「オーバードライブとオクターブファズの中間に位置するペダルが欲しい」「既存のファズやオーバードライブでは出せない独特の質感を求めている」——そんな悩みを抱えるギタリストにとって、Way Huge Purple Platypus Octidrive MkIIは非常に気になる存在ではないでしょうか。
Red Llamaオーバードライブの血統を受け継ぎながら、周波数ダブラーによるオクターブアップ効果を融合させたこのペダルは、一般的なオクターブファズとは明確に異なるアプローチで唯一無二のサウンドを生み出します。
本記事では、実際の使用感やメリット・デメリット、ユーザーからの評判まで徹底的に掘り下げ、購入を検討している方が本当に知りたい情報をお届けします。
製品の特長|Red Llama × 周波数ダブラーが生む異次元のサウンド
Way Huge Purple Platypus Octidrive MkIIの最大の特長は、Way Hugeの名機Red Llamaオーバードライブの回路と、Dan Armstrong Green Ringerにルーツを持つ周波数ダブラー(フリケンシーダブラー)を一つの筐体に融合させている点にあります。
一般的なオクターブファズペダルは、激しいファズサウンドにオクターブ上の倍音を加えるという設計思想が主流です。
しかし本機は、あえてオーバードライブ領域のゲインにオクターブアップを組み合わせています。
この「オクターブ+ドライブ」という珍しいコンビネーションにより、エフェクトのかかり具合が非常にコントローラブルで、リングモジュレーター風の不思議な響きからシタール風のエキゾチックなトーン、さらにはドライブを上げた際の重厚なオクターブファズまで、驚くほど幅広いサウンドパレットをカバーします。
また、オリジナルのPurple Platypus(MkI)にはなかったHi-Cutコントロールが追加されたことも大きな進化です。
高域の調整が自在になったことで、キンキンと耳に刺さるような倍音成分を抑えたウォームなトーンから、エッジの立った攻撃的な音色まで、好みに合わせた音作りが可能になりました。
Way Hugeペダルの設計者であるJeorge Tripps氏は、1990年代にブティックペダルの先駆者として名を馳せた人物です。
Craig AndersonのTube Sound Fuzz設計をルーツとするRed Llamaの回路と、Green Ringerのオクターブ回路を組み合わせるというアイデアは、まさに回路設計の深い知識と実験精神から生まれたものといえます。
スペック・仕様
Way Huge Purple Platypus Octidrive MkII(WHE800)の主要な仕様は以下のとおりです。
製品名はWay Huge WHE800 Purple Platypus Octidrive MkIIで、エフェクトタイプはオクターブアップ+オーバードライブです。
コントロールはVolume、Drive、Hi-Cutの3ノブ構成となっています。
回路方式はアナログで、バイパス方式はトゥルーバイパスを採用しています。
電源は9V DC(センターマイナス)で、標準的なペダル用パワーサプライで駆動可能です。
筐体は Way Huge伝統の堅牢な金属製エンクロージャーで、ストリート価格はおよそ149ドル(中古市場での平均取引価格は126ドル前後)となっています。
3ノブというシンプルな構成ながら、ギター本体のボリュームやトーンとの相互作用により、実際に得られるサウンドバリエーションは見た目以上に豊富です。
トゥルーバイパス設計のため、エフェクトオフ時の音質劣化を心配する必要もありません。
おすすめな点|このペダルが光る5つの理由
驚異的なタッチレスポンスとダイナミクス
Purple Platypus Octidrive MkIIの最も魅力的な特性の一つが、ピッキングの強弱やギターのボリューム操作に対する圧倒的な追従性です。
ギターのボリュームを絞るだけでオクターブ成分のバランスが変化し、クリーンアップも非常にスムーズに行えます。
この「弾き手のニュアンスがそのまま音に反映される」という特性は、表現力を重視するギタリストにとって大きなアドバンテージとなります。
Hi-Cutコントロールによる音作りの柔軟性
MkIIで追加されたHi-Cutノブは、このペダルの実用性を飛躍的に高めています。
Hi-Cutを開いた状態でドライブを低めに設定すればエレクトリックシタール風の異国情緒あふれる音色に、Hi-Cutを絞ってドライブを上げれば砂漠ロック風のブラーリーで重いリズムトーンに、さらにフルドライブ+Hi-Cut全開では1960年代のガレージファズを彷彿とさせるアグレッシブなサウンドにと、たった3つのノブで驚くほど多彩な音世界を描き出せます。
ファズペダルとしては際立つ低ノイズ性
オクターブ系ファズペダルはノイズが大きくなりがちですが、本機はオーバードライブベースの設計であるため、同カテゴリーのペダルと比較して明らかにノイズが少ないと多くのユーザーが評価しています。
ライブやレコーディングなど、ノイズに敏感な環境でも安心して使えるのは大きなメリットです。
戦車のような堅牢な筐体
Way Huge伝統の金属製エンクロージャーは、「次の世紀まで持つだろう」と評されるほどの堅牢さを誇ります。
激しいライブパフォーマンスや過酷なツアー環境でも、物理的な破損を心配する必要はほぼありません。
プロの現場で求められる信頼性を十分に満たしています。
コストパフォーマンスの高さ
ストリート価格約149ドルという価格帯で、ブティッククラスの回路設計、頑丈な筐体、そして他のペダルでは得がたい独自のサウンドキャラクターが手に入るという点は、コストパフォーマンスの面でも優れています。
中古市場では126ドル前後で流通しており、さらに手が出しやすい価格になっています。
注意点|購入前に知っておきたいポイント
オクターブ効果を完全にオフにはできない
本機の回路構造上、周波数ダブラーは常に動作しており、オクターブアップ効果を完全にカットして純粋なオーバードライブとして使用することはできません。
