Mrs. GREEN APPLE(ミセス)のギタリスト、若井滉斗さん。
彼の奏でるエモーショナルでテクニカルなギターサウンドは、バンドの音楽に欠かせない要素です。
「若井さんの使っているギターが知りたい」「あの曲の音はどうやって出しているの?」と、彼の使用機材に興味を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、若井滉斗さんの使用ギターについて、デビュー初期の愛機から最新のメインギター、さらには楽曲「ライラック」で注目された一本まで、その遍歴を徹底的に解説します。
また、彼のギタープレイが「うまい」と言われる理由や、独学でそのレベルに到達した背景、サウンドの心臓部であるエフェクターボードの中身にも迫ります。
さらに、盟友である大森元貴さんの使用ギターやエフェクターボードとも比較することで、二人のギタリストが織りなすミセスの音楽の秘密を紐解いていきます。

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若井滉斗の使用ギター遍歴とギタリストとしての軌跡

若井滉斗がギターを始めたのはいつから?独学のルーツ
若井滉斗さんがギタリストとしての道を歩み始めたのは、中学2年生の夏でした。
このとき、特に音楽経験があったわけではなく、家にあったお兄さんのギターを「弾けたらカッコいいだろうな」という純粋な憧れから手にしたのが最初のきっかけです。
驚くべきことに、彼は専門的な音楽教育やギターレッスンを受けた経験がなく、完全に独学でその技術を習得しました。
楽譜を読むことができなかったため、Mrs. GREEN APPLEの楽曲のほとんどを手掛ける大森元貴さんが作成したデモ音源を、ひたすら耳で聴いてコピーする「耳コピ」でフレーズを覚えていったのです。
この方法は、彼の卓越した音感と、音楽に対する情熱、そして驚異的な集中力があったからこそ可能になったと言えるでしょう。
彼の練習法の一つに「ギターを常に目に見えるところに置いておく」というものがあります。
これは、いつでもすぐにギターに触れられる環境を作ることで、日常の中に練習を溶け込ませる工夫です。
特別な練習時間を設けるだけでなく、生活の一部としてギターに触れ続けるスタイルが、独学でありながらプロフェッショナルなレベルに到達できた大きな要因と考えられます。
この独学の経験は、彼の自由で感覚的なプレイスタイルを形成する土台となっているのかもしれません。
若井滉斗が愛用するフェンダー製ギターとテレキャスの魅力
若井滉斗さんのキャリアを語る上で、フェンダー社のギター、特にテレキャスタータイプのモデルは欠かせない存在です。
デビュー初期にメインギターとして活躍したのが、Fender Custom Shop製のストラトキャスターでした。
このギターは現在でもカポタストを使う楽曲などで登場し、彼のサウンドの原点の一つとなっています。
また、近年ではCastedosa Guitarsの「Marianna Standard Custom」というテレキャスタータイプのギターも使用しており、彼のサウンドメイクにおいて重要な役割を担っています。
そもそもフェンダー(Fender)は、1946年にアメリカで創業された世界で最も有名なギターメーカーの一つです。
中でもテレキャスターは、1950年に世界初の量産型ソリッドボディ・エレキギターとして発売され、そのシンプルで堅牢な構造と、歯切れが良くシャープなサウンドで多くのギタリストに愛されてきました。
若井さんがテレキャスタータイプのギターを選ぶ理由には、このモデルが持つ独特のサウンドキャラクターが関係していると考えられます。
テレキャスターは、高音域が煌びやかで、アタック感がはっきりしているのが特徴です。
これにより、バンドアンサンブルの中でも埋もれることなく、カッティングプレイではキレのあるサウンドを、リードプレイでは抜けの良いトーンを生み出すことができます。
若井さんのテクニカルでリズミカルなギタープレイと、テレキャスターの持つキャラクターは非常に相性が良く、ミセスの楽曲に華やかさとドライブ感を与える上で最適な選択と言えるでしょう。
若井滉斗の使用ギター「ライラック」で聴けるあの音色
2024年にリリースされ、大きな話題を呼んだ楽曲「ライラック」。
この楽曲のミュージックビデオやレコーディングで若井滉斗さんがメインで使用したのが、「Castedosa Guitars(キャステドーサ・ギターズ)」の「Marianna Standard Custom」です。
このギターこそが、「ライラック」で聴けるあのテクニカルかつエモーショナルなギターサウンドの源泉となっています。
Castedosa Guitarsは、Fender Custom Shopの元マスタービルダーであるカルロス・ロペス氏が立ち上げた比較的新しいブランドです。
