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【完全版】ギブソン偽物の見分け方|シリアルや音の違いまで徹底解説

ギブソンギター、その名は世界中の音楽好きにとって憧れの響きを持っています。

しかし、その輝かしい名声の裏側で、非常に精巧な偽物が後を絶たないという深刻な問題が存在します。

「ヤフオクで見つけたこのレスポール、安すぎるけど本物…?」「自分の持っているアコギのシリアルナンバーが怪しい気がする…」そんな不安を抱えている方も少なくないでしょう。

特にオンラインでの個人間取引が当たり前になった現在、ギブソンの偽物を掴まされてしまうリスクは、決して他人事ではありません。

実際に、ギブソン偽物の摘発や押収に関するニュースは後を絶たず、その手口も年々巧妙化しています。

この記事では、そんな不安を解消するために、ギブソンの偽物を見分けるためのあらゆる知識を網羅的に解説していきます。

外見の基本的なチェックポイントから、シリアルナンバーの検索方法、本物と偽物の音の違い、さらには「レプリカ」との法的な違いまで、この記事を読めば、あなたもギブソンの真贋を見抜く確かな目を持つことができるでしょう。


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目次

ギブソン偽物の基本的な見分け方

ギブソン レス ポールの見分け方の要点

ギブソンの代名詞とも言えるレスポールは、最も偽物が多いモデルの一つです。

その見分け方には、いくつかの重要な要点が存在します。

まず注目すべきは、ヘッドストックのインレイ(はめ込み細工)です。

本物のレスポール・カスタムなどに見られるひし形の「ダイヤモンド・インレイ」は、マザー・オブ・パール(白蝶貝)などの天然素材が使われ、美しい輝きを放ちます。

一方で偽物は、安価なプラスチックや、単なる塗装で表現されていることが多く、輝きが乏しく形状もいびつです。

次に、ボディトップのアーチ形状も重要な判断基準となります。

本物は、職人の手作業によって削り出された、滑らかで官能的とさえ言える美しい曲線を描いています。

これに対し偽物は、機械で画一的に加工されるためか、アーチがのっぺりとしていたり、不自然な段差があったりするなど、立体感に欠ける仕上がりです。

さらに、細かなパーツにも注目しましょう。

例えば、トラスロッドカバーを留めるネジです。

多くの本物では2本のネジで留められていますが、偽物の中には3本で留められているものが存在します。

また、ブリッジの仕様も異なります。

本物のTune-O-Maticブリッジは、両端にある「サムホイール」と呼ばれる円盤状のパーツを指で回して弦高を調整しますが、偽物にはブリッジを支える両端の支柱(スタッド)にマイナスドライバー用の溝が切ってあるものが多く見受けられます。

これは、本物のギブソンではまず見られない仕様です。

これらのポイントを総合的にチェックすることで、レスポールの偽物を見抜く精度は格段に向上するでしょう。

ギブソン偽物におけるアコギの特徴

アコースティックギター(アコギ)の偽物にも、エレキギターとは異なる特有の見分け方が存在します。

偽物を判断する上で、まず確認したいのがサウンドホールから見えるボディ内部のラベルです。

本物のギブソンのラベルは、モデルや年代によってデザインが異なりますが、一貫して上質な紙に鮮明な印刷がされています。

偽物は、このラベルのフォントが異なっていたり、印刷がにじんでいたり、紙質が安っぽかったりすることがあります。

特に、オレンジ色の楕円形ラベルはギブソンの象徴ですが、偽物では色合いが不自然に明るかったり、逆にくすんでいたりする場合があります。

次に、サウンドホール自体の仕上げと、その周りを彩る装飾(ロゼッタ)にも注目が必要です。

本物は、サウンドホールの縁が滑らかに処理されており、ロゼッタのインレイも非常に丁寧な手仕事で作られています。

偽物の場合、サウンドホールの縁の処理が雑でささくれていたり、ロゼッタの模様がステッカーであったり、貝のインレイが浮いていたりすることがあります。

また、ブリッジの形状と材質も見逃せないポイントです。

ギブソンアコギのブリッジは、モデルごとに特徴的な形状をしています(例えば、J-45の「アッパーベリー」ブリッジなど)。

偽物はこの形状の再現が甘く、どこか野暮ったい印象を受けます。

ブリッジピンがプラスチック製で、穴の位置が不揃いな場合も注意が必要です。

木材の質感も重要な判断材料となります。

本物のギブソンは、スプルーストップやマホガニーサイド&バックなど、厳選された単板の木材が使用されており、塗装もラッカーフィニッシュで薄く仕上げられているため、木目が美しく透けて見えます。

