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Jim Dunlop WAY HUGE RUSSIAN-PICKLE FUZZ WHE408 レビュー解説|極太ロシアンマフ

「Big Muff系のファズが欲しいけれど、種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない」

「バンドアンサンブルの中で埋もれないファズを探している」――そんな悩みを抱えるギタリストやベーシストは少なくないはずです。

Way Huge Russian-Pickle Fuzz WHE408は、90年代のSovtekグリーンロシアンBig Muffのサウンドを現代に蘇らせつつ、独自のアレンジを加えた注目のファズペダルです。

本記事では、実際の使用感やメリット・デメリット、ユーザーからの評判まで徹底的に掘り下げ、購入判断に必要な情報をすべてお届けします。

目次

製品の特長|”ロシアンマフ”を再構築した唯一無二のファズ

Way Huge Russian-Pickle Fuzz WHE408の最大の特長は、90年代にSovtekが製造していた通称「グリーンロシアン」Big Muffのサウンドを、ペダルデザイナーのジョージ・トリップス氏が独自の視点で再構築している点にあります。

単なるクローンではなく、オリジナル機の持つクリーミーで分厚いファズトーンを土台としながら、ミッドレンジの存在感を意図的に引き上げた設計がなされています。

その核となるのが、現在では入手困難なBC183 NOSシリコントランジスタです。

Way Hugeはこのトランジスタを大量にストックしており、他のMuff系ペダルには存在しないトランジスタ構成を実現しています。

これにより、オリジナルのSovtekとも、現行のEHXリイシューとも異なる、独自のボイシングが生まれています。

従来のBig Muff系ペダルが抱えていた大きな課題のひとつが、TONEコントロールの使い勝手でした。

多くのMuff系ペダルでは、TONEノブの特定のポジションでしか実用的な音が得られないという問題がありましたが、Russian-Pickleではこの点が大幅に改善されています。

TONEノブはすべてのポジションで使える音を出すように設計されており、絞ればウーリーで毛羽立ったリズム向きのサウンドに、上げればローエンドをタイトに保ちながらトレブルが復活するという、幅広い音作りが可能です。

他製品との最も明確な差別化ポイントは、ミッドレンジの処理にあります。

オリジナルのグリーンロシアンを含むBig Muff系は一般的に中域がスクープされる(凹む)傾向がありますが、Russian-Pickleはミッドレンジにわずかなバンプ(膨らみ)を持たせています。

この設計思想により、バンドの中で音が埋もれにくく、他の楽器との分離感が得られるペダルに仕上がっています。

スペック・仕様

Way Huge Russian-Pickle Fuzz WHE408の主なスペックは以下のとおりです。

コントロールはVOLUME、TONE、DISTORTIONの3つで、複雑な操作を必要としないシンプルな設計です。

電源はDC9Vアダプター(センターマイナス)または9V電池に対応しており、消費電流はわずか1.8mAと極めて省電力です。

この消費電流の少なさは、電池駆動でも非常に長時間の使用が可能であることを意味しており、ペダルボードの電源容量を圧迫しません。

バイパス方式には、Way Huge独自設計のリレースイッチ構造によるトゥルーバイパスを採用しています。

従来の機械式フットスイッチと異なり、踏み込み時のクリック音やポップノイズが発生しないソフトタッチ仕様です。

入出力ジャックはトップマウント配置で、ペダルボード上でのスペース効率に優れています。

製造はUSA製で、筐体にはサテン仕上げのアーミーグリーン・パウダーコートが施されています。

発売時の国内価格は税込18,900円〜20,300円前後、海外でのストリート価格は約149〜159ドルです。

おすすめな点|このペダルが選ばれる理由

バンドアンサンブルで埋もれないファズサウンド

Russian-Pickleが多くのプレイヤーに支持される最大の理由は、ミッドレンジの存在感にあります。

Big Muff系ペダルの宿命ともいえる「バンドの中で音が消える」問題に対して、本機はミッドを適度に持ち上げることで明確な解決策を提示しています。

クリーンチャンネルのアンプに直接繋いだ場合でも、コード弾きからリードプレイまでしっかりと前に出てくるサウンドが得られます。

ギターにもベースにも対応する懐の深さ

ローエンドの出力が非常に豊かでありながら、タイトさを保っている点は特筆に値します。

一般的にBig Muff系ペダルをベースで使用する場合はブレンドコントロールが必要とされますが、Russian-Pickleは回路設計の段階でベースでの使用を想定しており、ブレンドノブなしでも低域が痩せることなく使用できます。