長年フェンダーで培った技術と知識を基に、ヴィンテージの風合いとモダンな演奏性を両立させたギターを製作しており、世界中のギタリストから高い評価を得ています。
若井さんが使用する「Marianna Standard Custom」は、テレキャスターを基にしたモデルですが、随所にこだわりが見られます。
ヴィンテージ感のあるルックスながら、現代の音楽シーンに対応できるようなプレイアビリティやサウンドの多様性を備えているのが特徴です。
メンバーが「ミセス史上最高難易度のギター」と語るほど複雑なフレーズが登場する「ライラック」において、このギターが選ばれたのは偶然ではありません。
高速なパッセージでも一音一音の粒立ちが良く、クリアでありながらも力強いサウンドを出力できる性能が、あの難解なフレーズを完璧に表現するために必要不可欠だったと考えられます。
このギターの導入は、若井さんのギタリストとしてのさらなる進化と、Mrs. GREEN APPLEの音楽が新たな次元に到達したことを象徴する出来事と言えるでしょう。
若井滉斗のギターはうまい?そのプレイレベルを分析
若井滉斗さんのギタープレイは、ファンや多くのギター経験者から「うまい」と高く評価されています。
しかし、その「うまさ」とは一体どのような点にあるのでしょうか。
ここでは、彼のプレイスタイルや技術的なレベルを具体的に分析します。
表現力の幅広さ:繊細さとワイルドさの共存
彼のプレイの最大の特徴は、その表現力の幅広さです。
自身のサウンドを「繊細」でありながら「ワイルド」と語るように、楽曲に応じて全く異なる表情を見せることができます。
バラードでは一音一音を慈しむように奏でるアルペジオや、歌に寄り添うような滑らかなフレージングで聴く者の心に響く音色を奏でます。
一方で、アップテンポなロックチューンでは、鋭いカッティングやパワフルなリフ、そして感情を爆発させるようなギターソロで、楽曲に圧倒的な熱量とドライブ感をもたらします。
この静と動を自在に行き来できる能力が、彼のプレイレベルの高さを物語っています。
リズム感の進化:ダンス経験がもたらしたグルーヴ
2020年からの活動休止期間中、彼はダンスレッスンに打ち込むという異色の経験をしました。
この経験が、彼のギタリストとしてのレベルを一段階引き上げました。
インタビューでは「ダンスを学んだ後にギターを弾いたら、前より上手くなっていた。リズムやタッチ感、タイム感がより音楽的になった」と語っています。
体全体でリズムを捉える感覚を養ったことで、彼のギタープレイにはより深く、しなやかなグルーヴが加わりました。
テクニカルなフレーズを正確に弾くだけでなく、聴いていて心地よい「ノリ」を生み出す能力は、現在の彼の大きな武器となっています。
ギターヒーローとしての矜持
彼は自身のプレイについて「ギターヒーローになりきって弾いた」「ギターを持っている瞬間が一番カッコいいミュージシャンでありたい」と語っています。
これは、単に技術を披露するだけでなく、ステージ上で観客を魅了するパフォーマーであることへの強い意識の表れです。
ライブで見せる圧巻のソロプレイや、ギターを高く掲げる姿は、まさに「ギターヒーロー」。
この高いプロ意識と、それを実現するための弛まぬ努力が、彼のプレイを唯一無二のものにしているのです。
若井滉斗のサウンドを支えるエフェクターボードの全貌
ギタリストのサウンドメイクにおいて、ギター本体と同じくらい重要なのが「エフェクター」です。
若井滉斗さんは、デジタルとアナログの機材を巧みに組み合わせた、機能的かつこだわりの詰まったエフェクターボードを構築しています。
彼のサウンドの心臓部と言える最新のシステムを見ていきましょう。
結論として、彼のシステムはKemperというデジタルアンプシミュレーターを核に、プログラマブル・スイッチャーで一括制御する、現代的なセットアップです。
これにより、ライブ中に複雑な音色切り替えを瞬時に、かつ正確に行うことが可能になっています。
役割 | 機材名 | 特徴 |
アンプシミュレーター | Kemper Profiling Amplifier | 実在するアンプのサウンドをキャプチャー(プロファイリング)して使用できるデジタルアンプ。クリーンからハイゲインまで、楽曲に合わせて多彩なアンプサウンドを切り替える。 |
スイッチャー | FREE THE TONE / ARC-4 | 複数のエフェクターのON/OFFやKemperのプログラムチェンジを、スイッチ一つでまとめて制御する司令塔。 |
ワウペダル | AMT ELECTRONICS / WH-1 | 「ギュワーン」という特徴的な音を出すエフェクター。コンパクトなサイズが特徴。 |