偽物は、合板(プライウッド)が使われていたり、木目が印刷されたシートが貼られていたり、塗装が厚ぼったいポリウレタンであったりするため、プラスチックのような安っぽい見た目になります。

これらの特徴を丁寧に観察することで、アコギの偽物を見分けることが可能になります。

ギブソン偽物のシリアルはここが違う

シリアルナンバーは、ギターの個体を識別するためのいわば「マイナンバー」であり、真贋を判断する上で非常に重要な情報です。

しかし、シリアルナンバーが刻印されているからといって、即座に本物だと判断するのは大変危険です。

偽物のシリアルナンバーには、本物とは異なるいくつかの特徴が見られます。

最も分かりやすい違いは、刻印の「フォント」と「質」です。

本物のギブソンのシリアルナンバーは、専用の打刻機で深く、鮮明に刻印されています。

フォントも年代ごとに特徴があり、均整が取れています。

一方、偽物は、手作業で打刻したかのような不揃いなフォントであったり、レーザー刻印のように線が細く浅かったり、あるいは印刷したように見えたりします。

特に数字の「1」や「8」などの形状が、本物のフォントとは明らかに異なることが多いです。

また、シリアルナンバーと共に刻印される「Made in U.S.A.」のスタンプにも注目してください。

本物はこのスタンプもシリアルナンバーと平行に、適切な位置に押されています。

偽物では、このスタンプが斜めに曲がっていたり、シリアルナンバーとの位置関係が不自然だったりすることがあります。

ただし、近年では偽造技術も向上しており、本物のシリアルナンバーをコピーした、いわゆる「クローンシリアル」を持つ偽物も存在します。

この場合、シリアルナンバー自体はデータベース上で本物としてヒットしてしまうため、シリアルの存在だけで判断することはできません。

そのため、シリアルナンバーを確認する際は、番号の正当性だけでなく、前述した刻印のフォントや質、そしてヘッドストックの形状やロゴのインレイなど、他の複数の要素と合わせて総合的に判断することが不可欠です。

シリアルナンバーはあくまで判断材料の一つであり、絶対的な決め手ではないということを常に念頭に置いておく必要があります。

本物とギブソン偽物の音の違いとは?

本物と偽物のギブソンギターを分ける最も決定的な違いは、その「音」にあります。

外見は精巧に模倣できても、長年の歴史の中で培われたギブソンサウンドを完全に再現することは不可能です。

その音の違いは、主に「サステイン(音の伸び)」「倍音の豊かさ」「ピッキングへのレスポンス」の3つの要素で顕著に現れます。

本物のギブソンは、まずサステインが非常に長いです。

これは、厳選された質の高い木材(トーンウッド)が使用され、ネックとボディが隙間なく精密に接合(セットネック)されているため、弦の振動がボディ全体に効率よく伝わり、長く響き続けるからです。