ベーシストからも「すべての正しい周波数を強調してくれる」と高い評価を得ています。

他のペダルとのスタッキングに強い

ミッドが適度に持ち上がったスムーズなサウンド特性は、他のゲインペダルとの組み合わせにおいて大きなアドバンテージとなります。

トレブルブースターやオーバードライブを前段に配置した際にもシームレスに馴染み、ペダルボード全体のサウンドメイクの自由度を高めてくれます。

ブルースドライバー系との組み合わせでサイケブルース的なクランチが得られたり、RATとの相性が良いという報告もあり、現代のペダルボード運用に適した設計です。

驚くほど低いノイズフロア

ファズペダルはその性質上ノイズが多くなりがちですが、Russian-Pickleは驚くほどノイズフロアが低いと評価されています。

これはライブ環境での使用はもちろん、レコーディングにおいても大きな強みとなります。

静粛性を重視するプレイヤーにとって、安心して選べるファズペダルです。

長期使用に耐えるビルドクオリティ

USA製の頑丈な筐体、信頼性の高いリレー式バイパススイッチ、明るく視認性の高いLEDなど、ハードウェアとしての完成度は非常に高いです。

オリジナルのSovtekが品質のばらつきや耐久性に難を抱えていたことを考えると、「音はヴィンテージ、耐久性は現代基準」という理想的なバランスが実現されています。

注意点|購入前に知っておくべきこと

オリジナルSovtekとは異なるサウンドキャラクター

Russian-Pickleはグリーンロシアンの「再構築」であり、忠実なクローンではありません。

ミッドレンジが持ち上がっている分、オリジナルSovtekが持っていた高域の鋭さや、ミッドスクープによる独特の空間的な広がりは控えめです。

「あの90年代のSovtekサウンドをそのまま再現したい」という目的であれば、EHXのグリーンロシアンリイシューや他のクローンと比較検討する必要があります。

調整幅はシンプルゆえに限定的

3ノブ構成のシンプルさは長所である一方、裏を返せば細かい音作りの自由度には限界があります。

特に、現代のMuff系クローンに搭載されることが多いミッドコントロールやミッドスイープ機能は非搭載です。

EQD HoofのShiftノブのような中域の微調整機能を求めるプレイヤーにとっては、やや物足りなく感じる場面があるかもしれません。

EHXリイシューとの価格差をどう考えるか

EHXのグリーンロシアンBig Muffリイシューが1万円前後で購入できるのに対し、Russian-Pickleは約2万円前後と倍近い価格差があります。

サウンドの違いは確かに存在するものの、「微妙な差」と感じるプレイヤーもおり、コスト重視であればEHXリイシューも十分な選択肢となります。

ビルドクオリティやノイズの少なさ、トップマウントジャック等の利便性まで含めて価格差に納得できるかが判断のポイントです。

ゲイン量の多さは好みが分かれる

DISTORTIONノブをフルに上げた際のゲイン量はかなり大きく、クリーンなファズサウンドを求めるプレイヤーにとっては過剰に感じる場合があります。

もっとも、ノブの途中位置にも使えるスポットが複数あるため、低ゲイン設定で運用することも十分に可能です。

評判・口コミ

ユーザーが評価するおすすめな点

サウンド面で最も多く挙げられるのは「クリーミーで分厚い、理想的なファズの壁」という評価です。

Smashing Pumpkinsの初期サウンドやCranberriesの「Zombie」、あるいはNOTHINGやCloakroomといったシューゲイザー系のサウンドが容易に得られるとして、特定のジャンルを志向するプレイヤーから熱烈な支持を集めています。

操作性については「ファズペダルなのにコントロールを失わない」という声が象徴的です。

コードを弾いても音が潰れすぎず、リードでもコードでも追従性が高いという使い勝手の良さが、幅広いプレイスタイルのギタリストに受け入れられています。

ビルドクオリティに関しても評価は高く、「元のSovtekの10倍の耐久性がある」という表現に代表されるように、ライブでの酷使にも耐える堅牢さが信頼されています。

サテン仕上げのアーミーグリーンの外観を気に入るユーザーも多く、所有欲を満たすルックスも好評です。

ドゥームメタルやストーナーロックのプレイヤーからは、Bスタンダードなどの極端なダウンチューニングでも「ローエンドが崩れず、ドゥーミーなサウンドが完璧に得られる」という実戦的な報告も寄せられています。

購入前に確認すべき注意点

最も多い懸念は「オリジナルのSovtekと同じ音を期待すると違いを感じる」という点です。

ミッドレンジの処理が根本的に異なるため、特にSovtekの高域の鋭さやミッドスクープの深さを愛してきたプレイヤーからは「別物」と捉えられることがあります。

購入前にデモ音源等で音のキャラクターを確認しておくことが強く推奨されます。

出力レベルについては意見が分かれています。

EHXリイシューとの比較で「出力がやや小さい」と感じるユーザーがいる一方、「必要十分以上の出力がある」と反論するユーザーもおり、使用するアンプやセッティングとの相性次第といえます。

また、サウンドの方向性としてEQD Hoofに最も近いという比較結果が複数報告されています。

すでにHoofを所有しているプレイヤーは、音のキャラクターが重複する可能性がある点を考慮すべきです。

まとめ

  • Way Huge Russian-Pickle Fuzz WHE408は、90年代Sovtekグリーンロシアンの精神を受け継ぎつつ、ミッドレンジを強化した独自のファズペダルである
  • 希少なBC183 NOSシリコントランジスタを採用し、他のMuff系クローンにはない独自のボイシングを実現している
  • TONEノブが全ポジションで実用的に機能し、幅広い音作りが可能である
  • バンドアンサンブルの中で埋もれにくいサウンド特性は、ライブやバンド活動を行うプレイヤーにとって大きなメリットとなる
  • ベースでの使用にも対応しており、ブレンドコントロールなしでもローエンドが痩せない設計である
  • ノイズフロアが非常に低く、他のファズペダルと比較しても静粛性に優れている
  • 他のゲインペダルとのスタッキングに強く、現代のペダルボード運用に適している
  • オリジナルSovtekの忠実な再現を求めるプレイヤーには、ミッドの出方の違いに注意が必要である
  • EHXリイシューとの価格差は約2倍あり、コスト重視の場合は慎重な比較検討が推奨される
  • 総合評価として、「バンドで使えるMuff系ファズ」を求めるギタリスト・ベーシストにとって、現在手に入る最も完成度の高いロシアンマフ系ペダルのひとつである
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