コンプレッサー | Wampler Pedals / Ego Compressor | 音の粒を揃え、サステイン(音の伸び)を得るためのエフェクター。カッティングやアルペジオで多用される。 |
ディレイ | strymon / TIMELINE | やまびこのように音を遅らせて響かせるエフェクター。空間的な広がりを生み出す。クリアで高音質なサウンドが特徴。 |
リバーブ | BOSS / RV-500 | お風呂場のように残響音を付加するエフェクター。TIMELINE同様、音に深みと広がりを与える。 |
このように、システムの核となる部分には信頼性の高いデジタル機材を導入し、安定したサウンドを実現しています。
一方で、音の質感に直接関わる部分には、定評のあるアナログライクなペダルを選択するなど、随所に彼のこだわりが感じられます。
彼は「飛び道具的な音はあまり使わない」と語っており、奇抜な音作りよりも、クリーンか歪みかというシンプルなサウンドを磨き上げることに重点を置いています。
この洗練されたシステムこそが、若井滉斗さんのストレートで表現力豊かなギターサウンドを生み出す秘密なのです。
若井滉斗の使用ギターと大森元貴の機材から見る音作り

大森元貴が使用するギターの多彩なラインナップ
Mrs. GREEN APPLEのサウンドを語る上で、バンドのフロントマンであり、ほとんどの楽曲の作詞作曲を手掛ける大森元貴さんの存在は欠かせません。
彼もまたギタリストとして、非常に個性的で多彩なギターを使用しています。
若井滉斗さんがFenderやGibsonといった王道のブランドを主軸にサウンドを構築しているのに対し、大森さんはより多様でユニークなブランドのギターを楽曲に応じて使い分けているのが大きな特徴です。
彼の使用ギターで特に有名なのが、「Psychederhythm(サイケデリズム)」という日本のブランドです。
Standard-TやPsychomasterといったモデルを複数所有しており、近年のライブやレコーディングにおけるメインギターの一つとなっています。
Psychederhythmのギターは、ヴィンテージライクなルックスと、現代的な演奏性やサウンドを両立させており、多くのプロミュージシャンから支持されています。
その他にも、アメリカのカスタムギターブランドである「Fano Guitars(ファノ・ギターズ)」や、ドイツの独創的なデザインで知られる「Duesenberg(デューゼンバーグ)」など、彼のギターコレクションは非常に多岐にわたります。
この多彩なギターラインナップは、彼がソングライターであり、プロデューサーでもあることと深く関係しています。
楽曲の世界観やイメージに合わせて、最適な「音の絵の具」を選ぶようにギターをセレクトしているのです。
彼のギター選びは、単なるギタリストとしての好みだけでなく、楽曲全体を俯瞰するクリエイターとしての視点に基づいていると言えるでしょう。
大森元貴のサウンドメイクを紐解くエフェクターボード
大森元貴さんのサウンドメイク、特にエフェクターボードの全貌は、若井滉斗さんのものほど詳細には公開されていません。
しかし、いくつかのインタビューやライブ写真などから、彼の音作りに対するこだわりを垣間見ることができます。
彼の足元には、若井さんと同様に複数のエフェクターが並べられており、楽曲に応じて多彩な音色を使い分けていることがわかります。
判明している使用エフェクターの中で特徴的なのは、歪み系ペダルの豊富さです。
- BOSS / BD-2 Blues Driver: クランチサウンドの定番として知られるオーバードライブ。
- Mad Professor / Sweet Honey Overdrive: ピッキングのニュアンスに敏感に反応する上質なオーバードライブ。
- Bogner / Uberschall Pedal: アンプライクで強力なハイゲインサウンドを生み出すディストーション。
これらのペダルを複数用意していることから、楽曲のセクションごと、あるいは楽曲の持つ感情の起伏に合わせて、歪みの質感や深さを細かくコントロールしていると推測されます。
また、チューナーには若井さんと同じ「BOSS / TU-3 Chromatic Tuner」を使用している点も興味深いポイントです。
大森さんは、楽曲制作においてギターだけでなく、ベース、ドラム、キーボードなど多くの楽器を演奏し、DTM(デスクトップミュージック)を駆使してトータルサウンドを構築しています。
彼にとってエフェクターボードは、自身のギターサウンドを完結させるためのツールであると同時に、楽曲全体のアンサンブルの中でギターがどうあるべきかを決定づけるための重要なパレットなのです。
彼のサウンドメイクは、ギタリストという枠を超えた、プロデューサーとしての視点が色濃く反映されたものと言えます。
若井滉斗の使用ギターと大森元貴のギターを徹底比較