「Red Llamaの代わりにもなるだろう」と考えて購入すると期待と異なる結果になる可能性があります。
あくまでオクターブドライブという独自のカテゴリーのペダルとして捉える必要があります。
シングルコイルのローゲイン設定で音が細くなることがある
シングルコイルピックアップ搭載のギターでドライブを低めに設定した場合、音が薄く感じられるケースが報告されています。
ハムバッカーではこの傾向は軽減されますが、その分タッチレスポンスの繊細さはやや失われます。
シングルコイル主体のプレイヤーは、Hi-Cutの設定で補正するなどの工夫が求められるかもしれません。
和音演奏時のトラッキングに限界がある
周波数ダブラーの特性として、複数の音を同時に鳴らした際にトラッキングが不安定になり、グリッチーな音が発生することがあります。
これを「味」として楽しめるかどうかは完全に好みの問題です。
パワーコードやアルペジオは比較的安定していますが、複雑なコードボイシングでは予期しない音が出ることを理解しておく必要があります。
万人向けのメインペダルにはなりにくい
本機のサウンドキャラクターは非常に個性的であり、日常的なメインの歪みペダルとして常時オンにするタイプの機材ではありません。
ペダルボードにおいては「ここぞという場面で飛び道具的に投入する」という使い方が現実的です。
汎用性の高いオーバードライブやファズを求めている方には不向きといえます。
MkIオリジナルとの音質差
初代Purple Platypus(MkI)を所有していた方からは、MkIIはゲインが少なく音が薄いと感じるという意見も挙がっています。
MkIの野太いキャラクターをそのまま期待して購入すると、やや肩透かしを食らう可能性があります。
MkIIはHi-Cutコントロールの追加によって汎用性が増した一方、回路の変更に伴う音質の変化があることを認識しておくべきです。
評判・口コミ
ユーザーが評価するおすすめな点
本機に対して特に高い評価を受けているのが、他のペダルでは代替できない独自のサウンドキャラクターです。
「単なるドライブでもなく、単なる周波数ダブラーでもなく、両方を融合した時に真価を発揮する」という声が非常に多く、この唯一無二の個性に惚れ込んで長期間愛用しているユーザーが少なくありません。
ギターのボリュームとトーンへの反応が素晴らしいという点も、繰り返し評価されるポイントです。
「予想以上にヴァーサタイルで、ギター側の操作だけで驚くほど音が変わる。
思った以上に気に入った」という感想が多く見られます。
ベーシストからの支持も見逃せません。
ドライブを11時から3時の位置に設定すると「シンセのようなトーン」が得られるとのことで、「Way Hugeペダルの中で2番目に良い」と絶賛する声もあります。
パッシブベースピックアップとの相性が予想外に良いことも特筆されています。
他のエフェクターとの組み合わせで化けるという評判も定着しています。
フランジャーやディレイと組み合わせることでスペーシーなサウンドスケープが広がるほか、他のファズペダルの前段に配置すると「どんなダートペダルもオクターブビーストに変えられる」という使い方も実践されています。
ビルドクオリティへの信頼感も広く共有されており、Way Huge伝統の堅牢な筐体はプロ・アマを問わず安心材料として高く評価されています。
購入前に確認すべき注意点
一方で、「この音が好きかどうかが全て」という声も非常に多いのが実情です。
万人受けするサウンドではないため、購入前に必ずデモ音源を確認し、自分の求めるサウンドに合致するかどうかを判断することが強く推奨されています。
用途が限定的であるという指摘も少なくありません。
「クールだが日常使いには向かない」「数ヶ月で売ってしまうかもしれない」と感じるユーザーがいる一方で、「特定の場面では絶対に他のペダルでは出せない音がある」と評価するユーザーもおり、使用目的が明確かどうかが満足度を大きく左右します。
和音弾きでのグリッチについては、「予測不能なトラッキングが面白い」と楽しむユーザーと「使いにくい」と感じるユーザーに意見が二分しています。
即興的なプレイスタイルのギタリストには恩恵となりますが、正確なハーモニーを求める場面では注意が必要です。
MkIオリジナルとの音質差については、MkIを知るユーザーの一部から不満の声があります。
MkIIをゼロベースで評価したユーザーの満足度は総じて高い傾向にあるため、「初代との比較」ではなく「独立した新しいペダル」として捉えることが、後悔のない購入につながるといえるでしょう。
まとめ
- Way Huge Purple Platypus Octidrive MkII(WHE800)は、Red Llamaオーバードライブと周波数ダブラーを融合させた唯一無二のオクターブドライブペダルである
- MkIIで追加されたHi-Cutコントロールにより、シタール風の繊細な音色から重厚なオクターブファズまで幅広い音作りが可能になった
- タッチレスポンスとダイナミクスへの追従性が極めて高く、ギターのボリュームやトーン操作で音色を大きく変化させられる
- ファズ系ペダルとしてはノイズが少なく、ライブやレコーディングでも扱いやすい
- ベースとの相性も良く、シンセライクなトーンを求めるベーシストからも高い評価を得ている
- Way Huge伝統の堅牢な金属筐体で、過酷な環境でも安心して使用できる耐久性を備えている
- オクターブ効果を完全にオフにすることはできないため、純粋なオーバードライブとしての使用は想定されていない
- シングルコイルのローゲイン設定では音が細くなる場合があり、和音弾きではトラッキングが不安定になることもある
- 万人向けのメインペダルではなく、飛び道具的な使い方や特定の音楽スタイルに最適なペダルである
- 総合評価:独自のサウンドキャラクターを理解し、その個性を活かせるプレイヤーにとっては替えの利かない名機。ストリート価格約149ドルという手頃な価格も踏まえ、「他にはない音」を求めるギタリスト・ベーシストに自信を持っておすすめできる一台である