一方、偽物は質の悪い木材や不正確な組み込みにより、弦の振動が途中で減衰してしまい、音がすぐに消えてしまいます。

次に、倍音の豊かさも全く異なります。

本物のギブソンのサウンドには、基音(弾いた音の高さ)に対して、整数倍の周波数を持つ倍音が複雑に絡み合っており、これが音に深みと立体感を与えています。

特に、PAFに代表されるヴィンテージピックアップは、コイルの巻き方の微妙な不均一さなどが、豊かで音楽的な倍音を生み出す要因となっています。

偽物の安価なピックアップでは、この複雑な倍音を再現できず、音が単調で薄っぺらい印象になります。

最後に、ピッキングへのレスポンス、つまり弾き手のニュアンスをどれだけ忠実に再現できるかという点も重要です。

本物は、弱いピッキングから強いピッキングまで、その強弱や角度の変化を繊細にサウンドに反映させます。

これにより、感情豊かな表現が可能となります。

偽物は、このレスポンスが悪く、どれだけ強く弾いても音が歪むだけであったり、逆に弱く弾くと音が全く前に出てこなかったりと、表現の幅が極端に狭いのです。

これらの音の違いは、ギターを構成する木材、塗装、ハードウェア、電子パーツ、そして構造設計といった、あらゆる要素の質の違いが積み重なって生まれるものです。

偽物とは違うギブソンレプリカの販売

「ギブソンの偽物」という言葉を考えるとき、「レプリカ」や「コピーモデル」との違いを正確に理解しておくことが重要です。

これらは混同されがちですが、法的な扱いも市場での評価も全く異なります。

結論から言うと、ロゴまで完全に模倣して「ギブソン」と偽って販売されるものが「偽物(カウンターフィット)」であり、これは商標法に違反する明確な違法行為です。

一方で、ヘッドの形状やロゴを独自のものに変更し、あくまで「レスポールタイプ」や「J-45タイプ」といった形で販売されるものが「レプリカ」や「コピーモデル」と呼ばれます。

なぜ、このようなコピーモデルの販売が許されているのでしょうか。

その背景には、過去の裁判例が大きく影響しています。

1990年代、ギブソン社は日本のギターメーカーに対し、レスポールの形状を模倣したモデルの販売差し止めを求めて裁判を起こしました。

しかし、裁判所は「レスポールのボディ形状は、長年にわたり多くのメーカーによって模倣品が作られ続けた結果、もはやギブソン社だけの商品であることを示す力を失っている」と判断し、ギブソン社の訴えを退けました。

これは、特定の形状が特定のブランドを示す力(これを「周知著名性」や「出所表示機能」と呼びます)が弱まってしまった、と判断されたことを意味します。

この判決により、ヘッドストックの形状やブランドロゴといった、商標権が明確に保護されている部分を模倣しない限り、ボディ形状が似たギターを販売することは、事実上違法ではないという流れが確立されたのです。

特に1970年代から80年代にかけて日本で製造された、いわゆる「ジャパンビンテージ」と呼ばれるコピーモデル(Greco、Tokai、Burnyなど)は、当時の本家ギブソンの品質が必ずしも高くなかった時期に、日本の職人たちが高い技術力で真摯に製作したため、現在では本家を凌ぐほどの価値を持つ個体も存在します。

これらは単なる模倣品ではなく、独自の価値を持つ「優れたコピーモデル」として、偽物とは明確に区別されて市場で取引されています。

ギブソン偽物の見分け方【実践と知識】

ギブソンのシリアルナンバーはどうやって調べる?

ギブソンのシリアルナンバーを調べることは、所有している、あるいは購入を検討しているギターの素性を知るための第一歩です。

主に、ギターの製造年と製造場所を特定するために使用します。

シリアルナンバーの調査方法はいくつかありますが、まずは基本的な構造を理解することが重要です。

ギブソンは年代によってシリアルナンバーの形式を何度も変更しているため、自分のギターがどの年代の形式に当てはまるかを知る必要があります。

最も一般的で、偽物の判別にもよく使われるのが、1977年から2013年頃まで採用されていた8桁または9桁のシリアルナンバーです。

これは「YDDDYRRR」という形式で読み解くことができます。

意味解説
Y (1桁目と5桁目)製造年例:8xxx5xxx → 1985年製
DDD (2~4桁目)その年の1月1日から数えた日数例:x010xxxxx → その年の10日目(1月10日)に製造
RRR (6~8桁目)製造工場と生産番号001-499はカラマズー工場、500-999はナッシュビル工場(1984年まで)。1989年以降はボーズマン工場なども加わる。