Mrs. GREEN APPLEのサウンドの要である二人のギタリスト、若井滉斗さんと大森元貴さん。
彼らの使用するギターを比較することで、バンド内での役割分担や音楽性の違いがより明確になります。
結論から言うと、若井さんは「ギタリスト然とした王道のロックサウンドの追求者」、大森さんは「楽曲の世界観を構築する多彩なサウンドの絵描き」という対照的なスタイルを持っていると言えます。
以下の表は、両者の使用ギターの傾向を比較したものです。
項目 | 若井滉斗 | 大森元貴 |
主要ブランド | Gibson, Fender, Castedosa Guitars | Psychederhythm, Fano Guitars, Duesenberg |
ブランド傾向 | 王道・伝統的 | 個性的・多様 |
主なモデル | Les Paul, Stratocaster, ES-335, Telecaster | Telecasterタイプ, Jazzmasterタイプ, セミアコなど多岐にわたる |
アプローチ | 1本のギターを深く使い込む | 楽曲に応じて多彩なギターを使い分ける |
役割(推測) | バンドサウンドの土台、ドライブ感の創出 | 楽曲の彩り、世界観の構築 |
このように、若井さんはGibsonやFenderといった、ロックの歴史を築き上げてきた王道のブランドを主軸に、自身のギタリストとしてのサウンドを確立しています。
一本一本のギターとじっくり向き合い、そのポテンシャルを最大限に引き出すスタイルです。
一方、大森さんはPsychederhythmをはじめとする、よりモダンで個性的なブランドを積極的に導入し、楽曲ごとに異なるキャラクターを与えています。
これは、彼の頭の中にある完成された楽曲のイメージを、具現化するための最適なツールを選んでいる結果と言えるでしょう。
この明確なスタイルの違いが、二人のギタリストが互いの役割を侵すことなく、見事な共存を可能にしているのです。
若井滉斗のギターと大森元貴のギターが織りなす音の化学反応
Mrs. GREEN APPLEの楽曲が持つ、ポップでありながら一筋縄ではいかない複雑さと深み。
その秘密は、若井滉斗さんと大森元貴さんという二人のギタリストが生み出す「音の化学反応」にあります。
前述の通り、二人は使用するギターの傾向も、ギタリストとしての役割も大きく異なります。
この違いこそが、バンドサウンドにとって最大の強みとなっているのです。
具体的に考えてみましょう。
まず、若井さんがGibson Les Paulなどで奏でる、太くパワフルで安定したバッキング(伴奏)は、楽曲全体の土台をしっかりと支えます。
彼の堅実なリズムギターがあるからこそ、他の楽器やボーカルがその上で自由にパフォーマンスすることができるのです。
彼がひとたびギターソロを弾けば、その「ギターヒーロー」然としたプレイが楽曲に圧倒的な高揚感とカタルシスをもたらします。
一方で、大森さんのギターは、より色彩豊かでトリッキーな役割を担います。
楽曲の冒頭を飾る印象的なアルペジオ、歌のメロディと絡み合う美しいオブリガート(助奏)、空間を切り裂くような斬新なエフェクトサウンドなど、彼のプレイは楽曲に予測不可能な展開と、豊かな物語性を与えます。
言ってしまえば、若井さんが「大地」だとしたら、大森さんはその大地に咲く「花」や、吹き抜ける「風」のような存在です。
この二つの異なる要素がぶつかり合い、そして融合することで、Mrs. GREEN APPLEならではの、壮大でドラマティックなサウンドスケープが生まれます。
どちらか一方が欠けても成立しない、この絶妙なバランスこそが、彼らの音楽が多くの人々を惹きつけてやまない理由の一つなのです。
まとめ:若井滉斗の使用ギターから見えるギタリストとしての矜持
- 若井滉斗は中学2年生の時に独学でギターを始めた
- デビュー初期はFender、現在はGibsonのギターをメインで使用している
- 楽曲「ライラック」ではCastedosa Guitarsのテレキャスタータイプを使用した
- 彼のプレイが「うまい」と言われるのは、表現力の幅と進化したリズム感にある
- エフェクターボードはKemperを核とした現代的なシステムを構築している
- 大森元貴はPsychederhythmなど多彩で個性的なギターを使い分ける
- 大森元貴のエフェクターボードは複数の歪みペダルが特徴である
- 若井は王道のサウンドを追求し、大森は楽曲の世界観を構築する役割を担う
- 二人の異なるギタースタイルがバンドサウンドに深みと広がりを与えている
- 若井は「ギターヒーロー」としての強い矜持を持つギタリストである

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