないでください。
音が出ない場合は、楽器と本体の音量、ヘッドホン、選択音色、チューナー状態などを先に見ます。保存音色を消す初期化は、接続確認の代わりとして繰り返す操作ではありません。
本体の販売情報(広告)
楽天市場ボタンは掲載商品の販売ページ、AmazonとYahoo!ショッピングは商品名の検索結果へ進みます。記載の型番の新品本体を選び、価格・納期・国内保証と付属品を確認してください。
BOSS KATANA:GO(現行KTN-GO2)
KATANA:GOは手軽さと練習機能を重視する人に向く
KATANA:GOは、ギターとベースを一台で練習し、必要に応じてスマホ編集やUSB録音へ広げたい人に合う構成です。STAGE FEELやSESSION、保存した音色を本体で呼び出せる点が選ぶ理由になります。
有線ヘッドホンが使えるか、必要なUSB接続が組めるか、足元操作をどこまで求めるかを先に決めてください。完全ワイヤレスやスピーカー演奏を優先する場合は、ギター用ヘッドホンアンプの選び方で別タイプも含めて比較できます。