例えば、シリアルナンバーが「82135502」だった場合、

・1桁目と5桁目が「8」と「5」なので、1985年製。

・2~4桁目が「213」なので、その年の213日目(8月1日頃)に製造。

・6~8桁目が「502」なので、ナッシュビル工場でその日に作られた2本目のギター、ということが分かります。

この法則を知っておけば、シリアルナンバーから大まかな情報を読み取ることが可能です。

2014年以降は、最初の2桁が製造年を示す新しい9桁の形式に変更されるなど、他の年代にもそれぞれ異なるルールが存在します。

これらの詳細な情報は、ギブソンの公式サイトや、後述するデータベースサイトで確認することができます。

まずは自分のギターのシリアルナンバーの桁数を確認し、どの年代の形式に当てはまるかを調べてみましょう。

ギブソンシリアルナンバー検索サイトの活用法

シリアルナンバーの法則を自分で読み解くのが難しい場合や、より手軽に情報を得たい場合には、専用の検索サイトを活用するのが非常に便利です。

これらのサイトにシリアルナンバーを入力するだけで、製造年や工場などの情報を自動で表示してくれます。

活用できるサイトは、主に「公式サイト」と「非公式サイト」の2種類に分けられます。

ギブソン公式サイト

現在、ギブソンの公式サイトには、直接シリアルナンバーを入力して検索するような自動検索ツールは常設されていません。

その代わり、年代ごとのシリアルナンバーの形式と読み解き方を解説したサポートページが用意されています。

これは最も信頼性が高い情報源であり、まずはこの公式情報と自分のギターのシリアルを照らし合わせることが基本となります。

非公式サイト(データベースサイト)

ギブソン愛好家や研究家が運営する、非公式のデータベースサイトもいくつか存在します。

これらは非常に便利で、多くのユーザーに利用されています。

  • The Guitar Dater Project: 最も有名な非公式サイトの一つです。ブランドを選択し、シリアルナンバーを入力するだけで、製造年や工場などを瞬時に表示してくれます。ギブソンだけでなく、フェンダーやマーティンなど多くのブランドに対応しています。
  • Gibson Serial Number Decoder (at Guitardaterproject.org): 上記サイトのギブソン専用版のようなページです。使い方は同様で、手軽に検索できます。

これらの非公式サイトを活用する上での注意点もあります。

第一に、あくまで非公式のデータベースであるため、情報が100%正確であるとは限りません。

特にイレギュラーなモデルや限定品の場合、誤った結果が表示される可能性もゼロではありません。

第二に、サイトがヒットしたからといって、それが本物であると確定するわけではない、ということです。

前述の通り、本物のシリアルをコピーした偽物も存在するため、サイトでの検索結果はあくまで参考情報の一つとして捉えるべきです。

理想的な活用法は、まず公式サイトのルール解説を読み、次に非公式サイトの検索ツールで手軽に確認し、最終的にはギター本体の他の特徴(ロゴ、パーツ、塗装など)と合わせて総合的に判断することです。

一つの情報源を鵜呑みにせず、複数の方法でクロスチェックする姿勢が重要になります。

ヤフオクで見かけるギブソン偽物の特徴

ヤフオクやメルカリといった個人間取引のプラットフォームは、ギブソンを安価に手に入れるチャンスがある一方で、偽物を購入してしまうリスクが最も高い場所でもあります。

出品されている商品の中から偽物を見抜くためには、いくつかの特徴的なシグナルに注意を払う必要があります。

まず最も重要なのが「出品写真」です。

偽物の出品者は、都合の悪い部分を隠そうとする傾向があります。

  • 写真が不鮮明・ピンボケ: ロゴやシリアルナンバー、ブリッジ周辺など、真贋の判断に重要な部分が意図的にぼかされている場合は非常に怪しいです。
  • 写真の枚数が少ない: ギター全体の写真と、ヘッドのアップ写真しかないなど、情報量が極端に少ない出品は危険です。信頼できる出品者であれば、ボディの表裏、ヘッドの表裏、シリアルナンバー、傷や打痕のアップ、ハードケースなど、多角的に多くの写真を掲載します。
  • 不自然なアングル: 重要な部分を巧みに隠すような角度からの写真ばかりの場合も注意が必要です。

次に「商品説明文」を精査します。

  • シリアルナンバーの記載がない: 質問してもはぐらかしたり、「見えにくい」などと回答を拒んだりする場合は、ほぼ偽物と考えてよいでしょう。
  • 曖昧な説明: 「友人から譲り受けたもので詳細は不明」「専門的な知識はありません」といった文言は、真贋に関する追及を逃れるための常套句です。
  • 「ノークレーム・ノーリターン」の強調: 商品説明に不備があったり、偽物であったりした場合、この文言は法的に無効となる可能性が高いですが、心理的なプレッシャーをかけるために記載している悪質な出品者もいます。

最後に「価格」と「出品者の評価」です。

市場価格から著しくかけ離れた安い価格設定は、偽物の最大のサインです。

ギブソンのような価値のあるギターが、正当な理由なく半額以下で売られることはまずありません。

「掘り出し物かも」という期待は禁物です。

また、出品者の過去の評価を確認し、高額商品の取引実績があるか、悪い評価が付いていないかを確認することも重要です。

これらの特徴に一つでも当てはまる場合は、安易に入札・購入するのを控え、慎重に判断することが、偽物を掴まされないための鉄則です。

増加するギブソン偽物の摘発事例

ギブソンの偽物は、単なる個人の悩みにとどまらず、国際的な社会問題にまで発展しています。

その深刻さを物語るのが、世界中で相次ぐ大規模な摘発事例です。

記憶に新しいのは、2024年11月に米国税関・国境警備局(CBP)が発表した事例でしょう。

この摘発では、3,000本以上、推定価値にして約2,800万ドル(当時のレートで約41億円以上)にも上る、過去最大規模の偽造ギブソンギターが押収されました。

これらの偽造品は、主に中国から国際郵便などを通じて米国に密輸されようとしていたものです。

このニュースは、偽造品が単なる「質の悪いコピー品」のレベルではなく、巨大な犯罪ネットワークによって組織的に製造・流通しているという事実を浮き彫りにしました。

日本も、もちろん例外ではありません。

財務省が公表している「知的財産侵害物品の差止状況」によると、偽ブランド品などの輸入差止件数は依然として高水準で推移しています。

差止めの手段として最も多いのが「国際郵便物」であり、これは個人が海外のECサイトなどを利用して購入したものが、税関で偽造品と判断され、差し止められているケースが大半を占めていることを示しています。

AliExpressのような海外の大手通販サイトでは、堂々とギブソンの偽物が数万円程度の価格で販売されており、誰でも簡単にアクセスできてしまうのが現状です。

「個人で使用する目的だから大丈夫だろう」と安易に考えて購入すると、税関で没収されて商品が手元に届かないばかりか、意図せず犯罪組織に資金を提供してしまうことにもなりかねません。

これらの摘発事例は、我々消費者に対し、非正規ルートで販売されている極端に安価な製品には手を出さない、という強い警告を発しているのです。

ギブソンの偽物の押収数はどのくらい?

「具体的に、ギブソンの偽物は年間でどれくらい押収されているのか?」という疑問を持つ方もいるかもしれません。

しかし、この問いに正確な数字で答えることは、残念ながら非常に困難です。

その理由は、日本の税関が公表している統計データにあります。

財務省が毎年発表している「税関における知的財産侵害物品の差止実績」では、品目別の差止点数が公開されています。

これを見ると、最も多いのが「バッグ類」、次いで「衣類」、「靴類」、「身辺・装飾品類」となっており、偽ブランド品がいかに多く出回っているかが分かります。

しかし、この統計の中に「楽器」という独立した品目は存在しません。

ギターやその他の楽器類は、おそらく「がん具・遊戯用具」や「その他の物品」といったカテゴリの中に含まれてしまっているため、ギブソン単体、あるいは楽器全体の正確な押収数を把握することはできないのです。

ただ、数字が公表されていないからといって、問題がないわけではありません。

むしろ、水面下では相当数の偽造楽器が流通していると考えるべきでしょう。

前述したアメリカでの大規模な押収事例が示すように、ギターは偽造品のターゲットとして非常に魅力的です。

また、税関の統計では、輸入差止件数の9割以上が中国を仕出地としており、偽造品の大半がどこで製造されているかを明確に示唆しています。

私たち消費者がこのデータから読み取るべきは、「正確な数字は不明だが、偽造品全体の流通量は極めて多く、その供給源も特定されている。ギターもその大きな流れの中に確実に含まれており、個人輸入には常にリスクが伴う」という事実です。

公的な統計に具体的な数字として現れないからこそ、私たちは自己防衛の意識をより一層高く持つ必要があります。

まとめ:ギブソン偽物の見分け方で失敗しないために

  • ギブソン偽物はヘッドのロゴやインレイの質が低い
  • レスポール偽物はボディのアーチ形状が不自然である
  • アコギ偽物はサウンドホール内のラベルや装飾が雑である
  • シリアルナンバーはフォントや刻印の質も確認することが重要だ
  • 本物と偽物では音のサステインや倍音の豊かさが全く異なる
  • ヤフオクなどでは写真や説明文、価格を総合的に見て判断する
  • ギブソン偽物の摘発は世界的な問題であり、押収事例が後を絶たない
  • 偽物と知りながら販売する行為は商標法違反の犯罪である
  • レプリカはロゴが異なり、法的には偽物と区別される
  • 最も安全な購入方法は信頼できる正規販売店を選ぶことだ

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